テント日誌6月19日
- 2020年 6月 22日
- 交流の広場
- 経産省前ひろば
- 六ヶ所再処理施設再稼働への怒り、イチエフトリチウム等放射能汚染水海
経産省前ひろば1807日後
若者が経産省の原子力政策を糾弾した 6月12日(金)
今日は朝から湿度が高く蒸し暑い。おまけに日差しが強くパラソルの下にいないと熱中症になってしまいそうだ。今日の当番はSさんMさんYさんと私の4人だ。セッテングも無事終わり座り込みを開始する。開始して30分もするとYoさんとレジェンドSさんが到着。そのうちに埼玉のHさんがやってきて座り込みに加わる。この時点で7眼の参加でその後1人2人と増え用意した椅子は満杯となる。
その後、若者が小さなトラメガを持って 経産省前に向かって訴え始めた。「世界で唯一原子爆弾を落とされた日本が何故核開発をするのですか?おかしいじゃないですか!! 核兵器も原発も同じでしょ!! 福島事故前までは、絶対安全だ。日本の原発は事故が起きない。ソ連のチェルノブイリで起きた事故はあれは社会主義の原発だから起きたのだ。ということを言っていましたね。恥ずかしくないのですか?安全神話を振りまいていたのは経産省でしょう!!」若いが鋭く経産省を追及する。「六ヶ所村の再処理工場の再稼働をするな!!」等々一人で訴えていたので夕方、5時からみんなで抗議行動をするから、よかったらまたその時間に来て訴えてみてと伝えた。
今日は午後から雨が降るという予報だったので雨具を用意してきたが、傘の必要はなかった。(S・S)
経産省と安倍政権への抗議が続く 6月12日(金)
文科省抗議から経産省本館前に戻り、17時から経産省と安倍政権への怒りの声を轟かす。
◆ 持続化給付金で明らかになった経産省―サービスデザイン推進協議会―電通―パソナ他の癒着と税金の無駄遣い・私物化への怒り。
◆ 辺野古の基地建設工事再開への怒りで座込みを開始した女性たち。辺野古でジュゴンの鳴き声が聞こえた。にも拘らず実現できない工事を再開する政権への怒り。
◆ 「令和二年の戯れ歌」(堤伸輔、東京新聞)読み上げ。
<法ねじ曲げてはばからず、検察人事蹂躙し、うまくいかねば責任転嫁。詰め腹切れと総長に、迫るその身の浅ましさ。かたや法相おおげさに、出すは進退お伺い。これ見よがしに慰留され、すぐに取り下ぐ茶番劇。与党党首はひとごとに「説明求む丁寧に」。……
久しからぬは世の常ぞ。久しからぬは世の常ぞ。>
放棄検討への怒り。パブコメも大切な意思表示手段。歌とコールも入り盛り上がった。が、後半は財務省前に日の丸の旗を掲げた人達が大音響で抗議したため、少々聞こえにくかった。彼らの主張はなんと「消費税ゼロ」。排外主義は認められないが、消費税ゼロの主張は日の丸さんたちとも共闘できるか?
