首相官邸屋上に「ドローン」落下に驚く
- 2015年 4月 25日
- 時代をみる
- 池田龍夫
4月22日午前10時20分ごろ、千代田区の総理大臣官邸の屋上に、小型の無人機「ドローン」1機があるのを職員が見つけて警視庁に通報した。直径50㌢ほどの「ドローン」で、プロペラが4つあるほか、小型カメラやプラスチックのような容器が付いていた。容器は、直径3㌢、高さが10㌢ほどで、蓋がしてあり、放射能を示すマークがあったという。爆発物のようなものは見つかっていないが、警視庁は、念のために爆発物処理班を出してドローンの機体や容器などを詳しく調べるとともに、何者かがドローンを飛ばしたものとみて、いつ落下したのかなど詳しい状況を調べている。
無人機の飛行ルールは
無人機を空港の周辺で飛ばす場合に国の許可が必要なほか、航空機の飛行ルートにかかっている場合には150㍍以外では250㍍以上の高度で飛ばす場合には国への通報が必要である。それ以外には低い高度を飛行する場合の運用のルールや、飛行の安全について、航空法に基づく取り決めはない。総理大臣官邸の上空でも少なくとも200㍍以下での飛行についてルールは設けられていないという。
また、毎日新聞4月23日付夕刊によると、ドローンは300㍍離れた所で無線操縦できるタイプ。官邸屋上のヘリポートが最後に使用されたのは3月22日で、それ以降1カ月間は屋上に人が上がった形跡がないそうだ。警備の不備を衝かれた事件で、政府は対応策に追われている。
ホワイトハウスにも墜落していた
米国でも1月、ホワイトハウスの敷地にドローンが墜落し、一時、周辺が封鎖される騒ぎがあった。その後の捜査で、無人機を飛行させていた人物が名乗り出て、遊びで操縦しているうちにホワイトハウスの敷地内に入ってしまったと説明しているという。米国の世論調査では、70%以上の人が「規制が必要」と回答、プライバシーの侵害や事故再発の懸念が高まっている なお、軍事分野のドローンは大型で、偵察や爆撃用いられている。商用分野でも、荷物の配送システムの研究が進んでいるという。
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