たんぽぽ舎から TMM:No2395
- 2015年 2月 1日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No2395】
2015年1月31日(土)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.「原子力委員会 賠償制度見直し議論へ」に見る電力会社の不当利得
電気を売って利益を上げる会社が、その災害時に
無制限の賠償責任を負うのは当然である 山崎久隆(たんぽぽ舎)
★2.南海トラフ地震の「先駆け」となった西日本の直下型地震
北但馬地震(1925年)と北丹後地震(1927年)のこと
兵庫県北部や東隣の京都府北西部など大きな被害
「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」コラムその87
島村英紀(地震学者)
★3.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
◆2/1.15.22ふくしま集団疎開・脱被ばく子ども裁判 渋谷街頭行動
2月1日(日)、15日(日)、22日(日)17:00から18:30
場所:渋谷ハチ公前
★4.新聞より4つ
◆原発20%に上昇も 2030年度の電源構成案 60年運転前提 低減計画に逆行 (1月31日東京新聞1面より抜粋)
◆将来の電源構成 「原発維持」続々 経産省作業部会始まる 「ゼロ」の声なし 委員構成に批判 (1月31日朝日新聞見出しより)
◆全電源喪失 訓練せず 福島第一 政府事故調 調書8人追加公開 (1月31日東京新聞2面より抜粋)
◆安全対策残る不安 15市町村、説明会終了 東海第2 (1月25日茨城新聞より抜粋)
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※2/3学習会にご参加を!
「大間原発をめぐって見えてきた日本の姿」
講 師:野村保子さん(大間とわたしたち・未来につながる会)
日 時:2月3日(火)19時より21時 18:30よりDVD上映
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
参加費:800円(学生400円)
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┗■1.「原子力委員会 賠償制度見直し議論へ」に見る電力会社の不当利得
| 電気を売って利益を上げる会社が、その災害時に無制限の賠償責任を負うのは当然である
└──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)
○ 原子力発電所などで事故が起きた場合の被害者への賠償制度について原子力委員会は専門家による会議を設置して見直しの議論を進めることになりました。
電力会社が無制限の賠償を行うとしている現在の制度を見直すかどうかや国の責任分担などが論点になります。(1月27日NHKニュースより)
○ まるで原子力は「公器」であるかのような物言いである。いうまでもないが、そんなわけがない。電力が如何に「重要なエネルギー源」であると国が主張しても、原子力は一つの発電方法に過ぎない。電力生産手段は再生エネルギーを含め、無数といって良いほどもある。そのなかで、どうしても原子力を選択したいのであれば、その理由を明快に表明すると同時にリスクも会わせて説明すべきだ。そのうえで、それらのリスクを引き受けるべきは電力会社である。電気を売って利益を上げる会社が、その災害時に無制限の賠償責任を負うのは当然である。ところがそれを「制限できる仕組みを作る」のだとしたら、これは不当な利益供与をするに等しいことだ。
○ 原子力が「特別な地位」を有している「場面」は、その名称が「核」と変わるときだ。一部の国の持つ「兵器としての核」があるからだ。しかし日本は、核兵器を保有しないことを国際公約にしたはずだから、「核兵器」の地位を原子力に与えて「特別な地位」を与えた核兵器国と異なるはずだ。
しかるに原子力に「税金」を投じてまで「保護する」場合、その意図は国際的にも極めて不透明に映る。
○ 原子力に対する電力の負担を減らす方法は二つしかない。一つは「補償しないこと」つまり立地自治体住民を含めあらゆる被害に上限を設け、それ以上は「補償しない」としたら、電力の負担は減る。
もう一つは国が税金を投入することだが、言うまでもなく税金投入というのは別のカタチの国民負担である。
原賠法(原子力損害賠償法)第三条のただし書きにある「異常に巨大な天災」を適用する基準を作る、というのも結局は同じ議論になる。
どんな専門家を呼ぼうと、専門部会を作ろうと、議論の行き着く先は上記でしかなく、要は電力のリスク軽減という不当利得を「認めるのか認めないのか」なのである。
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┗■2.南海トラフ地震の「先駆け」となった西日本の直下型地震
| 北但馬地震(1925年)と北丹後地震(1927年)のこと
| 兵庫県北部や東隣の京都府北西部など大きな被害
| 「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」コラムその87
└──── 島村英紀(地震学者)
○ 1月3日、日本海岸に近い兵庫県豊岡市・城崎(きのさき)温泉で大規模な火事があった。19棟、延べ約2700平方メートルが焼けた。
私たち地震学者が城崎温泉の火事と聞いて思い出すものがある。
それは北但馬地震(1925年)と北丹後地震(1927年)のことだ。この2つはマグニチュード(M)がそれぞれ6.8と7.3。直下型地震としては阪神淡路大震災(M7.3)なみの大きな地震だった。
これらの地震で城崎温泉をはじめ、兵庫県北部や東隣の京都府北西部など丹後半島の付け根部分では大きな被害が出た。
北但馬地震での死者は430名、家屋の全半壊は4000棟におよんだ。震源地付近では83戸あった住宅のうち82戸が倒壊したほどの強い揺れだった。