経産省抗議行動の常連パン屋Sさんから嬉しい記事コピーをいただく。東京新聞6月11日号の発言ミラー欄に<言語矛盾の「自粛要請」>が掲載されたそう。なぜ「休業要請」でなく「自粛要請」なのか? 補償が伴わないから。<私たちは言葉に注意深くなり、矛盾を突き詰め、主体的に生きて行く必要がある>と結んだ素晴らしい投書。投書も大切な意思表示手段。
片付け後、少人数ながら首相官邸「裏」の抗議行動も、警官に守られ(?)て実施。(K.M)
広重の「庄野白雨」を彷彿させる雨が 6月13日(土)
二日前から雨、いやいや曇りと二転三転した天気予報。今日は降らないと思いきや完璧な雨。梅雨前線の影響で予報は至難なのだろう。それにしてもよく降る。タイヤが巻き上げる水煙でナンバープレートも霞む。歌川広重の東海道五十三次「庄野白雨」のように雨が線のように見えた。それでも鳥たちは餌を求めて飛び回っていた。
〇人種差別とは犠牲者を一方的に選ぶことが正義ということ。
2018年から2019年にかけて実話を基にした人種差別をテーマにした映画が多かった。「グリーンブック」、「ブラッククランズマン」、「黒い司法 0%からの奇跡」といずれも秀作ぞろいで、台詞のひとつひとつが胸を打つ。まさかとは思うが米国や各国で起きている人種差別への抗議はこれらの映画の影響もあるのだろうかと思うくらい。いずれにせよ差別される人だけでなく差別する側の人もこのままでいいのかと真剣に思い始めているのかもしれない。
翻ってこの国、日本ではこんなものしかないのか。そう、NHKが毎週日曜日に放送している番組「これでわかった!世界のいま」のアニメのことだ。ヘイト顔負けの内容に唖然。NもHもKに変えては如何?
https://www.youtube.com/watch?v=xzOTnHvgAZE
(O・O)
雨の日曜日、雀も鳩の親しげに寄ってきて 6月14日(日)
雨。参加9名。
外務省の角にいる警官の動きがいつもと違う。棒(木刀?)をもてあそびながらぐるりと交差点の横断歩道を回ったり、警察の車が繰り返し現れたり。
なんだろうと思っていたら、15時ちょうどにK派のデモ隊が現れた。200ー300人くらい。カモメ広場の方から現れて外務省方面に曲がっていきました。
ツイートは以下のように流しました。
ケロップ(@keroppu8649)さんがツイートしました: 経産省前テントひろば(365日座り込み) 今日は雨です。人数は少なめだけど楽しいお喋り。雀と鳩もお相伴。 美智子さんが持ってるドクダミは花弁が三弁で花弁の形も普通と違う(先端が尖っている)そうです。311以来こういう奇形の植物が増えたという話です。 #脱原発 https://t.co/ydciCXvo3B https://twitter.com/keroppu8649/status/1272037455479230466?s=20
今日は国会周辺での抗議行動があり 6月15日(月)
今日は一日中、国会前~霞が関一帯で抗議行動が繰り広げられた。安倍政権の全ての疑惑に答えることなく、それに蓋をして官邸の奥に逃げ込もうとしていることに対して、それを許さない人という達が立ち上がって追及行動に出たのである。
午前10時から午後4時まで埼玉の市民運動の人達が国会前で座り込み。17日(水)まで毎日。違う団体が午後3時半から国会前で座り込み。
九条改憲阻止の会の人達は毎年恒例となっている60年安保闘争で犠牲となった樺美智子さんの追悼会を午後1時からやりその後埼玉の座り込みに合流した。
この近くでは12時半から財務省への抗議行動を始めた団体があった。それに参加するという人が我々を訪れてカンパしてくれた。この団体は午後1時頃に切り上げて国会方面へ移動していった。きょう座り込みに寄ってくれた人達は先にあげた抗議行動に参加するために来られた人達で、幾人かの人達は帰りにも寄ってくれたので座り込み者が途絶えることがなかった。
