安倍昭恵氏のコメントは公務員の代筆と断言します
- 2017年 3月 27日
- 評論・紹介・意見
- 熊王信之
本日の国会における籠池さんの証言に関して、私からコメントさせていただきます。
①寄付金と講演料について
私は、籠池さんに100万円の寄付金をお渡ししたことも、講演料を頂いたこともありません。この点について、籠池夫人と今年2月から何度もメールのやりとりをさせていただきましたが、寄付金があったですとか、講演料を受け取ったというご指摘はありませんでした。私からも、その旨の記憶がないことをはっきりとお伝えしております。
本日、籠池さんは、平成27年9月5日に塚本幼稚園を訪問した際、私が、秘書に「席を外すように言った」とおっしゃいました。しかしながら、私は、講演などの際に、秘書に席を外してほしいというようなことは言いませんし、そのようなことは行いません。この日も、そのようなことを行っていない旨、秘書2名にも確認しました。
また、「講演の控室として利用していた園長室」とのお話がありましたが、その控室は「玉座の間」であったと思います。内装がとても特徴的でしたので、控室としてこの部屋を利用させていただいたことは、秘書も記憶しており、事実と異なります。
②携帯への電話について
次に、籠池さんから、定期借地契約について何らか、私の「携帯へ電話」をいただき、「留守電だったのでメッセージを残した」とのお話がありました。籠池さんから何度か短いメッセージをいただいた記憶はありますが、土地の契約に関して、10年かどうかといった具体的な内容については、まったくお聞きしていません。
籠池さん側から、秘書に対して書面でお問い合わせいただいた件については、それについて回答する旨、当該秘書から報告をもらったことは覚えています。その時、籠池さん側に対し、要望に「沿うことはできない」と、お断りの回答をする内容であったと記憶しています。その内容について、私は関与しておりません。
以上、コメントさせて頂きます。
平成29年3月23日
安倍 昭恵
(出典)https://abematimes.com/posts/2171284 abemaTimes
以上の安倍昭恵氏からの籠池証言への反論なるものは、公務員の代筆である、と断言します。
そもそも、文章構成を概観しますと、公用文中に多くある「照会・回答」に関わる文章構成、乃至は、庁内通達・示達文書、若しくは、議会での質疑応答に関わる文書、等の構成であり、巷間、既に多くの国民が眼にした安倍昭恵氏のメール文とは異質な文章と断定し得るでしょう。
公用文に顕著な箇所は、太字で示した箇所です。 笑えるのは、「何等」と書く場合に「何ら」と「等」の漢字を使っていないことですが、これは、「公用文作成の要領」では、「等」の漢字を使うのは、「とう」と読む場合に限る、とされているからです。 巷間、漢字変換では、「なんら」と入力しても、一般には、「何等」と変換される処、仮名を充てるのは、公用文作成が手慣れた人物に依る文章である証左、と言えるでしょう。
「旨」であるとか、「当該」であるとか、公務員の常套語彙が出て来るのは、哀しい性ですが、長年の間、自分も同等の文章を日々作成していたので分かる「癖」です。
また、「秘書に対して書面でお問い合わせいただいた件」についての返事を「回答」と捉えるのは、要望、陳情等への「回答」文作成事務に倣ったのでしょうか。
極め付きは、年月日です。 西暦では書けない「癖」が骨にまで染みついているのでしょうか。
短時間で代筆されたので、安倍昭恵氏の文章体を真似することまでも出来得なかった訳でしょう。 御執筆された公務員氏には、お疲れ様とでも申し上げたいのですが、これが公務とはとても思えませんので、止めます。
以上、コメントさせて頂きます。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔opinion6580:170327〕
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