施政方針演説「沖縄の人権 尊重せよ」
- 2015年 2月 15日
- 時代をみる
- 池田龍夫
2月12日行われた安倍晋三首相の施政演説は、表向きの美辞麗句ばり。問題が拡散し過ぎて、何を重点に実行するのか分からない。
「学校や住宅に囲まれ、市街地の真ん中にある普天間飛行場の返還を、必ずや実現する。そのために、引き続き沖縄の方々の理解を得る努力を続けながら、名護市辺野古沖への移設を進めてまいります。今後も、日米両国の強固な信頼関係の下に、裏付けのない『言葉』ではなく実際の『行動』で、沖縄の基地負担の軽減に取り組んでまいります」。
特に外交・安全保障の項目に至っては噴飯ものだ。琉球新報13日付社説は「大差で当選した翁長雄志知事が上京しても、首相はおろか沖縄基地負担軽減担当相の菅官房長官、外相、防衛相の誰一人会おうとしない政権だ。これで『「引き続き沖縄の方々の理解を得る努力を続ける』とは、聞いてあきれる。辺野古移設は、地元の市長選で移設反対派が再選され、反対派が市議会の多数を占め、知事選も圧勝し、総選挙では移設容認派が選挙区で全滅した。民主主義に基づくあらゆる手段で示された移設反対の民意を、政権は完全に無視して移設作業を強行している」と弾劾劾していたが、本土の沖縄蔑視に県民は腹を立てている。
安倍首相は「日本は変えられる」と繰り返し述べた。その通り。それなら、米軍基地削減・撤去を要求し続け、沖縄に真の民主主義を構築すべきである。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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