「使用済み燃料は確かに危険だが、しかし運転中の原発の危険とは比べものにならない」など―地震と原発事故情報
- 2012年 6月 6日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎地震と原発事故
2012年6月6日(水) 地震と原発事故情報【TMM:No1478】-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
重複ご容赦願います
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★1.使用済み燃料は確かに危険だが、しかし運転中の原発の危険とは
比べものにならない。-読者からの質問に答えて-
山崎久隆(たんぽぽ舎)
★2.民意力の結集で原発再稼働阻止へ
(たんぽぽ舎ボランティア 上村)
★3.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
◇6/18さようなら原発江戸川連絡会・講演会『プロメテウスの罠』
~取材記者が語る“原発事故の真実”~
★4.<テント日誌6/3(日)
―経産省前テントひろば267日目 稼働原発ゼロ29日目>
~福井と東京、緊張が続く中「再稼働反対」の声を上げ続ける市民~
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☆6月9日(土)19時から、たんぽぽ舎&東電前アクション合同学習会 -3回目
【東京電力の歴史(戦前・戦後)-強制連行、重労働ほか】講師・村山和弘さん
http://www.tanpoposya.net/main/index.php?id=1135
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┗■1.使用済み燃料は確かに危険だが、しかし運転中の原発の危険とは
| 比べものにならない。-読者からの質問に答えて-
└──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)
【読者から】--ニュースで聞きましたが「原発を動かさなくてもすでに使用済み核燃料がある以上、危険は同じ」と言って、再稼動を容認する意見がやはりあるのですね。これが通るのなら、全国で動かされてしまいそうです。
専門家でない私のような一般人は、だまされてしまいそうです。燃料棒の温度の違いも大きいでしょうし、事故時の対処もちがってくるで しょうし、本当はかなりのリスクの違いがあるのではないのでしょうか?
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使用済み燃料は確かに危険です。しかし運転中の原発の危険とは比べものになりません。
原発が動いている時は、まず核分裂反応を止められるかどうかが最初の試練になります。
これに失敗すればチェルノブイリ原発事故になります。あっというまもなく炉心の放射能が大量放出され、周囲の人々は致死量の放射能を浴びて死に至ります。その間、対処する時間はほとんど無く、避難も絶望的です。チェルノブイリ原発事故クラスの事故が起きれば数時間で致死量の放射能が、例えば大飯ならば滋賀、京都に、東海2ならば東京に、浜岡ならば名古屋に降り注ぐ可能性すらあります。もちろん気象条件とか風向風速に依存します。
使用済み燃料プール中の燃料は、それが冷却水に浸かっている限り放射能の大量放出はありません。また、燃料プールの底が抜けるとか、建屋が倒壊するなどで燃料が露出する事態になれば直ちに冷却できなくなって破損が始まりますが、それに至るには時間があります。何の手も打たなければ最悪の事態になるでしょうが、そこまで手をこまねくとも思えません。プールが原型をとどめるならば放水し続ける方法も在ります。放り出される事態になれば、鉛やドロマイトをかぶせる方法もあります。チェルノブイリ原発事故は、いわば使用済み燃料が大量放出された状態と同じです。最初の爆発と火災が収まれば(つまり事故後10日後には)核燃料からの放射能放出をかなり抑えることが出来ました。
チェルノブイリ原発事故は動いていたから炉心が爆発したのであり、福島第一は止まったからかろうじて格納容器は原型を止め、放出量を抑制しています。
