テント日誌12月31日
- 2019年 1月 1日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
経産省前テントひろば1807日後
福島原発刑事裁判は被告に禁固5年を求刑 12月26日(水)
今日は福島原発事故刑事裁判の論告・求刑があるので朝早く家を出て東京地裁へ出掛けた。地裁前に着いたらすでに事前集会は始まっていた。そこで繰り返し強調されていたことは裁判長が検事役の弁護士さんが詳しく論証する原発事故の責任について事実に基づいた判断イコール有罪判定を出すことが、我々が言う所の、厳正の判決を求めることであった。朝早くにも拘らず結集した人は多かった。マスコミもいくつか来ていて被害者の人にインタビューしていた。抽選は私が久しぶりに当たったように他の人も当たっていて多くの人が傍聴出来たようだ。福島から来た人に明日も来ますからと挨拶してその場を後にした。
(保)
補足:公判では、検察官役になった指定弁護士は、勝俣恒久元会長、武黒一郎、武藤栄元副社長に対して「3人は巨大津波を予見できたのに漫然と原発の運転を続けて事故を起こし、多くの人を苦しめた」と論告。3人に禁錮5年を求刑した。
保っちゃんは傍聴抽選後、グッズを搬出するために事務所に来てくれた。山本さんと3人でセット。弱弱しい光だが太陽が出ていて割と暖かい。風もないのでバナーもしっかりと張れる。福島原発事故裁判の午後の部に参加したい人がテントに挨拶してくれて、裁判所に向かった。他方、参議院議員会館で「公判併行集会」が行なわれていて、そっちに参加する人も寄られた。
虎の門病院からの帰りの女性が「ご苦労様です」とカンパをしてくださる。
テント裁判の弁護をやってくださった吉田弁護士が通り、「来年もよろしく」と挨拶。カツ爺とOさんが座り込み。カツ爺は膝を打撲したとかで病院に行って来たそうだ。夕方になると寒くなる。風邪を引かないようにカイロを貼る。(T)
福島原発刑事裁判は関心が高い 12月27日(木)
今日は風もなく暖かくて助かった。福島原発刑事裁判第36回の公判が13時半からだったのでテントに荷物を置いて、板橋のKさん乱さんに留守番をお願いしてSさん・Yさんと傍聴券の抽選に急いだ。
地裁前に着くと前段のアピールが始まっていた。福島の人たちにとっては昨日の禁固5年の求刑は甘すぎる思いの様だった。
3人が5年服役して出て来たら福島原発の廃炉作業について欲しいと言う人もいた。また間伐材をバイオマス発電に使い放射能をばらまくことに反対で東京で燃やして欲しいと言う人も、抽選には200人以上の人が並びテント勢はみな外れたので経産省前に戻って座り込む。
やはり抽選にもれたたんぽぽ舎のボランティアの人などかわるがわるに寄ってくれて嬉しかった。再稼働阻止ネットのAさんは裁判の様子が気になってとやって来てしばし乱さんと川柳談議をしたあと、カンパをして下さり報告会の会場に向かって行った。その後も報告会に行く前に寄って下さった方、通りがかりの女性などからカンパを頂き感謝です。
明日で仕事納めのせいか道行く人たちも何かいつもより忙しそうな気がした。3時少し前いつもより多くの人が座っていたので安心して帰路につく…(I・K)
冷たい風が吹く中で怒りの経産省抗議納め 」12月28日(金)
御用納めの12月28日、経産省が「第12回多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」を本館講堂で開催、私もラッシュアワーの電車痛勤を我慢して10時からの会議を傍聴した。ペーパーレス化と称して配布資料を配らずに開かれた小委員会は、夏の公聴会における多くの市民・専門家の指摘を忘れたように、議題は「環境放出する際の放射性物質の管理(モニタリング等)の考え方について」、「社会的影響の抑制対策について」で、再び経産省の希釈海洋放出路線を復活させるかの様。
さすがに、委員からもタイトルにも内容にも文句が出た。汚染水問題検討について理解が進んでいないとのアンケート報告もあり、終了後に私からも、何よりも公聴会での指摘に対して委員会で科学的にきっちりと説明・確認するべき、と要望した。折しもこの日に「トリチウム水の海洋放出 全漁連が反対明言」と報道された。
