テント日誌8月12日版
- 2021年 8月 15日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
経産省前テントひろば1807日後
コロナ禍以前はいつも広島に足を運んでいた 8月6日(金)
今日は76回目の原爆忌。この3年ばかりはコロナ禍で広島現地に足を運んでいないが、30年間毎年のように広島現地を訪れ、原水禁の呼び掛けに応え運動を進めてきた。私は出身が教組と言う事もありヒロシマ子ども派遣団の運動を通してヒロシマを学んできた。ヒロシマで学んだことを何千人の子どもたちと共に東京に持ち帰り、戦争のない、核兵器のない、新たに被曝者を作らない運動を進めてきたはずだったのだが、もろくも10年前の福島原発事故で私達が進めていた平和運動、反核運動の限界を感じた。そのこともあって、反原発運動、テントの運動に出会ったのだ。以来10年、一緒に運動を進めてきた人の中にも鬼籍に入る人も多く、私ももうあまり長くはないと考えると、悔いの残る人生にならないように最後のひと踏ん張りをしている所である。
これからの人生、私はテント運動と韓国サンケン電気労組の運動、朝鮮学校無償化を目指す運動、この3つを力の限り取り組んでいきたい。(S・S)
広島・長崎・福島を経験してなお原発をやめられない愚かな政権 8月6日(金)後半
井村屋あずきバーを持って経産省到着。先週の大雨と異なり暑い太陽光を浴びながら溶けないうちにと大急ぎで皆でほおばる。
「エネルギー基本計画に原発ゼロを書き込め」コールで抗議行動を開始。8月6日(金)
8月4日(水)の基本政策分科会で第6次エネルギー基本計画の原発温存「素案」が確認され委員長と事務局にまとめを一任された。それ故に早急に「意見箱」への意見提出をしなくてはならない。
76年前に広島に原爆が落とされた日、スカ首相の「被爆国の誓い」読み飛ばし、核兵器禁止条約への不参加、中等症者の自宅待機強要、…への批判が集中。被爆二世Moさんも菅政権への怒りを述べた後「ああ、福島」を歌う。サンケン電気闘争では、いまだに尾沢さんが不当逮捕され拘留が続いていることへの抗議の報告。地震列島で広島・長崎・福島を経験しても、まだ原発を止められないことへの抗議とコールを続けた。椅子類の片付け後は9.11集会準備打合せ。 (K.M)
ひろしま げんぱつ よみとばし 8月7日(土)
今日は台風の影響で天候が目まぐるしく変化した。しとしとと雨が振ったり陽射しが出たりとその繰り返し。気温はかなり変化したようで蒸し暑かったり涼しかったり。湿度は・・・知りたくもない。
誰も来ないと思っていたがサポーターのお二人が来てくれた。大きな水溜まりで雀が水浴びしたり鳩がシャワーを浴びるかのように羽の裏側を見せていた。鳥たちには快適な一日だったのかな。
〇 ひろまし、げんぱつ、読み飛ばし。核兵器のない世界の実現に向けて力を尽くしたくないのだろうな。
菅は(敢えて敬称略)9日には長崎にいくのだろうか。五輪閉会式の後だから「唯一の戦争開催国」とか言わないだろうか。菅ごときと比較してはニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相に極めて失礼とは思いますがどうしても引用したい。以下要約とリンクです。
核兵器ゼロが唯一、広島と長崎への原爆投下や、太平洋などでの核実験によって苦しめられた人たちに対する報い、レガシーとなるのです。
(O・O)
今日は東京2020五輪で、マラソンと閉会式 2021年8月8日 (日)
座り込みと関係ないが、今日は、東京2020五輪で、マラソンと閉会式が行われた。座り込みは、正午から2時ごろまでは、前日の台風余波での雨。風は少なく、パイプ椅子が倒れることもなかった。2時が過ぎて、やっと晴れ間がでてきた。はしゆき夫婦は、新型コロナ関連で休み。それに伴い、永瀬さんも休み。いつも座り込みの最初だけ参加してくれる遠藤さんは、雨の日は、サイクリング練習はできないため、軽四乗用車で、きてくれる。高久さんは、群馬から参加。笹本さんは、座り込み準備から参加。斉藤美智子さん、峰島さん、きらきら星のお二人さん、乱さんも参加した。乱さんと峰島さんは、座り込み終了後に、東京2020五輪反対の集会に出かけた。
早川由美子さんから、8月8日付けテント運営メール[Tento-unei 02579]にて、以下の連絡があった。テント運営会議メンバーは「問題になっている河合弘之弁護士は、テント裁判の団長(副団長は宇都宮氏)であり、来る9月11日のテントひろば10周年集会では、このまま発言をお願いして、(メガソーラー問題含む)土石流問題についても、スピーチの中で言及をお願いしよう」ということで、協議中。