使用済み燃料プールの危険性は、対処の時間を無駄に過ごしたり意味の無い対策を行ってしまうなどで破局事故になる可能性はありますが、運転中の原発のように秒単位で破壊されてしまうようなことはありません。
使用済み燃料プールが現在危険な状態にあるとの警告が、今回のような話に発展したのかもしれませんが、4号機の危険性は別格であり、他の原発のプールとは次元の違う状況にあることも付け加えておきます。
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┗■2.民意力の結集で原発再稼働阻止へ
└────(たんぽぽ舎ボランティア 上村)
野田政権は何が何でも原発を再稼働させようと今週末にも再稼働GOの最終決定暴挙を行おうとしている。
いったい、今まで何を議論してきたのだろう。
何度もストレステストの三文茶番芝居の意見聴取会を見せつけられ、机の上の分厚い書類らしきものを置いて、いかにも私達は原発の安全性について議論してますよというポーズを採って、再稼働ありきの八百長決議を行い、再稼働へのハードルなきハードルを超えたのである。
この意見聴取会の委員達も井野、後藤の両委員を除いて、電力業界から、金銭面を含めて何らかの利益を享受しているいわゆる「原発推進派」と呼ばれる原発安全神話を造り出した人達である。そして、この様な人達がいくら原発の安全性は確認されましたと言っても、その事が信用されない事位は彼ら自身が百も承知しているのであろうが、性懲りもなく再び安全宣言を出す異常さには、最早、頭の中味を疑う他ない。
2012年2月13日付の井野、後藤両委員の抗議声明文にあるように、原子力安全保安院が「妥当」とする拙速なやり方は」認められないとする声明は首肯するものである。
だいたい原子力安全保安院など、菅前首相が「上がってくるべき情報が上がらず、これでは手の打ちようがないという怖さを感じた」と証言しているとおり、その存在自体が原子力の安全という観点からはマイナスの存在であり、そのような不安院的負の機関が安全の御墨付きを付与すること自体誤っているのである。
関電が今夏の電力が14,9%足りないなどの嘘っぱち脅しをもっても、共同通信の世論調査では再稼働に反対は56,3%、賛成は36%で反対が賛成を大きく上回っている。
この様な民意の状況を無視して、とれるはずのない責任を振りかざし、再稼働に向けて暴走する野田内閣は狂気の沙汰と言わざる得ない。
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┗■3.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
◇6/18さようなら原発江戸川連絡会・講演会『プロメテウスの罠』
~取材記者が語る“原発事故の真実”~
日時:6月18日(月)18:30~20:30(開場18:00)
会場:タワーホール船堀・小ホール
http://www.towerhall.jp/4access/access.html
会費:無料
講師:木村英昭さん(朝日新聞記者)
<プロフィール>
1968年鳥取県生まれ。朝日新聞記者として、2006年4月から4年間、福島県の郡山支局に勤務した後、東京本社の地域報道部に異動。朝日新聞のルポルタージュ連載記事『プロメテウスの罠』の取材班に参加し、第6シリーズ「官邸の5日間」を担当した。現在は経済部に所属。『プロメテウスの罠』は、福島原発事故による放射能汚染は、なぜこれほど多くの被害者を生んだのか。政府、官僚、東京電力、そして住民。それぞれに迫った、気鋭の取材記者たちの真実のリポートである。
主催:さようなら原発江戸川連絡会
(脱原発を求める江戸川地域の個人・団体のネットワークです)
http://sayonara-g-edogawa.seesaa.net/
お問い合わせ sayonara_g_edogawa@yahoo.co.jp
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┗■4.<テント日誌6/3(日)
│ ―経産省前テントひろば267日目 稼働原発ゼロ29日目>
│ ~福井と東京、緊張が続く中「再稼働反対」の声を上げ続ける市民~
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この日は、首相官邸前で19時から開催を予定している抗議集会に参加する為に、18時半前にテントに着いた。受付で昼間の状況を確認すると、この日は、福井で開かれる抗議集会にテントの主要メンバーが参加していたが、多くの人がテントへ来て下さったらしい。本当にありがたい。