暖かい本館ビルを出ると正門前には8人程が座込み、合流するが北風が非常に冷たい。いるものSさんは日当たりが良い側に椅子を移して座込むが寒さが厳しい。私は、本館前の歩道を歩いて、座込みならぬ歩き込みを続けた。
そのうちに車が横づけして沢山の荷物を届けてくださる。何と「ぽかぽか家族カイロ」30個入りを15箱も。早速一袋を開けて皆で暖をいただく。「なかなか座込めないので」とタイムリーなプレゼントをしてくださったのは千葉から来られた「なのはな生協」さん。この冬一番の暖かいご支援を大切に使わせていただきます。
3時になって冷たい風を我慢しながら経産省抗議行動を開始。連絡不徹底のまま2時間繰り上げての行動になったが、いつもと九条改憲阻止の会の方の参加も多くにぎわい、充実したアピールが続いた。亀屋幸子さんも年末になってひしひしと感じるふるさとと生活の喪失感を訴えた。少々延長して経産省への抗議納めを閉じる。
4時過ぎからは文科省前で朝鮮高校差別への抗議行動。5時過ぎには原発輸出抗議のアピールが続く中で座込みの片づけをする。
Hさんらの峠の茶屋も、希望のエリアも、辺野古防衛省前行動も、気になったが、朝からの疲れがあり私は帰途についた。
(K.M)
これだけは譲れない、これだけはやりたいことはある 12月29日(土)
風が冷たかった。陽射しは強烈に明るく無数の大きな雲が空の色に染まりながら流れていった。こんなに明るい天気なのに寒くて、寒くて。それでも静かで眩しい程に綺麗な天気。
「良いお年を」と言うけれど年々悪化しているのが現状。それでも「希望は無い」というのは間違っているのだろう。だが「希望はある」というだけでは説得力が無い。人に希望を説く力はないけれど、ささやかではあるもののこれだけは譲れない、これだけはやりたいというものはある。取りあえずそれを希望と呼ぶことにしょう。だからもっとパワーを。
Queen – Somebody To Love (Official Video)
https://www.youtube.com/watch?v=kijpcUv-b8M
(O・O)
閑散とした年末の霞が関にて 12月30日(日)
年末の霞が関は閑散としている。自転車で来たEさんと乱気流さんと藤原節男さんとの4人でセッティングは完了。天気は良いが寒く強風なので椅子に縛りつけた3本の幟旗は倒れてしまうので誰かが重石となって座っていなければならない。帯谷さんがいらしたので私と彼女が座れば重石には充分である。
若い機動隊のお巡りさんが「今日は何時迄ですか?」と聞きに来たので「3時まで」と返答すると「良いお年を」と言って笑みを浮かべながら外務省の方へ姿を消した。丸の内署の濃紺のワンボックス車が通り過ぎた。今日は座り込み後にテント忘年会があるので座り込み参加者も多くて「いつもこの位の賑わいがあったら良いのになー」と思いながら3時に座り込みを終えて撤収した。
(S・K)
今年最後の座り込みだった 12月31日(月)
今日は担当のTaさんが田舎に帰られたので代わりに座り込みに参加しました。今日も空は雲ひとつない快晴で清々しかった。経産省前に来てみると途端に風が強く吹いてきて手が悴んでしまった。手袋なしで入られなかった。この強風に煽られて幟は引きちぎれそうになりながらはためいていた。椅子は二つ紐でしっかり連結したのだが人が座っていないと倒されてしまうほどであった。この気候は正月明けまで続くようなのでしっかり防寒して凌いでいきましょう。
今日の参加者。この寒い日に誰が来てくれるのだろうと思っていたら今日の当番の次に来てくれたのはレジェンド・Sさんでした。何時もより早く1時過ぎに来られました。正月明けまでは3時に撤収するのでそれまでに来てくれるのだろうか心配していたので早めに来てくれて安心しました。
その次が1時半頃来られた乱さんでした。今日の参加賞だと言って大きなミカンを一人一人に配ってくれました。とても甘くて美味しかったです。最後はいつも経産省抗議行動の時、歌をリードしてくれる方が来られました。昨日まで官邸前で火炎ビン鉄さんらとTpp反対行動をやられていたそうでテントひろばには今日・明日の行動スケジュールの確認に来られたそうだが、生憎テントひろばにはその手の情報が入ってこないので何の役にも立ちませんでした。
経産省前を歩いている人は外国の旅行者が多かった。声を掛けてみたが余り反応が良くなかった。3時まで陽は差していたが風の方が強く震えながら撤収した。(保)
