高校生が世界を変える! 高校闘争から半世紀~私たちは何を残したのか、未来への継承~(シンポジウムのご案内)
- 2020年 1月 26日
- 評論・紹介・意見
- 高校闘争から半世紀集会実行委員会
《呼びかけ文》
今から半世紀前、日本の高校生たちは自由を求めて起ち上がった。「高校紛(闘)争」と呼ばれたこの闘いは、制服の自由化や管理教育の廃止を求め、時に校舎をバリケードで封鎖したり、授業ボイコット、卒業式中止など多種多様、同時多発的な高校生の叛乱だった。
ネットも携帯電話もない時代、全国各地の高校生たちは他校の生徒と必死でつながりを求め、連帯して実力闘争に決起した。ベトナム反戦や大学闘争の影響を受けながらも、高校生の闘いは学生運動のコピーではなかった。入学した時から受験の鎖につながれ、テストに追われる日々。良い大学に入り、良い会社に就職、というレールに敷かれた受験体制に、否を突き付ける闘いであり、家族や学校の重圧からの解放を求める個々人の生き方を問う闘いでもあった。
半世紀経った今、高校は変わったであろうか。自由にものが言える学校生活を送っているだろうか。
世界を見れば、香港の高校生は銃弾に撃たれながらも自由を求め学校内外で闘い、スウェーデンの高校生、グレタ・トゥーンベリさんは一人で「気候のための学校ストライキ」の看板を掲げて座り込み環境破壊を進める世界の大人たちに鋭い刃を向けている。
高校生が世界を変える。いびつな大人社会へ否を突き付け、研ぎ澄まされた感性と熱情を持ち、恐れを知らず起ち上がった高校生運動の足跡を語り継ぎ、未来への糧に繋がるよう、「高校生運動50周年集会」を企画した。かつての高校生は、半世紀の時間をどう生きてきたのか。様々な人生をくぐりながらも高校生としての決意を原点に生き抜いてきた仲間も少なくない。学生運動とは似て非なる高校生運動、その実相に迫り、現在、未来の高校生に何を伝えられるか探る集いである。
これは、2012年に小林哲夫さんの著作「高校紛争」(中公新書)の出版記念会に集まった仲間の有志が50年という節目に再結集しようと呼びかけたものです。かつての高校生、現役の高校生問わず、多くのみなさんの参集を呼びかけたい。
開催日時:2020年2月11日(火)建国記念日
開催時間:13:00~17:00
開催場所:東京御茶ノ水・連合会館2階 大会議室
住所:東京都千代田区神田駿河台 3-2-11
(アクセス)https://rengokaikan.jp/access/
プログラム概要
【第Ⅰ部】1968年は我々に何をもたらしたか〈自己否定を巡って〉
山本義隆(東大全共闘)+高校全共闘
司会:高橋順一(武蔵高校・早稲田大学教育学部教授)
【第Ⅱ部】運動の現場から〈香港の学生・日本の高校生の闘い〉
香港の闘う学生+日本の闘う高校生+高校全共闘+全中共闘など
司会:初沢阿利(ドキュメンタリー写真家、東北・沖縄・北朝鮮・香港などの現場撮影取材)
【第Ⅲ部】ぼくたちの失敗〈私たちは何を失い何を獲得したのか〉
高校全共闘+全中共闘
司会:小林哲夫(高校紛争1969-1970「闘争」の歴史と証言 著者)
参加費無料 温かいカンパを!!
【高校闘争における2・11建国記念日反対闘争の位置づけ】
建国記念日反対闘争は、建国記念日の制定が戦前の天皇制の象徴である「紀元節」の復活であり、それを通じて国民に日本帝国主義の海外侵略の精神的基盤となる愛国心を育成しようという意図に反対するものであった。
この建国記念日反対闘争は、建国記念日が創設された1967年2月11日には、大学生の全学連でも全国的規模で闘われたが、その後68年69年と経るに従って、全学連の闘争目標が多様化、過激化したために、かえって建国記念日反対闘争は凋落していった。
そんななかで、高校闘争においては、建国記念日が創設された67年2月11日の反対闘争以後、毎年継続して大規模に闘われてきており、特に69年2月11日の反対闘争では、大学全学連や労働者は小規模の集会やデモがあっただけなのに反して、例えば、東京における高校生の闘いは、初めて高校生が独自に反日共系諸党派の高校生組織が連帯して「二・一一紀元節復活反対高校生集会」を組織し、都内各校から約700人の高校生を集めて千代田区清水谷公園で戦闘的な集会デモを貫徹した、また都立青山、竹早、私立麻布、武蔵などの高校では同盟登校運動も行われた、それこそ記念すべき日なのである。
このように建国記念日の反対闘争は、かつての高校闘争の主要な闘争の一つであり、現在に至って、新天皇即位で浮かれている世間に対して天皇制に反対しこのような闘いをした高校生がいたということを知らしめることは非常に有意義なことと考える。
《代表連絡先》大谷行雄 080-4617-9028 japarabia@nifty.com,
安田宏 070-5084-2434 alexis-h@pdx.ne.jp
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〔opinion9387:200126〕
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