本間宗究(本間裕)の「ちきゅうブッタ斬り」(268)
- 2020年 8月 12日
- 評論・紹介・意見
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罪と罰
最近の「度重なる自然災害」を見ていると、「人類の罪」と「天の罰」を考えざるを得ない状況のようにも感じている。具体的には、「過去数百年間に、人類が、地球環境を歪めた状況」のことだが、実際には、西暦1600年頃から、「時は金なり」という言葉が産み出され、また、西暦1800年前後から、「産業革命」や「資本主義」が始まった展開のことである。しかも、最後の段階では、「信用本位制」と呼ぶべき通貨制度が誕生し、その結果として、「実体経済」と比較して、「マネー経済」が「約10倍」という規模にまで大膨張したことも見て取れるのである。
つまり、「過剰な債務」が引き起こした「異常な経済成長」が、現在の「世界的な自然災害」の原因の一つだと考えているが、この点に関して重要なポイントは、やはり、「自然は人間が征服すべきものである」という「西洋の価値観」のようにも感じている。別の言葉では、「人類の罪」として考えられることが、「地球温暖化を引き起こした考え方」を持ったことであり、その結果として、現在では、「異常気象」という「当然の反応」が発生しているだけの状況のようにも感じられるのである。
より具体的には、「天の罰」ではなく、「人類の行動」の結果として、当然の報いが起こっているだけの状況のようにも感じられるが、今後の展開としては、「地球の温暖化を止めること」が必要不可欠の状況のようにも感じている。つまり、「地球の温暖化」が継続する限り、今後も、「より激烈な自然災害」が発生する可能性が高まるものと思われるが、一方で、このことは、「46億年の歴史」を持つ「地球」にとって、「自浄作用」と呼ぶべき状況のようにも感じられるのである。
別の言葉では、100年ほど前の西洋で、「科学と宗教との対決」が発生したわけだが、結果としては、「神は死んだ」という言葉のとおりに、「科学の全面的な勝利」に終わったことも見て取れるのである。そして、現在では、この結果として発生した「人類の驕り」に対して、「罪の償い」が始まっている段階のようにも思われるが、「罪」については、「必ず、償わなければならない」という性質を持っているものと考えている。
つまり、現代人、そして、将来の子孫は、今後、過去の「人類の罪」を償う段階に入ったものと思われるが、このことは、「1600年前の西ローマ帝国」と同様に、従来の生活が難しくなる状況のことであり、今後は、この点が理解できない限り、きわめて困難な状況に陥るとともに、多くの苦悩が発生するものと感じている。(2020.7.13)
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知恵と智慧
4000年ほど前に「文字」が発明され、その時から、「智慧の蓄積」が急加速したものと思われるが、同時に広がったことが、「悩み」や「苦しみ」の増大でもあったようだ。つまり、仏教が教える「四苦八苦」のように、「人生は苦である」という認識が広がった状況のようにも思われるが、この理由としては、「知恵」と「智慧」との違いが指摘できるものと感じている。
具体的には、「人間の脳」で認識し、理解されたものが「知恵」とも思われるが、一方で、「智慧」については、「心眼」という「天」や「神」の認識や理解のようにも感じられるのである。つまり、「人間の苦悩」については、「脳」と「心」で「認識や理解の差」が存在することに、根本的な要因が存在するものと思われるが、この「差」を取ることが、いわゆる「悟り(差取り)」とも考えている。
別の言葉では、「何故」を考え続けることにより、「人知」と「天地自然の理」との「違い」を理解することであり、実際には、「閃き」や「霊感」により、「知恵」が「智慧」に変化する状況のことである。つまり、「人類の歴史」を振り返ると、前述のとおりに、「約4000年前」から、「知恵の蓄積」が始まり、最初は、「第一の枢軸時代」が説明するとおりに、「農業革命」の後に、「世界全体で、宗教や哲学などが、まさに、百花繚乱の状態」となったことも見て取れるのである。
別の言葉では、「仏教」や「旧約聖書」、そして、「ギリシャ哲学」などのことだが、この時に、最も追及された問題は、「人間とは何か?」、あるいは、「自分の心とは、いったい、どのようなものなのか?」ということだったのである。つまり、人類の「最古、かつ、最難関の問題」が「心の謎」を解くことだったようにも感じられるのである。そのために、私自身も、いろいろな紆余曲折を経ながら、最後に、この問題にたどり着いたものと感じているが、現時点では、私自身の「心の仮説」を検証している段階である。
より具体的には、「脳」と「悩み」の問題などについては、文字が表しているように、結局のところ、「肉体」と「心」の違いのようにも感じているが、具体的には、このことに、前述の「知恵」と「智慧」との違いを当てはめると、さまざまなことが説明可能な状況のようにも思われるのである。つまり、今後の展開としては、「第二の枢軸時代」のとおりに、「工業革命」を経験した人類が、「心の謎」を解明することであり、この時に役に立つのが、「AI(人工知能)」であり、また、「深層学習」とも考えている。(2020.7.14)
本間宗究のコラムhttp://www.tender-am.com/column.html より許可を得て転載。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔opinion10018:200812〕
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