HOWS講座 掘りくずされる憲法秩序と象徴天皇制
- 2019年 5月 11日
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HOWS講座のご案内です。ご参加いただければ幸いです。
5月18日(土)13時~16時30分
日本国憲法と天皇制 ――「代替わり」騒ぎのなかで改めて考える
講 師=清水雅彦(日本体育大学・スポーツマネジメ ント学部教授[憲法学])
会 場=本郷文化フォーラムホール
東京都文京区本郷3-29-10 飯島ビル1階 小川町企画内 本郷文化フォーラム・ワーカーズスクール(HOWS)
電 話:03-5804-1656
FAX:03-5804-1609
E-mail:hows@dream.ocn.ne.jp
参加費=1,500円(学生1,000円)
[講師からのアピール] 2016年8月に、天皇・明仁が「象徴としてのお務め」についてのビデオメッセージを発表し、これを受けて2017年6月には「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」が制定され、今年、「代 替わり」が行なわれることになった。 しかし、16年の天皇・明仁の発言は、政治的発言であり、憲法上認めてはいけない。「象徴的 行為」が大変ならやめればいいだけの話である。 また、17年特例法も憲法学界にある公的行為違 憲論を無視し、天皇発言を具体化・合法化する点 で問題がある。そもそも、天皇制は、人を生まれによって差別 した封建制社会の遺物である。天皇制は、国民が そのつど継承順位を決めるわけではなく、国民誰 もが天皇になれない点で、本来は民主主義と平等 原則に反するものである。この民主主義と平等原則を徹底するなら、将来的には天皇制は廃止して、共和制に移行すべきである。 天皇・明仁に対する肯定的評価は、平和運動を するような人々の中にも結構あり、あきれる。こ
のような姿勢は、さすが『水戸黄門』が好きな国 民性の反映ともいえる。権威にすがるのではなく、 主権者である私たち自身の主体性が求められているし、まず日本社会においてもっと自由に天皇制について議論していかなければならない。 当日は、以上の観点から報告を行ないたい。
<講師紹介>
清水雅彦
1966年兵庫県生まれ。明治大学大学院法学研究科博士後期課程 単位取得退学。札幌学院大学法学部教授などを経て、現在、日 本体育大学スポーツマネジメント学部教授。専門は憲法学。研究テー マは平和主義、監視社会論。戦争をさせない1000人委員会事務 局長代行、九条の会世話人。主な著書に『治安政策としての「安全・ 安心まちづくり」』(単著、社会評論社、2007年)、『平和と憲法の現在 軍事によらない平和の探求』(共編著、西田書店、2009年)、 『憲法を変えて「戦争のボタン」を押しますか?』(単著、高文研、 2013年)、『秘密保護法から「戦争する国」へ』(共編著、旬報 社、2014年)、『すぐにわかる 戦争法=安保法制ってなに?』(共著、 七つ森書館、2015年)、『日米安保と戦争法に代わる選択肢 憲法 を実現する平和の構想』(共著、大月書店、2016年)など。
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