====早川由美子さんからのテント運営メール[Tento-unei 02579]抜粋====
熱海土石流災害では、すぐ近くのメガソーラーの影響も指摘され、思いがけず、その会社の弁護士として河合さんのお名前をテレビやネットで見ました。メガソーラーの問題はこれまでも指摘されていますが、とくに、河合さんが代理人を務めるこの会社はかなり怪しげなようですね。
今回のゲストスピーカーとして、河合さんに依頼するというのが、例年そうしているからという理由なのか、それとも会議で問題にはなったが、でも熱海の件は熱海の件でテントとは別、ということだったのか、会議に出ていないので分かりませんが、ちょっと気になったので老婆心ながら書きました。私の周りでは、フリーランスのジャーナリストの知り合い(岩田かおるさん)は、ツイッターで以下のように書いています。
https://twitter.com/t2FftWk7uzjoI2n/status/1412537117398339584?s=19
おはようございます。熱海市の土石流発生部の地権者の代理人として河合弘之弁護士がTVに出て土盛りは知らなかったとコメントしていました。河合弁護士は福島第1原発の事故で東電幹部を告発した脱原発の闘士です。悪を追及する姿勢が評価されてきました。今回は悪の側に立っています。複雑な思いです。
https://twitter.com/t2FftWk7uzjoI2n/status/1422327540295757824?s=19
おはようございます。『週刊新潮』が熱海の土石流災害で土盛り部分の新旧の土地所有者を実名で報じている。若狭勝元東京地検特捜部副部長は「原発事故で業務上過失致死傷罪で東電幹部を起訴した事例を生かせる」とコメント。皮肉にも今の地権者の代理人河合弘之弁護士こそ東電幹部を訴追した人なのだ。
地元でも反対運動に参加している 8月9日(月)
きのう(日)が【山の日】とかいう祝日なのできょうは振替休日で世間一般は休みなので乗り物は空いていて座れた。
しかし右翼にとっては【屈辱の日】である。米英ソのヤルタ会談により中立条約を結んでいたソ連により日本軍が侵略していた旧満州などに全面攻撃をかけられて蹴散らされ、あまつさえ【北方領土】まで占領されてしまったのだから。
その為、警察はロシア大使館をはじめアメリカ大使館まで厳重警備を敷いていた。だから右翼街宣車は遠くからしか抗議行動ができなかったものと思われる。その腹いせに年中無休でやっている我々のところに街宣車6台が横付けしてきた。近くにいた公安と制服がやってきて右翼と話し合う。制服が我々に言ってきた、「きょうは今すぐ撤収して欲しい」我々「今来たばかりでそんなことできない」。また向こうの二者が話し合い。出してきた結論が「街路樹側にセットしてあるバナーを撤去すること、帰りに見に来るからな」とのこと。これが原因で怪我でもしたらつまらないので右翼が立ち去ってから片づけた。だからのぼり旗だけの座り込みであった。その間に我々に浴びせてきた攻撃は「お前らだって東京電力の電気を使っているだろう」「電気なしで生活しているのか」等々相変わらずのものばかりであった。
午後1時ごろ、老夫婦が通られた。川崎のMさんが「原発反対!原発に反対しましょう」と声掛けしたら「茨城県のひたちなか市から来ました」「東海第二原発を再稼働しようとしているから大変でしょう」「だから地元でも反対運動に参加しています」。心強く感じました。(保)
この夏一番の暑さだった 8月10日(火)
コロナ禍の鬱陶しいなかで始まったオリンピックもようやく終わった。そして、今日から甲子園の全国高校野球が始まった。
ここ東京でも、気象庁の予報では37℃を越えるらしい。汗をかきかき、新しく印刷したテントニュースを持って経産省前に行く。いつもは4人で始める座り込みは、その一人が第5波のコロナ感染拡大を懸念して今週から3人になる。
しばらくして常連の2人組と斎藤美智子さんらがやってきて、用意した8席が埋まった。今日はこの夏一番の暑さだったように感じる。そのため用意した氷水がすぐになくなり、新たに大きなペットボトルの水を追加で購入した。(EO)
青年と話せるのはうれしいのだが 8月11日 (水)
暑い。セッティングを始めると、すぐに高級自転車のYさんが到着。一緒にセッティング。人通りは少ない。暑いけれどパラソルの日陰に入ると風はある。
