IAEAの元事務次長『東電、20年間放置 人災だ』など―地震と原発事故情報 その93
- 2011年 6月 14日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎地震と原発事故
5つの情報をお知らせします(6月13日)
★1.『6・11原発やめろ新宿パレードに1万人、
アルタ前に2万人』
★2.『福島原発事故に関する公開質疑』
-いのちを守る避難対策を-
★3.『東電、20年間放置 人災だ』-産経新聞
★4.『読者から
ドイツのイゾルデさんのこと。福島事故をドイツ人へ紹介』
★5.『これでいいのか福島原発事故報道』本の紹介
★1.「6・11原発やめろ新宿パレードに1万人、アルタ前に2万人」
★2.「福島原発事故に関する公開質疑」
-いのちを守る避難対策を-
(1と2については、「ちきゅう座」ではhttp://chikyuza.net/archives/10636で掲載しました。)
★3.「東電、20年間放置 人災だ」―産経新聞
1933~99年に国際原子力機関(IAEA)の事務次長を務めたスイスの原子力工学専門家ブルーノ・ぺロード氏が産経新聞のインタヴューに応じ、福島第一原子力発電所事故について「東京電力は少なくとも20年前に電源や水源の多様化、原子炉格納容器と建屋の強化、水素爆発を防ぐための水素再結合器の設置などを助言されていたのに耳を貸さなかった」と述べ、「天災というより東電が招いた人災だ」と批判した。
日本政府は7日、事故に関する調査報告書をIAEAに提出、防止策の強化を列挙したが、氏の証言で主要な防止策は20年前に指摘されていたことが判明し、東電の不作為が改めて浮き彫りになった。
氏は「事故後の対応より事故前に東電が対策を怠ってきたことが深刻だ」と述べ、福島第一原発が運転していた米ゼネラル・エレクトリック(GE)製の沸騰水型原子炉マーク1型については、1970年代から水素ガス爆発の危険性が議論されていたと指摘した。
しかし、東日本大震災で東電が送電線用の溝を設けるなど基本的な津波対策を怠っていたことが判明。氏は「臨時の送電線を敷いて原発への電力供給を回復するまでに1週間以上を要した事はとても理解できない」と指摘し、「チェルノブイリ原発事故はソ連型事故だったが、福島原発事故は世界に目を向けなかった東電の尊大さが招いた東電型事故だ」と言い切った。(産経新聞6月12日抜粋)
★4.読者のお便りから
「ドイツのイゾルデさんのこと。福島事故をドイツ人へ紹介」
こんばんは。つい先ほど、夫からたんぽぽ舎からのメールにドイツのイゾルデさん(かつて東京在住)のメッセージがあったと聞いてビックリ。振り返れば、十年ほど前に早稲田大学での広瀬隆さんの講演会に参加した折、広瀬さんから囲炉裏端会議をご紹介頂き、通い始めました。イゾルデさんを誘って二人で何度も参加したのですが、まさか今、私たちが直面しているような事態が起こるとは夢にも思っていなかった訳です。(情けない限りです。)
3・11後、日本のメディアがどうしようもないので、こちらの状況や広瀬さんの福島原発に関する文章をイゾルデに送り、翻訳して現地で流してもらいました。
今ではドイツの方が私たちの何十歩も先を歩いてしまっています。一方、私の周りでは、これまで『原発』や『平和』に興味を持っていなかった普通の友人たちも勉強を始め、声を上げ始めていることを心強く感じています!
柳田さん、またお会いしましょう。そしてスタッフの皆さま、これからもどうぞよろしくお願いいたします。鎌倉市 麻里
★5.本の紹介「これでいいのか福島原発事故報道」
(丸山重威編著、あけび書房)
3月11日、M9の大地震による東電第一原発の大事故は、3カ月を過ぎても収まらず、依然として危険な状態が続いている。この事故の責任はどこにあるのか?
米国の戦略の下、「バラ色の原子力エネルギー」を宣伝し、カネと権力で異論を押しつぶしてきた政・官・財・学・マスコミのペンタゴン。その構造と「メディアが伝えなかったもの」を告発した専門家とジャーナリストによる緊急出版だ。
そこでは、何度も炉心溶融が想定されていたことや、低線量被曝の危険性、労働者の被曝、各地の運動などがきちんと報道されてこなかったことを告発。博覧会や社説まで「安全」の世論づくりの仕組みを、歴史的にたどり、最近まで具体的に明らかにしている。
浜岡原発を止め、エネルギー計画見直しを公言した菅首相を引きずり降ろし原発推進路線を突っ走ろうと政財界が懸命ないま、「原発やめよう」の議論を広げる参考書に最適だ。
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