4時過ぎに国会前で座り込みに参加していたレジェンド・Sさんら四人が寄ってくれた。レジェンド・Sさんは元気そうだった。今日は朝方までの雨の影響で湿度が予想以上に高くムシムシしていて風も何時もより弱く難儀した。しかし4時半頃から風も強くなり湿気が飛んでいったのか楽になった。最後は皆で片付けをしたのですぐ終わることが出来た。(保)
安保闘争から60年目の6月15日 6月15日(月)
最近はまっているというか、よくでかける「ひとりカラオケ」に行くと『アカシアの雨がやむとき』を歌ってしまう。戦後の歌というか、1970年代の初めころまでの歌、それしか歌えないというべきだが、そこにこの歌は入っている。この歌は1960年の安保闘争の後によく歌われた。当時はまだカラオケなんて無かったから、コンパや飲み屋で歌ったのだが。安保闘争を闘った世代の代表的な歌と言えるのだろうか。全共闘世代の代表歌が藤圭子の「夢は夜ひらく」ならそれに匹敵するといえようか。この歌は1960年の4月に発売されたらしいが、僕らが良く歌ったのは1960年の秋頃からだったように記憶する。これは安保闘争の挫折を象徴すると言われたものだが、そのメロディーとセンチメイトな歌詞が、安保闘争後の心情にマッチしていたところがあったのだろうか。
僕はこの歌をくちすさみながら、自然とあのころを想起する。安保闘争も含めて青春前期のことである。僕の記憶ではとても強く残っているのだが、一般的にはほとんど忘れ去られており、歴史の一齣として取り出される類のものだろう、と思う。僕の記憶と人々の意識(認識)とには深い断絶があることは承知の上だが、僕は自然に『アカシアの雨が止む時』を歌ってしまうように、安保闘争の事を想起する。今年はあの安保闘争から60年目であり、「60年安保記念集会」と「6月15日樺美智子追悼集会」を持った。「60年安保記念集会」は保阪正康氏と高橋源一郎氏の講演を中心に行われた。とてもいい集会だった。会場の入場制限等もあり、控えめにしか案内できなかったのは残念だった。(これについてはユーチュブ等でみられる)。「6月15日樺美智子追悼集会」は毎年やっているのであるが、今年もやったということになるのだろうか。1060年安保も、樺さんも僕に取っては縁という事なのだろうと思う。忘れようにも忘れられぬ縁であり、僕の現在をつくっているものであり、僕の記憶(存在)そのものになっているものだ。僕らの現在は縁(関係)の積み重ねであり、自己の中に残った縁が重要なのだが、安保闘争も樺さんもその一つなのだ。
いつの間に霧雨のようなものがけぶりはじめた夕暮れ時に僕らは国会構内での集会を目ざした、トラックをバリケードにしてそれを拒もうとする警官の壁を破ってだった。バリケード替わりのトラックを引きずりだし、僕らは構内にむかった。警官とのもみ合いの攻防は続いた。僕が気をつけていたことは、足が地から浮くことを避けることだった。足が浮けば転倒するし、転倒すれば危険で周りのものも助けることはできない、それこそ圧死の危険があるのだ。このことを僕は数少ないデモ経験で学んでいたのだと思う。この攻防戦はかつてなかった圧迫感の中で展開だった、当時、僕らはデモ隊の前列の方にいたから双方の圧迫が集中するところでもあったから苦しかった。僕らはこの激しい攻防戦中で、押し入った構内からたたき出されるのだが、樺さんはこの過程でなくなった。樺さんの死因については色々の説があるが、国会構内の集会を目指す闘いの中での死であることは間違いないし、それは自分だったかもしれないものだった。この国会構内を目指す集会は岸首相の警官を導入して反対部分を暴力的に排除した暴挙【5月20日の改定安保条約批准の強行採決】への否定、ノーの意志表示だった。国家権力の振舞いにノーという意思表示であり、少し難しい言葉を使えば、主権の発現だった、この行動に対する評価や理解は色々あるけれど僕はそう認識してきた。
