「抜け穴だらけの新規制基準 信頼ゼロ」など-地震と原発事故情報
- 2013年 4月 26日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No1816】
2013年4月25日(木)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.4/24ふくしま集団疎開裁判―仙台高裁に上告してから1年4か月後の
決定(判決)は「抗告人らの申し立て却下」という不当判決
冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)
★2.抜け穴だらけの新規制基準 信頼ゼロ
大飯原発続行前提の規制委、やはり原子力ムラ
新基準策定の前に事故原因究明が先決 渡辺寿子(原発いらない!ちば)
★3.メールマガジン読者からのイベント案内(問い合わせは主催者へ)
◆4/29原発・放射能被害から命を救う 内部被ばく学習のつどい
場所:岸町ふれあい館
★4.新聞・雑誌より
◆汚染土の中間貯蔵施設計画 すれ違う国と地元
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※4/26(金)第52回首相官邸前抗議行動にご参加を!
日時:4月26日(金)18:00から20:00 第52回首相官邸前抗議行動
主催:首都圏反原発連合(たんぽぽ舎も参加・構成団体)
たんぽぽ舎では、13:00からビラ、プラカードなどの用意をして、
16:00、たんぽぽ舎出発。17:00「経産省前テントひろば」集合。
17:20に1~5班にわかれて官邸前、国会前へ出発。20:20総括集会。
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┗■1.4/24ふくしま集団疎開裁判―仙台高裁に上告してから1年4か月後の
| 決定(判決)は「抗告人らの申し立て却下」という不当判決
└──── 冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)
私の感想:頭はあるが、心のない判事による判決
弁護団の正式なコメントが出る前に私が個人的に感じたことを申し上げます。
仙台高裁の判事は子供たちの学習生活環境は年間1mSv以下でなければならな
いという法律の存在は確認している。
郡山地裁の判事が100mSv以下では問題ないとしたこととは明らかに異なって
おり、人権・法律に無知でないことを示しました。
またチェルノブイリ事故後の周辺汚染地域と郡山市を比較して、このまま小中
学生が郡山に住み通学したら、将来、生命・身体・健康に由々しきことが起きる
可能性があると認めた。矢ケ崎克馬名誉教授・松崎道幸医師などの証言、証拠を
すべて読んだことを示したいものと思われる。そうであれば、子供たちを年間1
mSv以下の非汚染地域に移動(避難、疎開)させて学習させるという結論(原告
の主張を認める)しかないはずだが、原告の申し立てを却下するというのですか
ら皆驚きました。
理由は、汚染された郡山に住んで汚染されない場所で勉強しても被ばくは避け
られないから、郡山市には子供を別の場所で学習させる義務がないという論理で
す。
原告の弁護団もこのような論理をいかに理解するか苦しんでいます。判決文が
大きく二つに分かれており、前半と後半で矛盾した内容になっています。読んだ
人は肩すかしを食らうものです。
あるいは、諸般の事情から結論は決まっているが、いかに結論に結びつけるか
に失敗した判決文であるともいえます。地裁とは違った論理を展開せざるを得な
くなったので、事実を正しく認識した結果、結論にもっていくのが論理的に困難
になったというのが実情だと思います。
知識(頭)では理解しても、心がない、勇気がないから屁理屈を言って結論に
至ったという、かわいそうな判事たちの決定でした。
しかし、そのような心のない判事によって健康被害・生命の危険から抜け出せ
ない子供たちが一番かわいそうです。
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┗■2.抜け穴だらけの新規制基準 信頼ゼロ
