ただただ政権の延命を狙うだけの選挙だが安倍政治に審判を!
- 2014年 11月 20日
- 交流の広場
- 9条改憲阻止の会
2014年11月20日 連帯・共同ニュース第337号
ただただ政権の延命を狙うだけの選挙だが安倍政治に審判を!
■ 久しぶりに友人の電話の向こうからの弾んだ声にこちらも興奮した。沖縄知事選の結果である。テレビでは早くから翁長氏の当確が伝えられていたらしいが、僕は友人の電話でそれを知った。感想はいろいろとあるが、とりあえず、安倍政権に一矢を報いたことは間違いないしそのことを喜びたい。予想されていたこととはいえ、政府は「辺野古基地建設は粛々と進める」とか「安保政策は国家政策」であるとして、これを無視する態度である。これは名護市長選挙の時にも見られたことだが、政府は初めから中立、あるいは超越的立場で選挙に臨んだわけではないし、今回の選挙で言えば仲井真氏を支持して選挙に関わったのであり、こういう傲慢な態度を許すわけにはいかない。彼ら非民主的で強権的本質を露呈させているに過ぎないが国民の反撃が必要だ。
■ 多分、私たちがここで直面しているのは沖縄と本土の関係が新しい視座で問われてきているということではないのか。イギリスから独立の是非を問うスコットランドの住民投票が記憶に新しいが、現在ではカルタニアでもスペインからの独立を問う住民投票が実施されている。沖縄は明治維新以前には琉球国であり、維新後に琉球処分という方法で日本に組み入れられたに過ぎない。これは今、地方の問題があらためて問われていることとも関わる。地方創性ではなく、明治以降の中央集権化された国家と地方の関係の見直しが世界史的動きに連動して出てきていることなのだ。沖縄はその先端というか、象徴のような場所を占めている。沖縄の代わりに東北や北海道が出てきてもおかしくはないのである。また、これはアジアにも広がっていくことなのである。台湾や香港の動きとそこでは連動しているのであり、近代国家の中央集権支配の修正が訪れているのだ。さらに、今回の選挙を通して注目すべきことがある。これは自己決定権と呼ばれる問題で「自分たちが暮らす地域の問題を決める権利は自分たちにある」という主張である。国民の意志が政治的決定の根幹にあるということで、本来の『自由や民主主義』のことであり、この点では「進んだ沖縄、遅れた本土」といえるのかも知れない。明治以降の官僚体制に従属して存在した「自由や民主主義」が地域住民《国民》に存在に帰還する精神=魂をもたらすのが自己決定権である。現在の政治の空洞を埋めるものがここにはある。
■12月6日(土)18時、「9条改憲阻止の会」の政治集会。文京区民センター。ゲスト講演半田滋(東京新聞記者)。
集団的自衛権行使容認をはじめとする安倍内閣の国家体制強化の動きについて。他に経産省前テントひろば、川内久見崎海岸の脱原発テントを担っているメンバーからの発言等。詳細は次号以下で詳しくお伝えするが、政権の延命だけを図ろうとする安倍内閣の打ってでた選挙の最中でありそれに審判を下すために意志結集しよう。参加を!(三上治)
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