日本財政破綻論への素朴な不安
- 2019年 10月 22日
- 評論・紹介・意見
- 日本財政破綻論藤澤豊
盛田先生の論考を読ませていただきました。勉強不足で知らないことばかりなのですが、わかりやすい説明で勉強になりました。ありがとうございます。
読みながら、そういうことなんだなと思っていたら、雨龍さんから疑問が提示されていました。資産国家日本、ご指摘のとおりです。異論はありません。
油職工崩れで経済も金融も財政も素人です。下記の素朴な不安、素人が何を言ってんだかと失笑をかうだけかもしれません。素人の知らないが故として受け流していただいても結構です。ただ、巷ではこの程度の素朴な疑問を抱えた人たちがマスコミのプロパガンダに流されているのではないかと想像しています。
事実は一つであったとしても、どこから何を見るかで見える景色が違ってくることも多いです。両氏の投稿はもしかしたら、その一つの例かもしれません。
本や新聞を読んで、日本が莫大な資産を擁する国であることは知っています。でもその資産、国民全員に均一にとまではいかなくても、そこそこ満遍なく所有されているとは思えません。目がくらむほどの資産を持っている人もいれば、今日の飯の心配をしている人たちもいるでしょうし、なかには路上生活者もいます。
財政破綻には至らなくても、緊縮しなければならない状況になれば、公共サービスが削減されるでしょう。それによって巷の普通の人たちは日常生活には支障がでるでしょうけど、資産家たちはもともと公共サービスに大して依存していないでしょうから、痛くも痒くもないでしょう。
身近な例として幼児教育を見てみます。
資産家といわれる人たち、まさか子供を保育園にはないでしょう。金満私立の幼稚園が提供するものは、日本の財政がどうのこうのに影響されるとは思えません。
『慶應幼稚舎の「華麗なる食育」~なんとニューオータニが給食を提供』の記事をご覧ください。
urlは、https://gendai.ismedia.jp/articles/-/52058です。
どこまで本当かは知りませんが、慶應義塾幼稚舎(小学校ですが)の昼食は、キャリア組みの勝ち組の人たちの昼食ですら質素に見えるものでしょう。
財政難に陥って、巷の普通の家庭の児童を対象とした保育園への財政補助が削減されたらどうなるでしょう。サービスは劣化するでしょうし、待機児童の列は長くなるでしょう。
資産国家であることはわかりますが、財政赤字を積み上げて国債を発行して、どこまで積み上げられるのでしょうか。発行され続ける国債をいつまで国内で消化できるのでしょうか。積み上げられた借金は国民全員のものですが、資産国家といわれる資産は一部の人たちももの、あるいは一部の人たちが管理しているもので、国民全員のものではないでしょう。
2019年10月21日
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://chikyuza.net/
〔opinion9107:191022〕
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