「安全は二の次か」…トルコへの原発輸出に批判高まる
- 2013年 11月 2日
- 時代をみる
- 池田龍夫
トルコを再訪した安倍晋三首相は10月29日、エルドアン首相との共同記者会見で「原発安全対策を強化しながら今後も日本企業の原発輸出を後押ししていく」と表明。これより先、三菱重工業など企業連合は、トルコ政府と原発建設に合意にこぎつけた。
福島原発事故の収束がないまま、海外トップセールスを拡大することを、是認できるだろうか。国内で稼働している原発はゼロ。原発の安全性に対する国民の不信感は根強く、将来の原子力政策が宙に浮いた状況での輸出は危険きわまりない。
確かに世界の原発需要は高まっているようだが、毎日新聞10月31日付朝刊は「安全を二の次にして海外でもうけようとするエコノミックアニマルの典型。二重基準で節操がない」と、国際外交筋の批判を伝えていた。「事故の収束こそ優先課題だ」と、海外の眼が弾劾するのは当然だろう。
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