財務省の前にたくさんの報道が集まってきてカメラを構えている。12時過ぎから、13時30分まで続く。なんの「事件」なのか聞きにいくが記者は「言えない」と言う。Ogさんは「赤木さんのことで夫人が財務省交渉の来たのではないか」推理した。「当たり」のようで、13時20分頃女性が出てきて、その人を取り囲んだ。そして13時30分過ぎに女性と男性3人がタクシーで去る。報道も帰った。
Ogさんは午前中に行なわれた国会での戦後補償の院内集会に参加しての帰り。当番4人の他は美智子さん、倉田さんとAさん、Nさん、Kさん。保っちゃんのパンをみんなで頂く。年寄りの女性が、座り込みの人にお辞儀をして通り過ぎた。
男性が座り込みの後ろの木をゆすった。街路樹の係の役人で、木が倒れないかと自主的に調べているのだそうだ。「えーっ」と驚く。チームを組んで仕事として調べているのとは違うので。
郵便の集配の人がポストを雑巾で拭いた。「えーっ、ポストを拭いたりするんですか?」と驚くと「ええ、時々はきれいにするんですよ」。そうとは知らなかった。なんか「感動」した。
倉田さんは経産省批判。「どうしてトリチウム汚染水を海に捨てるんだ。そういう倫理観でいいのか。経産省は早くなくなれ。そういう経産省と役人がいる限り私は抗議をやめない」という。その後、美智子さんもマイクをもって抗議。
3時過ぎに大学で政治学を学んでいるという青年が「原発がなくなったら日本のエネルギーはどうしたらいいと考えているんですか」と聞いてきた。その場に居合わせた4人で対応。その青年はどうやら漠然とそう考えていて聞いてきたようだ。いろいろ本を読み、勉強しているということでもないようだった。青年は「僕、経産省に入りたいと思っているのです」とも言った。それで、年寄りたちは「社会のあり方そのものを見直さないとだめではないか」と青年に言った。青年は「だれかラインはやりませんか」と言ったがラインで対応できる人はいなくて「テントひろばのブログを見てください」「わたしたち毎日ここにいますからまた来てください」で終わった。青年と話せるのはうれしい。ラインにも精通していかないとも、と思った。(T・I)
ツクツクボウシが鳴き出した。秋も近い 8月12日(木)
数日前からの天気予報で雨と言うことだったので、覚悟して家を出た。
経産省前に着いたら曇りで暑さが少し和らいでいたので良かった。
いつものようにヨーカンさん・Yさんと協力してセッティング。
しばらくすると早々と斉藤さんが現れすぐ後に長老のSyさんも来て座ってくれた。
ミンミンゼミの声は少し減って今度はツクツクボウシが鳴き出した。
秋の訪れの近いことが感じられる。
2時過ぎ遅番のTさんが現れたので私はテントを離れたが、その後三茶のYさん・吉良サポーターのお二人・英語の先生などが来てくれてにぎやかになったそうだ。
三茶のYさんがアイスを買って来てくれ、みんなで頂いたとのことだが、タッチの差で私は食べそこなった、残念!帰路最寄り駅を降りたら雨が降ってきたのでテントのことを心配したが、本降りにならなかった様で良かった。 (I.K)
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原発を動かせ」と言いながら廃炉にする方法
~古賀茂明「官邸の暴走」の脱原発アプローチ~
原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会・被曝強要委員会! その245 木村雅英
原発の再稼働を止めるには、お湯を沸かすために核分裂を起こす愚かな装置である原子力発電の根本的な問題点をしつこく訴え続けることが大事だ。
古賀茂明氏の最新書「官邸の暴走」(角川新書)に興味深いアプローチがあったので紹介する。
<「原発を動かせ」と言いながら廃炉にする方法>(P.298~P.303)
<再エネ普及の最大の障害である原発は止めるべきだ。しかし単に原発止めろと言ってもいわゆる「原子力ムラ」は強大な力を持っていて、政治的にはなかなか進まない。…
そこで私は、少し違ったアプローチで脱原発にもっていく方法を考えた。それは、「原発はどうぞ動かしてください」と言うところから始まる。>
国会に大手の電力会社の社長を呼んで国民の前で議論するのだ。そこで、絶対に安全な原発だけを動かしてくださいと言えば、社長は「もちろんです」と答えるだろう。そして次の4つの質問をする。
①御社の原発は民間の耐震住宅並みの強度ぐらいは達成できているのでしょうね?
