我孫子市議会の意見書提出について(報告)
- 2020年 6月 23日
- 評論・紹介・意見
- 小原 紘我孫子辺野古
韓国通信NO641
地元市議会に対する請願の結論が出た。
本会議に先立ち、総務企画委員会では委員全員が賛成という信じられない採決をへて、本会議では5人の自民党系議員が反対したものの賛成多数で採択された。
以下は当日傍聴に来た方に配った報告である。沖縄の辺野古基地問題で意見書を提出するのは千葉県では初。自民系が分裂。その他の会派は全員賛成という結果に注目していただきたい。
本日6月18日、我孫子定例議会は私たち市民の請願によって下記意見書を採択しました。
<賛成 18 反対 5 保留0 >
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内閣総理大臣 安倍晋三様
国土交通大臣 赤羽一嘉様
防衛大臣 河野太郎様
辺野古基地について沖縄県と真摯に話し合うことを求める意見書
沖縄県が2019年2月24日に実施した県民投票によって辺野古基地建設反対の県民の意思が明らかになりました。しかし、政府は現在、国の安全保障にかかわる問題として県民の意思を尊重せず、埋め立て工事を進めています。
国土の0.6%の沖縄が在日米軍専用施設・区域の約70.3%を負担するという苛酷な状況から生まれる苦痛は察するに余りあります。一地方自治体の民意を政府が考慮を払わないことに沖縄県外の住民としても看過できません。
沖縄県民の意思に寄り添って、政府が沖縄県と真摯に話し合って頂くよう求めます。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。
令和2年 6月 18日
千葉県我孫子市議会議長 西垣 一郎
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意見書は極めて簡潔に、沖縄県の住民投票が示した基地建設反対の意思を尊重するよう政府に求めるもので、沖縄県民に強いている犠牲を私たちは見過ごすことはできないと主張しています。
<活動の経過>
請願書の文章が完成して請願運動を始めたのは2月初旬でした。新型コロナウィルス騒ぎのさなか、苦労しましたが、620名もの請願者が集まりました。署名者は我孫子市を中心に千葉県、東京、神奈川、茨城、栃木まで広がり、若者を含め多くの年代層、特に女性たちの積極的な参加が特徴的でした。
請願は、「辺野古」はすべての人にかかわる「自分の事」と呼びかけた玉城沖縄県知事の発言に応えたもので、民意の尊重と沖縄を孤立させない私たちの思いがしっかりと込められています。
<さらに多くの声を>;
人口13万人あまりの小さな我孫子市で、この意見書が採択された意義はとても大きいと思います。市議会定数24名のうち清風会(自民系)8名、公明党4名、無所属フォーラム3名、あびこ未来3名、NEXTあびこ2名、日本共産党2名、あびこ維新2名という構成のなかで、市政と比較的なじみのうすい基地問題が真剣に討議され、請願の趣旨が理解されたのは画期的なことです。国政レベルでは進展が見られないなか、本日私たちの思いが確実に伝わったことを確信しました。
請願活動のさなか、政府は中断していた埋め立て工事を再開するという暴挙に出ました。しかし住民の抗議でイージス・アショア計画が白紙に追い込まれたように、辺野古にも展望が大いに見えてきたのを感じます。
今回の我孫子市民のメッセージは、沖縄はもとより全国の人たちに届くことでしょう。沖縄に連帯する声がさらに広がれば希望になります。
最後になりますが、今回の請願の紹介議員としてご協力をいただいた坂巻宗男議員に心からの感謝を申し上げます。また署名にご協力いただいた皆さんに心から感謝申し上げます。
2020年6月18日
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〔opinion9868:200623〕
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