東電、危険対策を助言されながら放置─産経、スイス専門家インタビュー
- 2011年 6月 14日
- 交流の広場
6月12日付の産経新聞はロンドン発で、国際原子力機関(IAEA)事務局次長を務めたスイスの原子力専門家ブルーノ・ペロード氏がインタビューで、「福島原発事故は、指摘を受けながら対策を怠ってきた東京電力が招いた人災である」と骨子次のように指摘したと伝えた。
福島第1原発の米ゼネラル・エレクトリック社製の沸騰水型原子炉マーク1型は、圧力容器と格納容器が近接、水素ガスが発生すると圧力が急激に高まる危険が1970年代から指摘されていた。その対策として①格納容器、建屋の強化②電源と水源の多様化③水素ガス爆発防止のため水素と酸素を結合して水に戻す水素再結合器の設置④排気口に放射性物質吸収のフィルター設置─を1992年ごろ東電に助言した。しかし、東電は全く対策を取らず放置した。この態度を同氏は「東電はすべてを知っていると思い込み、神のように尊大に振る舞った」と言い切った。
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