社長たちは一瞬沈黙するだろう。
日本では2000年以降、最大で1000ガル以上を記録した地震が18回、700ガル以上は31回起きていること、そして住友林業、三井ホームの耐震性は、3400ガル、5100ガルというレベルであると指摘する。
一方、原発の基準地震動は伊方570ガル(後に650ガル)、大飯856ガルだ。
②万一事故が起きた時に損害をすべて賠償するために民間の保険に入ってください
社長たちは、そんな必要はないと言い、さらに追及されると、そんな保険を引き受ける保険会社がいないと言う。
現在の法律では、国営の保険のような制度があるのだが、支払われる金額は1200億円に過ぎない。そんな保険を引き受ける保険会社がいないのだ。ちなみに東電福島第一原発事故の事故処理費用は50兆円以上!?
③「原発の避難計画は安全ですか」と聞く
社長たちは、「完全ではないが、徐々にブラッシュアップして行きます」、「政府も確認してくれています」と言う。
避難計画が万全でないまま動かすのは問題だから、これを原子力規制委員会で審査してもらうべきだと言う。国民は「避難計画は規制委の審査を受けたんじゃないの?」と驚く。
(IAEA深層防護第五層にも拘らず)今の避難計画のままでは審査は通らないはず。
④原発のゴミも適切に処分できるのですよね、と社長に聞く
社長はそうする計画と答えるが、処分計画は出てこない。
普通の工場では、製造過程で出たゴミは適正に処分しなければならない。処分できないゴミがあると言えば、工場を動かすことは許されない。
そして
<こうした議論を経た上で、耐震性を民間住宅並みに高める、上限のない損害賠償責任保険に入る、避難計画の規制委による審査を通す、そして、最終処分地が合意済みの、「核のゴミ」最終処分計画について、規制委の審査を通す、という4条件で原発稼働を認める法案を提出するのだ。
……
コストがかからない「脱原発政策」になるはずだ。>
細かい点には異論があるかも知れないが、次の国会で是非実現してもらいたい。
それにしても、この①耐震性低い、②損害賠償保険無し、③避難計画実効性無し、④「核のゴミ」未解決は、どの原発にも当てはまる重要な問題点だ。
これらを指摘し続けて脱原発を実現したい。
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8月19日(木)総がかり行動 18時30分~
衆院第二議院会館前を中心に
8月20日(金) 経産省前抗議行動(毎週)
17時~18時経産省前 主催:テントひろば
8月20日(金)「原発いらない金曜行動」(官邸前)
18時30分~19時45分 放射能汚染水を海に流すな! 東海第二原発を動かすな!
丸10年「脱原発テントひろば」大集会 9月11日(土)
~フクシマは終わってない、今の福島を伝える~
福島からの報告を武藤類子さんと黒田節子さんのお話をメインで行います。ゲストの発言も多数あります。鎌田慧さん、落合恵子さん、神田香織さん他です。
15時から~18時まで 経産省前テントひろばにて
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。