《湘北拙句抄》その7
- 2018年 12月 15日
- カルチャー
- 霧野 漠
漱石は 魯迅にあらず 阿Q書かず
楽しいか 「革命」遊び 阿Qの愚
阿Q愚を 指弾する者 除ける倭国
好[ハオ]さんの イロニー嫌う 化粧顔
中国で 「三光」楽しむ 村男
凝視せよ これが我が父 我が祖父ぞ
泰淳が 日本の魯迅 日帝活写 【『武田泰淳中国小説集』第5巻】
提灯で 南京陥落 祝う民
酔漢が 赤満月に 吠えて泣く
泣き寝入り 目覚めて日常 忘却の民
他人事 「ゲッベルスと私」 映画客
悪者を 歴史に探す 東海人
捨てられた 野良に裏庭 エサをおく
エサ狙い 野鳩小鳥が さえずりて
大鳥が 小鳥追いやり エサ独占
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徴用工 「いまごろなんだ」と 怒る外相
白々し 日帝忘却 条約論
「霧野さん 聴いてくれぬか 在日の声」
「帰国費」と 賃金ピンハネ 麻生財閥
食言は 自作自演の 目くらまし
慶州で 「日本人嘘つき」 と罵[ののし]らる
「おお寒い 日光颪[おろし]」と 呉林俊[オ・リムジュン]
憤激を 抑えて講演 聴者黙す
寒い夜は 熱燗焼き鳥 アリラン歌
飲みながら キムチ寄せ鍋 皆で食い
呉林俊 「栃木」で熱弁 「浜」帰り
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デカルトの コギトは拾い スムは捨て 【『純粋理性批判』】
『現象学』 コギトをスムに 復活させ
ロゴスとは 神[テオス]のことなり 「ヨハネ伝」
論理学 ロゴス[神]の学なり 『エンチュクロペディ』
『エンチュ』末 アリストテレスの 神の学
ヘーゲルの 神学復活 ロマン主義 【三木清】
神学を カントは排除 果敢闘士
宗教界 カント危険視 発禁処分
日本では カントは 宗教哲学家 【三枝博音の批判】
マルクスは カント=ヘーゲル イモ串に 【『数学草稿』】
[以上]
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〔culture0738:181215〕
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