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経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき! その102
多核種で汚染されたトリチウム処理水の海洋投棄を放棄できない経産省
~公聴会結果を反映せず「小委員会」の作為的議題設定で結果的に問題先送り~
2018年12月30日 木村雅英(経産省前テントひろば)
年末最終日(12月28日)午前に「多核種除去設備等処理水の取り扱いに関する小委員会」が開催されたので、傍聴し終了後に資源エネルギー庁担当に質疑した。
夏の公聴会でトリチウム処理水に他核種でも大幅基準越えの存在が発覚したばかりか、トリチウムの危険性が指摘され、小委員会のみならずその前のタスクフォースに遡って議論するべき、と指摘されたイチエフ汚染水対策。
その後10月1日(第10回)と11月30日(第11回)に続いてこの日に第12回小委員会が開催された。が、議題から問題含みだ。
<3. 議題
(1) 第11回議事録(案)の確認
(2) 環境放出する際の放射性物質の管理(モニタリング等)の考え方について
(3) 社会的影響の抑制対策について
(4) その他>
いきなり、「環境放出の管理(モニタリング)」と「社会的影響の抑制対策」が出て来て、あたかも希釈海洋放出が前提であるかと思わせた。
当然、委員から、議題タイトルが不適切、処分に対する不安を払拭できない、事務局のスタンスが違うのではないか、などと指摘された。また、関谷直也委員が「汚染水問題の認知」アンケート調査結果から、汚染水対策を検討している状況などが認識されていない中で、汚染水を地中や海や大気に放出することについては、賛成が15%程、反対が40%~50%、わからないが40%前後であることを示した。それゆえ、海洋放出処分ありきと思わせる事務局のテーマ設定が批判されたのだ。
夏の公聴会で出直しを迫られ、第10回で東電汚染水報告の確認、第11回でトリチウムの生体影響などを議論してはいるが、専門委員や事務局の一方的情報提供で終り、公聴会で指摘された的確な科学的意見に対してきっちりと反論できていない。問題を先送りしているのだ。
一方で、公聴会で強く提案された汚染水の貯蔵継続の議論を全くしないのだ。会議の設定が全くおかしい。一方で経産省も原子力規制委員会も大好きな「風評被害」が、実は「国民」の国や県への不信感が原因であることを経産省は分かっているはずなのに、その問題を隠して希釈海洋放出に持っていこうとしている。
イチエフからのトリチウム汚染水も六ヶ所再処理工場からのトリチウム汚染水も海洋放出を認めてはいけない。
年始の取り組みから
2019年の経産省抗議行動 元日の正午から開始します。
以降、官庁街の皆さんがお休みの間も、正午から15時の座り込み抗議を行います。皆さんの参加をお願いします。
☆正月4日(金):15時~16時 経産省前抗議・集会初め
恒例餅つき大会、そしてご近所(省庁)巡り(これは中止です)へのご協力もよろしくお願いします。
☆6日(日):午後4時~ 新年会を行います。虎ノ門事務所にて、参加費五百円+一品持寄りです。
ゴミの持ち帰りをお願いします。
1月3日(木)「アベ政治を許さない」ポスターを掲げる日
13時:国会正門前でもあります
1月4日(金)経産省前抗議行動 15時~16時
官邸前抗議行動(首都圏反原連)は18時30分~
2019年1月9日(水)2つの抗議行動にご参加を!
1.とめよう!東海第二原発 20年運転延長・再稼働ゆるすな!
日本原電本店抗議行動
日 時:1月9日(水)17:00より17:45
場 所:日本原電本店前(都営新宿線「小川町」駅B6出口より2分)
共 催:再稼働阻止全国ネットワーク TEL 070-6650-5549
とめよう!東海第二原発首都圏連絡会
2.「第64回東電本店合同抗議」東電は福島第一原発事故の責任をとれ!
日 時:1月9日(水)18:30より19:30
場 所:東京電力本店前
呼びかけ:「経産省前テントひろば」070-6473-1947
「たんぽぽ舎」 03-3238-9035
賛 同:東電株主代表訴訟ほか133団体
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