| 大飯原発続行前提の規制委、やはり原子力ムラ
| 新基準策定の前に事故原因究明が先決
└──── 渡辺寿子(原発いらない!ちば)
○ 原子力規制委は4月10日、7月施行予定の原発の新規制基準案を示しました。
新規制基準案はこれまでよりいくつか厳しい規制を課している面はあるものの
(どれだけ条件をつけても「安全な原発」などありえないが)、「シビアアクシ
デント対策やテロ対策の信頼性向上のためのバックアップ対策については施行後
5年後までに実現を求める」とし、加圧水型原発のフィルター付ベントや第二制
御室、常設の直流電源装置等は5年以内に整備すればよいとして猶予期間を設け
ました。また性能を満たせば既設施設による代用を認める余地があるとしていま
す。「これで安全」という規制基準はスタート、いやスタート以前からもはや骨
抜きになっています。淡路島、三宅島、宮城沖と立て続けに地震がおきています。
地震や津波は5年間待ってはくれません。
○ 違反でも大飯停止せず
新基準では沸騰水型原発では放射能を除去するフィルター付ベント設備の設置
を求めています。
しかし関電大飯のような加圧水型原発では「格納容器が大きく、圧力上昇は緩
やか、すぐに内気を放出しなくてもよい」とベントのフィルターも猶予の対象に
しています。
再稼働中の大飯原発は多くの点で新規制基準に適合していません。地震や放射
能に耐える作業拠点(免震重要棟)の整備、ベントフィルターの設置(5年猶予
とされた)、重要配管の多重化、外部電源2回線を独立させる、想定できる最大
級の津波に備えた防潮堤等々がまだ備えられていません。
規制委は、田中委員長が1月に「新基準を満たしていない場合は(大飯の)運
転をとめてもらう」と言い、更田委員も「大飯原発を例外扱いしない」と言って
いました。ところがここへきて大飯原発を新基準適用の例外扱いとし、新基準に
適合していなくても9月の定検まで運転を続行させる意図があからさまになって
きました。
田中委員長は最近「大飯は対策が進んでいる。一、二項満たしていないだけで
即停止とはならない」などと発言するようになりました。基準案発表の日の会見
で1月に大飯停止について自ら発言したこととの矛盾を問われると、「どう言っ
たか覚えていない」とはぐらかし、どんな重大な不適合があれば運転停止を命じ
るのかと問われても「精査して見ないとわからない」と逃げる有様でした。
規制委は「5年猶予」については検討チームに図ることもなく、定例会合でも
何の論議もなく決めようとしています。5月10日まで規制基準案についてパブ
リックコメントを募集するとしていますが、この「5年猶予」については、パブ
コメを求めた規則文書の中には含まれていません。「参考文書」の一つに書いて
あるだけです。規制委の会見で重大な疑問を質問しても、田中委員長は逃げるよ
うに会見を打ち切ってしまいました。
○ 原子力ムラの馬脚あらわす
基準違反でも大飯稼働続行は最初から決まっていたシナリオだったのでしょう。
政府、財界、電力会社などから独立した規制機関との謳い文句は何だったのでし
ょう。私達は「安全な原発」など認めませんが、規制委自らが福島事故の教訓を
踏まえて安全と思われる規準を作ったと言うなら、少なくともそれを守らせるべ
きです。それなのに施行前からこれでは、最初に私達が指摘していたように、規
制委は原子力ムラだったのですね。活断層問題で最初は良くやっているように見
せたのも、みんな騙しのテクニック、ウソだったのですね。こんなに早く馬脚を
あらわすとはまったくあきれたものです。
○ 事故原因究明が先決
4月8日の衆院原子力問題特別委員会で福島事故の国会事故調の元委員田中三
彦氏は東電が事故調委員に虚偽の説明をして、1号炉建屋の現地調査が中止にな
った問題に関し、地震で配管などが損傷した可能性を否定できないと強調。東電
の廃炉作業で現場が保存できないおそれがあるので、国会主導で現場をできるだ
け早く見てほしいと要望しました。
川内博史前衆院議員もこの問題を追求しています。3月13日に1号機4階建
屋を調査しましたが、東電社員が撮影したビデオが真っ暗で何も映っていません
でした。そのため川内氏は3月28日に再度同建屋に入り、今度は自らビデオ撮