僕らのこのたたかい、国家権力の所業(岸首相の振舞い)への抗議(否定の意思表示)は日本社会の中で一種の精神革命のようなものであり、権力に隷属し、服従するあり様、国民的な意識(意志)の歴史的あり様に反逆するものだった。大規模な国民的な岸首相に対する抗議の意志を最も鋭く、表現するものだったし、それを象徴するものだった。国家権力の意志行為(統治行為)に対して、地域住民や市民がその存在から否定の意志を、つまり自由や自立的に意志を表示することは歴史的になかったことだった。あったにせよそれは少数のものにとどまっていた。かつて鶴見俊輔は「日本人は誰も戦争を否定できなかった」と述べていたが、同じことである。これが非戦の意志なら、こちらは自由の意志というべきだ。日本の革命運動も持ち得ないできた主権(国民的意志)を実現するものだった。日本には自由民権運動や大正デモクラシー、また、戦後民主主義もある。それらは制度的理念や信条であって、精神的の自由や民主意識を欠如させている。それはモラルという意味でもいいが、そういう魂を持たないできた、6月15日に登場した権力へのノーの意志、あるいは意思表示は画期的なものであり、これを超えるものはその後も実現はしていない。これはその後の日本社会に大きな影響を与えてきたし、それは地下水脈のようにあり続けてきたものだ。戦争経験とそこからうまれた非戦の意識(あんな戦争はいやだという意識)には比べられないかもしれないが、国民の政治的意識に影響を与え、見えない形で存続してきたものである。
『アカシアの雨はやむ時』は通俗的な挫折感をあらわすと語られ、僕らもそれを否定せずに歌っていたが、心の底では僕は挫折なんて信じてはいなかったし、ここからはじまると考えてきた。だから、「微笑む樺さんの写真」を前にすると、生きられなかった彼女の時間に胸を痛みつけられるし、自分の生きてきたことへの苦い反省が出て来る。いつも紫陽花は綺麗だし、こころを和めてくれるが、僕の安保や樺さんの想起はそうではない。そうではないことに僕らの生の姿をみせられているのかもしれないが、やはり、この縁から自由になれない。しかし、それから自由になろうと思わないし、なれるとおもえないが、そでだけ、僕の実存の構成要素になっているのだと思う。(三上治)
川内現地で闘っておられる江田さんが上京 6月16日(火)
もうすっかり夏日、暑さ対策もしっかりとして座り込みを開始した。
今日は、国会議員会館前抗議行動や東京都知事選の影響か常連の人以外座り込みに参加された人は、少なかった。
その中でも、鹿児島川内原発再稼働反対で、川内現地で闘っている江田さんが見えられました。来月行われる、鹿児島県知事選挙に反原発を訴える候補者を応援するために、その支援要請をするために上京されたとの事でした。
原発再稼働を阻止するためには、全国の心ある人たちが団結して原発マヒィヤに立ち向かうほかありません、出来る限りの応援をしていきます。
今日は国会閉会日だが、日本政治は腐っている 6月17日(水)
今日は暑いが、風があってゲンナリするほどではなかった。
初めての失敗をする。行き違いがあって、当番の2人ともが事務所のカギをもってなかった。あわてて、保っちゃんや山本さんに助けを求めるがうまくいかなかった。
そうだ、今日は6/15~6/17の11時~16時まで、埼玉の人たちが第二議員会館前で「安倍、疑惑隠しはやめろ」の座り込みをやっている日だ! あすこにテント関係者がいるかもしれないと考えて国会前に行く。いた! いた! 無事にカギを借りて、事務所からグッズを運んで、経産省前に座り込みの場をつくれた、12時40分になった。国会前は50人くらいか。国会議員が話していた。
