「共謀法」国会最終段階:単に審議拒否をしているだけなら無意味どころかマイナスになるような気がします
- 2017年 6月 2日
- 交流の広場
- 田中一郎
結論は、単に審議拒否をしているだけなら無意味どころかマイナスになるような気が
します。国会審議を放棄して、立憲主義はどこへ行ったなどというヤジが飛んできそ
うです。そのヤジが妥当かどうかはこの際、あまり関係がなく、それが持つ政治性が
大きなマイナス効果を持つという点が重要です。審議拒否をして何をするか、熟慮し
て、一致協力をして、大胆に行動する必要があります。また、全野党は国会外の活動
的な市民としっかり肩を組んで、連携してやっていただかないと、これまた効果は薄
いです。
(1)審議拒否にはタイミングがある=衆議院法務委員会の強行採決のあとに審議拒
否をしなかった=これが決定的にダメ。次は、参議院で「加計学園問題」と「森友学
園問題」の徹底追及を行い、これにアベ政権がきちんと対応しない段階で審議拒否
(2)審議拒否した国会議員は地元に帰ってもらい、将来の国会議員候補者や地方議
員らとともに、全国各地で市民とともに一斉に街頭に立ち、共謀法案や「加計学園問
題」「森友学園問題」のことだけでなく、2013年1月以降、アベ政権がしでかした
「骨太な出鱈目」(何を言うかは市民と野党で決めておく=戦争法制・集団的自衛
権、特定秘密保護法、原発再稼働・核燃料サイクル継続・原発輸出、TPP協定・日
米経済協議、カジノ推進法、種子法廃止、タックスヘイブンなど不公正・不公平税制
の放置、公的年金積立金のバクチ的運用などから選ぶ=当面は共謀法を中心に戦争・
原発・TPP・カジノくらいかな?:盗聴法は民進党が賛成をしているので当面言え
ない)を徹底的に批判しつつ、全国民的な「アベ政権打倒」(倒閣運動)として展開
する。憲法を無視し、強行採決を連発し、国会審議を愚弄し、国政を私物化し、日本
を危機的な状態に追いやり、有権者の基本的人権や権利や利益や生活をおびやかすよ
うなことばかりしている点を訴える。
(3)街頭では、来る衆議院選挙や、その次の参議院選挙では、市民と野党の共闘に
より、かならずや政権交代を実現し、自民・公明・維新の悪政を国民のための善政に
転換することを約束する。野党は市民を入れて早急に安倍自民党政権に代わる「政権
構想」を策定し、その政治的実現のための活動を開始する。
(4)上記の(2)(3)は、仮に「共謀罪」が成立しても、その後も継続して運動
を続ける。アベ政権批判の幅は少しずつ広げ、共謀罪法が成立したのちは、有権者の
生活・経済の問題に重点を移しながら、全国規模で倒閣と政権交代の運動を盛り上げ
る。野党は、政権獲得後、ただちに「自民党悪法一括廃止法案」を国会で可決できる
よう準備をしておく。少なくとも、戦争法制、特定秘密保護法、カジノ法、TPP協
定批准、共謀法の5つは、すべて憲法違反で直ちに廃止できるはずである(カジノ法
は賭博禁止法+憲法の公共の福祉+民法の公序良俗に違反)。
既成政党にもたれかからずに、改革派・行動派の市民が先頭に立ちましょう。
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