影しました。そこには非常用復水器の本体に連なる配管を覆う保温材は所々めく
れ、床には鉄骨類やがれきが散乱している様子が映っていました。川内氏も国会
主導で第三者の専門家による調査を要望しています。
1号機だけでなく他の号機も地震で損傷した可能性ありです。特に3号機で消
防ポンプから注水しても炉水位が上がらなかった原因はNHKの番組では配管の
途中から復水器に大半の水が流れてしまっていたとしていましたが、地震で配管
などが破壊された可能性ありです。
新基準策定の前に地震と事故の検証が先です。
(原発いらない!ちばネットワークニュース2013年4月号より許可を得て転載)
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┗■3.メールマガジン読者からのイベント案内(問い合わせは主催者へ)
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◆4/29原発・放射能被害から命を救う 内部被ばく学習のつどい
日 時 4月29日(月・休日)13時半~16時半 参加費500円
場 所 岸町ふれあい館 JR,南北線王子駅 北口徒歩5分
講 師 入江紀夫先生
「医療問題研究会」「子どもたちを放射能から守る全国小児科医ネ
ットワーク」などで体内被曝の危険性を訴え、関西に避難している子どもたちの
健康相談にもかかわっている。
入江先生のお話し
現在のがん10名という事態の異常さ、内部被ばくとは何か、生命の大切さ
近郊地(東京とか)、遠隔地(大阪とか)に暮らす20代の若者への内部被ば
くの影響とは
主 催:カネより命!2013東京ZENKO実行委員会
03-5284-4970 2013zenko@gmail.com http://2013zenko.digi2.jp/
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┗■4.新聞・雑誌より
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◆汚染土の中間貯蔵施設計画 すれ違う国と地元
東京電力福島第一原発事故に伴う除染で出た汚染土の最終処分先の見通しが立
たないために、ひとまず汚染土を保管する中間貯蔵施設。その建設地を選ぶ現地
調査を23日、福島県大熊町で環境省が始めた。だが、建設候補地とされた自治体
側の不安や、国との思惑のずれは残ったままだ。(中略)
同県会津若松市に避難している大熊町の仮役場には今月18日、環境省の局長が
訪れ、現地調査を始めると伝えた。渡辺利綱町長は受け入れの条件として、「最
終処分の方針」などを国が明示するよう改めて求めた。施設が結局、最終処分場
にされるのでは、との懸念があるからだ。
近隣県が最終処分場を受け入れる見通しはまったくない。環境省は「大量の汚
染物質を処理する技術開発を進める中で最終処分の方向を決めていくしかない。
まずは中間貯蔵施設が先だ」と先送りしているのが実情だ。(中略)
環境省が建設を目指す中間貯蔵施設は、汚染土や、放射能濃度が1キロあたり
10万ベクレル超の廃棄物を入れるもの。環境省は、楢葉町の施設に、同町のほか
広野町といわき市で出た廃棄物も貯蔵するつもりだ。しかし楢葉町は、町内で生
じた10万ベクレル未満の廃棄物だけに限定する「保管庫」であれば調査を受け入
れる、と主張している。
調査開始前日の8日、いわき市内にある楢葉町の仮役場で、松本幸英町長と約
20分、2人きりで話した環境省の井上信治副大臣は、記者団に調査への町側の了
解を得たとし、「保管庫」にするかどうかは明言を避けた。一方で松本町長は、
「本格調査」とする井上氏との認識の違いを強調するように10回以上、「事前調
査」と繰り返した。
楢葉町が保管庫にこだわるのは、第一原発に接する大熊、双葉両町より放射線
量が比較的低く、住民の早期帰還が見込めるからだ。住民に帰還をうながすため
に、町は施設の「迷惑度」を下げたい。(後略)
(4月24日朝日新聞朝刊より抜粋)
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