19時少し前に官邸前へ着くと、すでに10人程度の人が集まっていた。この日の抗議集会は、急遽開催され、時間も1時間と短かったが、小さなお子さんを連れたご夫婦、原子力について研究されている学者の方、あらかじめアピール内容をまとめてこられた人や今日初めてアピールすると言う人も含め、最終的には40~50人くらいの方が、集まって下さった。人数は、それほど多くはなかったが、それぞれの意志で参加された方々が、それぞれの思いを込めて「再稼働反対」を訴え、参加者全員が最後まで精一杯コールをしていた。
官邸前からテントへ戻ると、土、日に福島の二本松市と伊達市で開催された福島保養相談会に参加されたKさんが、大阪のご自宅に戻る前にテントへ寄って下さっていて、お話をうかがった。伊達市で開かれた相談会には約150人の方が参加し、真剣に相談をされていたと言う事だった。地元の雰囲気も徐々に変わりつつあると感じると仰っていた。
Kさんは、「宝塚保養キャンプ実行委員会」という団体で、昨年来福島の子供達の一次避難を受け入れていらっしゃる。「本当はもっと受け入れてあげたいのだが、予算の都合で中々難しい」と仰っていた。素晴らしい取り組みであり、何とか広げる事が出来ないかと思う一方で、行政の不作為を民間のボランティアの方々が苦労しながら、カバーせざるを得ない現状に憤りを覚えた。
(Kさんは1995年の阪神淡路大震災での支援経験が自分を変えたと仰っていたのも感銘深いものだった。―K.M)
この日、福井市で開かれた抗議集会には、全体で約540人が参加され、その後開かれたデモには、倍の1000人近くの人が参加されたらしい。テントからも急遽バスを仕立てて25人の方が参加し、県外からの参加者もいらしたと思うが、福井で1000人規模というのは、率直に凄い人数だと思う。
一般の人達が、東京では、連日連夜首相官邸や経産省、保安院に向かって、「目を覚ませ」と声を上げ、原発を立地している自治体の福井県でも抗議に立ちあがっている。「最終的には、私の責任で再稼働について判断する」と言う野田首相には、是非我々の声を最後までじっくり聞き、一国の首相の責任において「原発再稼働中止」の判断をしてもらいたい。
明日4日には、細野大臣が福井県に入り、福井県知事との会談が予定されている。月曜日、火曜日の夜には官邸前抗議集会、水曜日には1000万人署名の報告集会、木曜日、金曜日にも官邸前抗議集会が予定されている。まさに正念場、福井と連帯をしながら、最後まで「再稼働反対」の声を上げ続けたい。(Toku-san)
<おおい総合運動公園テントより 6月2日>
早朝テントひろばのSさんから電話。敦賀から電車に乗り換え、8時少し前、若狭本郷到着のよし、あれこれのご質問。おおいテントに、Eさんを初め、10人で激励にたちよられ、大飯原発に接近したいとのこと。Yさん、関電3人衆、地元のかた、計3台の車で送迎、さらに福井県庁脇の集会場へ電車で向かわれた。
集会は540人の大盛会だった。テントを代表して、淵上さんが、演説、福島から木田さんが現状報告された。おおいテントからも、2名参加。Qは、大飯原発の立地条件探索の必要あり、ニソのもり見学ツアープラスシンポジウムに参加。中沢新一、いとうせいこう、金田ひさあき、松村忠祀そして、われらが中嶋哲演小浜市若狭明通寺住職という豪華キャストだった。
ツアーに50人、シンポジウムに250人。いずれ詳しく、レポ‐トしなければならないが、中嶋さんのお話と中沢さんの気概を簡単に紹介しておく。まずご住職から。「大飯原発の工事が始まって大島村の人々の個人面談を始めましたが、そのうち青戸大橋が出来て、漁協の婦人部のあるかたがこう仰られました。橋ができてから、村が変わった。皆が家に鍵をかけるようになった。」中沢さん「チベットの高僧から学んだことは、「橋を落とせ」ということだった。」欲望促進の橋を落とせという意味もあろうか。あの宗主国が植民地に強いる同化政策を拒否しようということか。中沢さんの締めくくりの言葉。「ニソのもりから、私は、長征を始めたのです」。
さて、原発をめぐる自然、文化、歴史を語ることこそ、自分自身を語ることになる。K先生は呟きました。「超自我以上に強いものはない」とりあえず。(Q)
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