自転車のYさんが来た。自転車をこぐなんて暑いのに大変だと思うが、ご本人は快適らしい。保っちゃんは遅番でくる。今日はパンだけでなく、今年初めてのシソの葉ジュースを持ってきてくれる。美しい紅色だ。おいしい。 Oさん、勝爺と当番そろい踏み。倉田さんは規制庁抗議から回ってきて、経産省抗議の演説。国会でも追及されているが、給付金の支給における電通と経産省の癒着にはあきれる。倉田さんが言うように、本当に経産省は腐っている。「安倍やめろ 経産省解体だ」。 3時過ぎに乾さんら5人が国会前で行われていた抗議の座り込み行動からこちらに来てくれた。4時過ぎにもレジェンド斎藤さんら5人が国会前の座り込み行動を終えたあとこちらに参加してくれた。お陰で経産省前は終日賑やかだった。
今日で会期末。本当になんという国会だったか。コロナのせいではない。日本の政治は腐っている。アベノマスクをした安倍は哀れだ。テレビで自分の姿を見て無様であり滑稽だと思わぬか。政治を変えねばならない。(T・I)
カンパに感謝、本当にありがとうございます 6月18日(木)
事務所に着き、郵便ポストを開けると振込通知書が入っていました。
早速開封すると、あきる野市のSさんという方から、大金が振り込まれておりました。通信欄には、「毎日日々ありがとうございます!テントひろばニュースのおかげで、*今*を知ることができます」と記入されていました。
経産省前テント座り込みは、この様な人のカンパで何とか維持されております、本当にありがとうございます。すぐにお礼の電話をしましたところ、レジェンドSさんの事を大変気付かっておりました。この後座り込みに行く足取りはいつもより軽く感じられた。さて今日の座り込みのほうは、前半は常連さんだけでしたが、後半は鹿児島川内より上京された江田さんや、長老のSさんK爺、もちろんレジェンドSさん等で賑やかになった。天候は曇りで、若干の風もあり過ごしやすかったが撤収1時間前より小雨が降ってきました。(Y・R)
激しい雨で安倍政権を流してしまおう 6月19日(金)
雨の中で、経産省前座り込み―文科省前抗議―経産省前抗議―議員会館前総がかりと行動を続けた。やっと安倍政権を打倒するぞとの思いで。座込みに遅刻して参加。強い雨の中で傘を指して座込んで横で、祈祷団の人たちが「鎮魂 死者が裁く」月例祈祷会で厳しく経産省と安倍政権を追及。
4時からは文科省前抗議。この日に文科相宛<朝鮮大学校学生への「学生支援緊急給付金」支給適用を求める要請文>が提出された。米国あるいは世界で、黒人差別が糾弾されている中、日本国内では韓国・朝鮮への差別・排外主義が続いていることへの怒りの声。
5時からは経産省本館前で抗議行動開始。「安倍はやめろ」「原発やめろ」…の声とともに、森加計桜黒川電通パソナ河合イージスなどの問題のアピールが続き、排外主義・お友達安倍内閣と、「高い・危ない・使えない」原発と再処理を続ける亡国の省・経産省とを糾弾し、歌とコールで締めくくった。
椅子や横断幕などの片付け後国会議員会館前に行くと、激しい雨にも拘らず沢山の人が総がかり行動に集結して安倍政治の終りを訴えていた。また、首相官邸前でも激しい雨の中で脱被ばく実現ネットの人たちが「子どもを被ばくから守ろう」と訴えていた。早く安倍政権を終わらせて、運動ももう少し楽にしたい。(K.M)
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首相官邸前緊急抗議行動
安倍政治を許さない!「桜を見る会」その他いろいろ糾弾しよう!
日時 2020年 6月22日(月)19時~20時(第15回)
場所 首相官邸前
「桜を見る会」の国政、税金の私物化、公選法違反を許さない
弁護士・学者662人が安倍の桜を見る会前夜祭を告発しました。
私たちも声を上げましょう!
