福島に水を届けて(第13次支援行動に参加しました)
- 2011年 10月 10日
- 交流の広場
- 9条改憲阻止の会
2011年10月8日 連帯・共同ニュース第167号
9条改憲阻止の会
■ 霞ヶ関にある経済産業省前の反原発テントから、富士山のふもとに出掛けて水汲みをいたしました。朝の10時に出発です。御殿場の『道の駅』と言われる水汲み場です。富士山のふもとの天然水ですが、細く出てくるのを10Lのポリタンクに溜めて、蛇口と共に収めてガムテープで封をします。取水地と日付等のデータが印刷されたシールをダンボールにはあらかじめ貼っておきます。お昼を済ませてから作業を開始したのですが、日差しが暑く、水汲みの順番を待っている間は、私は日傘を差して噴水で足を冷やしていました。ポリタンクを数個ずつ、最大6つ台車に載せてトラックまで運んだのですが、がたがた振動がまるで拍手をし続けた時のように掌を痒くさせて困りました。今回は500L。トラックの荷台に水を載せる作業が終わったころには充足感もありました。帰路、休まず運転してくださった内本さんは本当におつかれさまでした。
■ この水や野菜、御菓子などを持って福島にでかけました。10月1日の土曜日にトラックに乗っていきました。南福島保育園の園長さんや活動団体の方々は放射能汚染に非常に高い危機感を持っているように思えました。が、宿泊先の近所ですれ違ったみなさんは、水を汲んだ御殿場で感じたような放射能汚染とは無縁の雰囲気を感じました。勿論、これは外からの印象であくまで主観的なことです。生まれ育った土地への愛着を捨てられないがために、恐怖や情報を押しのけているのかという想像をすらしてしまいました。
■ 私はこの夏「もやい」と言う飯田橋にある野宿者支援団体の活動で岩手へ3回行きました。原発震災の福島に出掛けたのは今回が初めてです。津波の被害を受けた大船渡、宿泊地の遠野、この度の福島も、とにかく東北は文学から温泉、山海の幸等、豊かな土地です。自然と人間の情の色濃く残っているところです。震災以来、人々は大変な苦労を強いられて来ました。被災地では自殺が増えていると伝えられます。高齢者は遠方へ避難する家族の足手まといになりたくないと遺書を残し、働き盛りの男性は仕事がないために酒に溺れてそのまま亡くなっていることが多いとも聞きます。冬の足音が聞こえ始めたかの地を、知れば知るほど復興が早くなされるようにと、また、これ以上、行政の不作為による犠牲者が出ないよう願いたい気持ちでいっぱいです。支援活動は一段落したように伝えられますが、冬に向けての活動が必要です。 (文責 蔵屋敷有紀)
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。