北但馬地震が起きたのは5月の午前11時すぎ。昼食の準備の時間だった。このため大火が起きて豊岡では焼失家屋は2300棟を超え、町の半分が焼失した。城崎だけで人口の8%、271名という多数の死者を生んでしまった。犠牲者の大半は炊事中に倒壊した家にはさまれたまま火災で焼死した女性だった。
城崎町では、2年後の北丹後地震でも3月の夕食時だったこともあって火災で2300棟以上が焼失した。この地震での各地での合計は死者2900余、揺れによる全半壊22000棟にものぼった。
城崎は地震による大火にたびたび痛めつけられたところなのである。
○ じつは北但馬地震と北丹後地震はたんなる直下型地震ではなかった。これらの地震は海溝型地震である南海地震(1946年。M8.0)と東南海地震(1944年。M7.9)の「先駆け」になった地震ではないかと考えられている。
北但馬地震と北丹後地震だけではない。死者1100名を生んでしまった鳥取地震(1943年。M7.2)もある。この地震で鳥取市の中心部は壊滅。古い町並みはすべて失われた。市内の住宅の全壊率は80%を超えた。
南海地震と東南海地震は、恐れられている「南海トラフ地震」の先代だ。これらの地震に限らず、いままで起きてきた南海トラフ地震の先祖たちの数十年前から西日本で直下型地震が頻発したことが知られているのだ。
ところで2013年4月に兵庫県淡路島付近でM6.3の地震が起きた。最大震度は6弱。住家の一部損壊が2000棟以上にのぼったのをはじめ、液状化による施設被害、水道管破損による断水などの被害が出た。
もし恐れられている南海トラフ地震が起きたら、この淡路島の地震も「先駆け」だったといわれるに違いない。
それだけではない。もしかしたら阪神淡路大震災(1995年)や鳥取県西部地震(2000年。M7.3)も南海トラフ地震の「先駆け」のひとつかもしれないのである。
○ ところで北丹後地震が起きたとき、大阪梅田の駅前にある阪急百貨店では客の食い逃げが莫大な額に達した。このため地震後に後払いをやめ、日本で初めての前金制の食券を取り入れた。これなら取りっぱぐれはない。さすが大阪である。 (1月30日『夕刊フジ』より)
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┗■3.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
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◆2/1.15.22ふくしま集団疎開・脱被ばく子ども裁判 渋谷街頭行動
ふくしま集団疎開裁判東京ボランティアが、日曜日午後5時から渋谷ハチ公前で街頭活動を始めました。
刺激的な音が溢れかえる若者の街渋谷で、子どもたちを被ばくから守ろう!
避難に力をかして! 裁判にはお金がかかるのです! かんぱしてください!
子供の甲状腺癌が増えています!今の空間線量は毎時0,2μシーベルトでした!
避難者や支援者がかわるがわるマイクを握ってチラシを撒きながら、映像も流しながら訴えます。
どうぞあなたも日曜日の17時から渋谷に寄ってみてください。
ふくしま集団疎開・脱被ばく子ども裁判 渋谷街頭行動
2月1日(日)、15日(日)、22日(日)
場所:渋谷ハチ公前 時間:17時から18時30分
詳細は活動ブログ→ http://fukusima-sokai2.blogspot.jp/
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┗■4.新聞より4つ
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◆原発20%に上昇も 2030年度の電源構成案
60年運転前提 低減計画に逆行
経済産業省は30日、将来的な原発や再生可能エネルギーなどの構成比率を話し合う総合資源エネルギー調査会の「長期エネルギー需給見通し小委員会」の初会合を開いた。原発は運転開始から40年で廃炉にする決まりだが、経産省は60年まで延ばせる特例の利用を前提にする。現在はゼロで、将来も原則通りなら最大でも15%未満にとどまるはずの原発比率を20%前後まで高めるとみられ、「原発への依存度を可能な限り引き下げる」としたエネルギー基本計画に逆行する。
(後略) (1月31日東京新聞1面より抜粋)
◆将来の電源構成 「原発維持」続々 経産省作業部会始まる
「ゼロ」の声なし 委員構成に批判 (1月31日朝日新聞見出しより
◆全電源喪失 訓練せず 福島第一 政府事故調 調書8人追加公開
政府は30日までに、東京電力福島第一原発事故で政府事故調査・検証委員会が政治家や東電関係者らに聴取した記録(調書)のうち、新たに8人分を公開した。防災訓練のシナリオを作り、事故当時は福島第一の防災担当者だった東電社員は、全電源を失うような事態は想定せず、実のある訓練を行っていなかった実態を証言した。
福島第一の阿部孝則・防災安全グループマネジャー(当時)は調書で、2011年2月下旬に福島県と合同で実施した訓練は「非常用ディーゼル発電機が故障するが、一定時間で復旧する前提。中央操作室の照明が消え、真っ暗な中での作業を想定した訓練は行っていない」と述べた。(後略)
(1月31日東京新聞2面より抜粋)
◆安全対策残る不安 15市町村、説明会終了 東海第2
再稼働の前提となる国の安全審査を申請中の東海第2原発(東海村白方)について、日本原子力発電(原電)は24日、新規制基準に基づく安全対策に関する住民説明会を水戸市内で開き、市民ら約110人が参加した。東海や水戸など立地周辺市町村からの要請を受け、原発から30キロ圏の自治体を対象に始まった説明会は、再稼働や安全対策を不安視する声も残る中、この日で全日程を終了した。
説明会の冒頭、原電の担当者が高さ20mの防潮堤建設など約780億円を投じる新たな安全対策などについて説明した。
質疑応答で住民の男性は、東海第2は営業運転開始から36年が経過し、原則40年の運転期限が迫っているとした上で「再稼働しても40年までと断言できるのか、それとも運転を延長するつもりなのか。そこを県民に明らかにしないのは無責任だ」と指摘した。(1月25日茨城新聞より抜粋)
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