原発13基に、電源盤ショートの危険
- 2013年 1月 10日
- 時代をみる
- 池田龍夫
「原発10基超 防火に不備、経産省が調査開始」というショッキングな特ダネが、毎日新聞1月1日付朝刊に掲載された。配線に可燃性電気ケーブルを使用していたこたとが主原因と分かり、資源エネルギー庁が調査を開始。原子力規制委委員会も近く電力会社からヒアリングし、7月までに新基準を作る予定という。
毎日新聞によると、「原発の火災は1967年~2012年3月までに136件発生しており、67年には東海原発で5人が死傷。07年には柏崎刈羽原発3号機の変圧器が燃えた。11年の東日本大震災でも東北電力女川原発1号機で高圧電源盤がショートし7時間以上燃えた」事故などが発生していた。今回指摘された危険な原発は、福島第一原発5号機など13基。「原子力安全基盤機構」は何回も対策強化を要請したが、電力側が難色を示して改善さていないと聞いて、愕然とした。
女川原発は幸い大事に至らなかったが、背筋の寒くなる思いだ。3・11大地震のような規模でなくても、震度5程度の揺れでも電源盤がショートして大災害につながる心配が募る。電力会社の怠慢は許せないが、指示を出しっ放しの通産省の責任も大きい。原子力規制委は7月に新基準を示すそうだが、半年の間に事故が起こらない保証はない。とにかく、安倍政権はこの事実を深刻に受け止め、対応を急がなければならない。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔eye2148:130110〕
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。