今年は献花のみに 声なき声の会の「6・15集会」
- 2020年 6月 13日
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- リベラル21声なき声の会日米安保
6月15日が近づきました。毎年、この日には反戦市民グループ「声なき声の会」の主催で、東京都内で、60年安保闘争を記念する「6・15集会」が開かれ、その後、集会参加者が国会南門で同安保闘争の最中に亡くなった東大生樺美智子さんを追悼する献花をおこなってきましたが、今年は新型コロナウイリス問題が突発したため、「6・15集会」は中止となり、献花のみが行われることになりました。
1960年1月に自民党の岸信介内閣が新安保条約案(日米安保条約を改定したもの)の承認を国会に上程したところ、社会党(社民党の前身)、共産党、総評(労働組合の全国組織)、平和団体などが「新安保条約で日本が戦争に巻き込まれる危険性が増す」などとして、安保改定阻止運動を起こしました。これが60年安保闘争です。5月に自民党が衆院本会議で新安保条約案を強行採決したことから、これに抗議する労組員や学生のデモ隊が連日、国会周辺につめかけました。
そんな中で生まれたのが一般市民中心の「声なき声の会」でした。千葉県柏市の画家、小林トミさんらが市民に抗議デモへの参加を呼びかけたのがきっかけでした。
6月15日には、全学連主流派の学生が国会構内に突入して警官隊と衝突、その混乱の中で、樺美智子さんが死亡しました。新安保条約は6月19日に自然承認となり、同月23日に発効、現在に至っています。
新安保条約発効とともに安保闘争は急速に退潮していきました。しかし、小林さんは「安保条約に反対する運動をこれからも続けてゆこう。樺美智子さんのことも決して忘れまい」と決意し、61年から「6・15集会」と献花が始まりました。
今年は60年安保闘争から60年になるので、集会もそれを記念したものになる予定でしたが、中止になったことで、声なき声の会は「コロナ騒動が収まった時点で集会が実視できるかどうか追求する」と言っています。
献花について、同会は「参加者の間隔を取りながら行う。6月15日(火)18時50分に地下鉄国会議事堂前駅改札に集合、19時に国会南門で献花」としています。
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