(報告)川内原発再稼働阻止 原発いらない鹿児島の女たち&福島の女たちの共同アクション(2/4,5)
- 2015年 2月 6日
- 評論・紹介・意見
- 田中一郎
昨日、川内原発再稼働阻止に向け、「原発いらない鹿児島の女たち&福島の女たちの共同アクション」が行われました。「再稼働審査を経た原発は、単に新規制基準にパスしただけであって、100%安全であるとは申し上げられない(=安全性を保障するものではない)」とうそぶきながらも、自分たちの責任回避を担保して原発再稼働に走り出した原子力規制委員会・規制庁、その無責任委員会・無責任庁の「(似非)安全性認可」をもって「世界一厳しい安全基準にパスした安全な原発は再稼働します」と、これまた自らの責任を棚上げにして再稼働へ突っ走る安倍晋三「暴走」政権、そして、県民を原発被害から守る役回りにある鹿児島県知事は、国や原子力「寄生」委員会・「寄生」庁が安全だと言っているのだから県としてどうこう言うことはない・再稼働は仕方がないと、これまた思考停止と責任棚上げで川内原発再稼働に目をつむる伊藤祐一郎鹿児島県知事、3者がそろいもそろって「責任棚上げ」で、初めから決めてある原発再稼働に突撃する中で、これを阻止せんと、福島・鹿児島の女たちが立ち上がりました。
当日は福島県と鹿児島県から大勢の「女たち」が上京し、原子力「寄生」委員会・「寄生」庁や関係省庁を厳しく追及いたしました。下記及び別添PDFファイルは、その際の関係資料です。ノーコメントでお送りします。「女たち」の追及に対する原子力「寄生」委員会・「寄生」庁をはじめ、関係省庁のいい加減・出鱈目・原子力ムラやりたい放題の回答=エクスキューズは聞くに堪えないものでしたが、特に私が印象に残った点を、原発再稼働に関して最も責任の重い組織である原子力「寄生」委員会・「寄生」庁について、4つだけ書いておきます(いちいち書いていたら時間とスペースが足りなくなりますので)。
1.最初から最後まで、回答内容に具体性がないばかりか、たとえば火山リスクに対する対応の仕方とその根拠についてなど、嘘八百を平気で言っている(川内原発の火山リスクについて、詳細に調査などしたことなど一度もなければ、大噴火予測についての科学的実証的に確定した定説なども存在しない。単に火山リスクを屁理屈を付けて無視しているだけのこと)。だからこそ、田中俊一原子力規制委員長は「100%安全ではない」と言っているのだが、そんな原発に何故OKを出すのか、全く説得力がない。原子力規制庁のヘボ役人たちは「新規制基準への適合」を認可の根拠として強調しているのだが、説明を受ける方は、「ならば、その新規制基準の方がおかしい」ではないか、という印象を強く受けてしまう。何故なら,その「新規制基準」も彼ら原子力「寄生」委員会・「寄生」庁が(福島第1原発事故を丹念に調べもせずに)「にわか仕事」でつくりあげた代物で,できた当時から「ザル規制」の批判が絶えなかったからだ。
2.こんな(似非)規制をして原発を再稼働して、万が一、福島第1原発のような過酷事故が起きたら、いったいだれが責任を取るのか、の問いに対しては、政府全体が責任だとか、どうとか言っていたが、自分たち=つまり原子力「寄生」委員会・「寄生」庁の「事故責任」については一言も言及しなかった。自分たちは悪くない、そんな原発を動かしたやつが悪いのだ、という意識が、この原子力規制庁のヘボ役人たちの脳裏にへばりついている様子がうかがえた。
3.川内原発は。現在、九州電力が工事計画認可と保安規定認可を受けるべく、提出書類を準備していて、それが予定より大幅に遅れている状態にある。原発規制の法令の定めによれば、当然のことながら、工事計画が認可されなければ、原発施設の改良や補強を含む具体的な「工事」は着手できないことになっている。ところが、九州電力は、この工事計画を正式に認可される前から、その認可申請書に書いている内容の原発工事を着々と進めていることが明らかになった。原発再稼働を一刻も早く行いたいがためだ。しかも、それを原子力「寄生」委員会・「寄生」庁が「原子力「寄生」委員会発足前から着手している安全強化のための工事は、九州電力が進めていることを承知している」などと言いながら、黙認しているのである。こんなことなら、何のための「工事計画認可」制度なのか、わからなくなるではないか。認可前に先行して工事を進めて、それを後から原子力「寄生」委員会・「寄生」庁に認めさせる=つまり、原子力「寄生」委員会・「寄生」庁の原発規制などは、電力会社のやることの追認・正当化・合法化のための形式的な手続きにしか過ぎないということを示している。
4.原子力規制委員会HPにある田中俊一委員長他、原子力ムラの住民たちは,福島第1原発事故直後に「反省とお詫び」を表明しているが(下記URL)、その中身が、わずか事故後4年目の今日において、ほぼ完ぺきにオシャカとなった。かような原子力ムラのウソつきたちは、死ぬまでウソつきであることがこれで明らかとなったということである。原子力ムラに対する妥協の余地などない。(彼らを社会的に)葬り去るか(我々が物理的に)殺されるか、2つの1つの選択である。
● 東京新聞 「あきらめず川内原発を廃炉に」 鹿児島・福島女性ら共同で官邸前訴え福島原発事故(TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/nucerror/list/CK2015020502000138.html
●▶ 20140204 UPLAN 川内原発再稼働阻止・原発いらない!鹿児島の女たち&福島の女たちの共同アクション – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=0f9iy7eOnAE
●福島原発事故についての緊急建言
http://www.nsr.go.jp/nra/gaiyou/data/profile01_teigen.pdf
●高浜原発3,4号炉は再稼働してはいけない :原子力「寄生」委員会・「寄生」庁 パブリックコメントへの私の提出意見書 いちろうちゃんのブログ
http://tyobotyobosiminn.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/post-cdd8.html
(昨年,川内原発の再稼働を許すな,で加圧水型原子炉の安全規制を批判しましたが,それにその後の知見や情報を加えて加筆修正しています:田中一郎)
<別添PDFファイル>
(1)川内原発再稼働阻止・原発いらない(省庁への申入書)(原発いらない鹿児島・福島の女たち:2015.1.28提出)
(2)川内原発再稼働阻止・原発いらない(省庁への申入書)(再稼働阻止全国ネットワーク:2015.2.4)
(3)イ主氏等の防護対策について(案):原子力規制委員長 田中俊一様宛)(新潟県知事 泉田裕彦)
(共同アクションの次第)
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〈呼びかけ〉原発いらない鹿児島の女たちのネットワーク/原発いらない福島の女たち
https://www.facebook.com/events/1603712766515697/permalink/1603714359848871/?ref=nf
【『鹿児島の女たち&福島の女たちの共同アクション』(呼びかけ:原発いらない鹿児島の女たちのネットワーク/原発いらない福島の女たち)】 < https://www.facebook.com/events/1603712766515697/permalink/1603714359848871/
イ主氏等の防護対策について%28案%29:原子力規制委員長 田中俊一様宛)(新潟県知事 泉田裕彦).pdf
川内原発再稼働阻止・原発いらない(省庁への申入書)(原発いらない鹿児島・福島の女たち:2015.1.28提出).pdf
https://attach5.yahoomail.jp/f1016.internal.mail.yahoo.co.jp/ya/securedownload?mid=2_0_0_1
川内原発再稼働阻止・原発いらない(省庁への申入書)(再稼働阻止全国ネットワーク:2015.2.4).pdf
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔opinion5165:150206〕
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