東日本大震災緊急救援市民会議、第18次トラック隊報告
- 2012年 1月 12日
- 交流の広場
- 9条改憲阻止の会
2012年1月12日 連帯・共同ニュース第213号
■ 昨年12月26日、トラック隊三名は放射能の汚染が少ない野菜・食品を求めている福島北の保育園地域協議会(無認可の保育園の集まり)に野菜・食品を届けました。前日までに、千葉の農家のグループから大根、ネギなど大量の野菜を頂き、茅ヶ崎の農家からほうれん草など、セカンドハーベストジャパンでツナ缶やパスタを頂きました。子どもたちが口にするものなので、放射能が少ない安全な食品が必要です。野菜を作る土壌がどれだけ汚染されているか、土壌の検査がこれから重要になると思っています。事前に茅ヶ崎の土壌の測定を行いました。収穫した畑の土壌に比べ、別の畑は三倍の値いでした。(国の基準値のはるかに下)その違いはやはり耕したかどうかでした。耕すことによって、土壌の表面に積もっている放射能は攪拌され、三分の一になっていました。放射能は無くなってはいないですが、土壌から野菜に吸収される率はぐっと下がります。半減期が30年の放射性セシウム137は、吸収(移行係数)は、野菜類と果実類で平均5パーセントから10パーセント、米で10%、サツマイモで平均値3.3%(最大値36%)の参考データーがあります。
■ 今回のトラック隊の目的は、食品の運搬と保育園園長会参加でした。ところが、年末の大渋滞で都内を抜けるのに大変な時間がかかり、一時間以上も福島到着が遅れました。さすがのロシナンテ号も、渋滞には歯が立たず、なすすべなくノロノロです。さらに郡山あたりから雪がチラチラ。チェーン規制の標識を横目で睨みながら、ロシナンテ頑張ってくれよと祈りながらの道行です。福島西インターを降りる辺りではいよいよ本降りとなり、インターを降りると横殴りの吹雪です。目指す保育園の周りはすでに一面の雪景色でした。雪は、降っている場所と降っていない場所がはっきり分かれています。雪と放射能は違うのでしようが降ることだけを思えばホットスポットが出来るのが実感できました。保育園に着いた時間には、既に園長会議はほぼ終わり、残れる10名の園長さんが待っていました。ダンボール50箱ほどの荷を、雪に足を取られ滑りながら全員での荷卸です。さすが園長さんたち、女性が多いですが力持ち。立派な大根、ごぼうに感嘆の声が上がります。三人の「笠地蔵さん」とか「これで年が越せる」と過大なお礼を言われました。今回も多くの方々のご協力で保育園の園児たちに食品を届けることができました。改めて皆様のご協力に感謝申し上げます。行動は年末でしたが報告が遅れました。(文責 内本俊昭)
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