プラカードや鳴り物などの持参を歓迎します。
多くの方々の短いアピールを歓迎します。
呼びかけ 「安倍政治に物申す会」(乾喜美子、片岡洋子、木村雅英)
連絡先 乾 (090-9105-9469、drykimiko@pslabos.com)
木村(080-5062-4196、kimura-m@ba2.so-net.ne.jp) 経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき! その143
「日本は核廃棄物処理に関する人権上の義務を無視してはならない」(国連専門家)
~パブコメ延長でお茶を濁すな、トリチウム等放射能汚染水対策を抜本的に見直せ~
2020年6月16日 木村雅英(経産省前テントひろば)
6月9日に国連の人権専門家が、福島第一原発の原子炉から出る核廃棄物の海洋投棄に関するいかなる決定も、COVID-19の危機が過ぎ適切な国際協議が開催できるようになるまで延期するよう日本政府に要請した。
◎Fukushima: Japan must not ignore human rights obligations on nuclear waste disposal – UN experts
https://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=25940&LangID=E
4人の特別報告者(Mr. Baskut Tuncak有害廃棄物特別報告者、Mr. Michael Fakhri食糧の権利特別報告者、Mr. Clément Nyaletsossi Voule平和的集会・結社特別報告者、Mr. José Francisco Calí Tzay先住民の権利特別報告者)による報告書はとても説得力がある。以下は英文からの機械翻訳(文責筆者)。
福島:日本は核廃棄物処理に関する人権上の義務を無視してはならない-国連専門家ジュネーブ(2020年6月9日)-国連の人権専門家*は本日、福島第一原発の原子炉から出る核廃棄物の海洋投棄に関するいかなる決定も、COVID-19の危機が過ぎ適切な国際協議が開催できるようになるまで延期するよう日本政府に要請した。
独立系の専門家らは、「我々は、日本国政府が、有意義な協議のための時間又は機会を与えることなく、放射性廃棄物の海洋への放出のスケジュールを前倒ししたとの報告を深く懸念する。」と述べた。信頼できる情報源によると、2020年のオリンピックの延期により、廃棄物の放出に関する政府の新たな意思決定プロセスが可能になった。彼らは、COVID-19の措置が日本の全ての影響を受ける共同体及び先住民を含む近隣諸国からの情報提供の機会を制限している一方で、現在の公的協議のための政府の短期延長は極めて不十分であると述べた。
専門家らは、「COVID-19は、今後何世代にもわたって人々と地球に重大な影響を与える決定から目をそらすための手品として使われてはならない。」と述べた。「地元の日本人漁業者の生活だけでなく、日本国外の人々や人々の人権にも重大な影響がある。」貯蔵タンクを増設して容量を増やすには十分なスペースがあり、2020年の五輪後までは国民の意見を聞くことができないため、性急な判断は必要ないとしている。
「我々は、日本政府に対し、日本の内外の人々及び人々に影響を及ぼす可能性のある放射性廃棄物の処分に関する協議のための適切な場及び機会を与えることを求める。我々は、さらに、日本政府に対し、自由な事前及び十分な説明を受けた上での同意に対する先住民の権利を尊重し、そのような同意を形成するために集会し、結社する先住民の権利を尊重することを求める。」
専門家は、その懸念を日本国政府に伝えた。国連の専門家は以前、一般市民にとって「許容できる」と見なされる放射線への被ばくレベルの増加や、原子力災害後の除染作業における脆弱な労働者の利用について懸念を表明している。
外務省は、すぐに特別報告者からの4月20日の情報提供要請への回答と、次の文書を発表し、これまでの経産省の見解を引用し「復興と廃炉の両立」を大原則として取り組むとして、放射性廃棄物の海洋放出を正当化している。
◎「国連特別報告者4名からの情報提供要請に対する回答(東京電力福島第一原子力発電所におけるALPS処理水)」(令和2年6月12日)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/fp/hr_ha/page4_005162.html
経産省はパブコメ期間を再度一カ月延長(締切7月15日)にした。一方、原子力規制委員会更田委員長は記者会見で、「個人の意見にコメントしない」と回答拒否。安倍政権が必死に国際社会からの批判を受けても放射能汚染水を海に流そうとしていることが良く分かる。経産省は、もう一度原点に戻ってタンク保管を主軸に汚染水対策を抜本的に見直すべきだ。
6月26日(金)経産省前抗議集会
時間:17時~18時 主催:テントひろば(時間変更に注意を)
6月28日 脱原発青空川柳句会 選者(乱鬼龍)
時間:12時~15時 場所:経産省前ひろば
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