12.18第四原発公民投票(国民投票)に勝利
- 2021年 12月 19日
- 評論・紹介・意見
- SATO Daisukeノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン事務局
日立・東芝が原子炉を輸出した第四原発は稼働せず、
台湾は、2025年原発ゼロ、アジア初の脱原発に向かいます
下記は台湾の廃核行動平台(ネットワーク)の声明です
【4,262,451票もの強力な反原発票をありがとう! ともに第四原発を終結させよう!】
2021.12.18 全国廃核行動平台
●「公民投票(原発維持派が提起)は不成立、第四原発の歴史は終結する」
40年間にわたる第四原発問題は、2021年末の公民投票で426万人が稼働反対票を投じ、ようやく幕を閉じた。(稼働賛成は380万票)
数十年も第四原発と闘い、最後の1歩まで共に歩んできたすべての人々に感謝します。
今後も政府を監視し、第四原発の歴史を終わらせよう。
●「原発は過去のもの、エネルギー転換を進めよう」
原発維持勢力と国民党は「原発が、電力不足と大気汚染を解決し、さらには地球を救うことができる」と主張している。
しかし台湾はもう、古くて危険な原発について議論する必要はない。エネルギー転換に貴重な時間を浪費するだけでなく、社会的コストを増大させることになるのだ。
●「歴史的正義を貫く貢寮の人々」
貢寮では27年前に住民投票が行われ、96%という圧倒的な得票率で原発反対を表明したが、法的拘束力がなかったため、貢寮の人々はその後も闘いを続けてきた。
原発問題を何度も公民投票にかけることは、地元住民にとって不公平である。
本日の投票では、平均より高い75%の貢寮住民が原発に反対した。貢寮の人々は3世代にわたって、数え切れないほど街頭に出て第四原発に反対し、子や孫のために闘ってきた。
もし貢寮の人たちの粘り強い努力がなかったら、第四原発は稼働され、台湾は非常に高い核災害のリスクにさらされていたことだろう。
貢寮の人々が安心した暮らしを手に入れるために、一日も早く第四原発を廃止しよう。
4,262,451票もの強力な反原発票をありがとう! ともに第四原発を終結させよう!
—–以下は前回のおしらせ—–
出版しました!
『こんど、いつ会える? 原発事故後の子どもたちと、関西の保養の10年』(ほようかんさい編 石風社刊)262頁
2011年3月の東京電力福島第一原発事故のあと、放出された放射性物質の影響を受けた地域で暮らす人々を受け入れる「保養」の活動が日本各地に広がりました。公的支援がほぼ皆無の状況の中、手弁当で、あるいは寄付を募って、原発事故の影響の中にある子どもや家族たちを受け入れ続けてきた日本の保養。自発的に市民が立ち上がって、10年間続いてきた稀有な活動ですが、その姿はほとんど知られていません。
本書では、関西で活動している23団体が自分たちの背景や保養キャンプを通して経験したこと、感じたこと、そしてこれからへの思いをそれぞれの筆致で綴っています。緩やかなネットワークである「ほようかんさい(保養をすすめる関西ネットワーク)」がそれらをとりまとめ、原発事故がもたらす被害や原子力がもつ問題を知るきっかけとなる資料と共に一冊の本としました。
インターネット通販等でも購入可能ですが、ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン事務局にお申込みいただければ、1760円(税込)のところを、出版記念価格1600円(税込)かつ送料・振込手数料無料でお送りします。
下記申し込み先まで、お名前、送付先ご住所をお知らせください。お支払いは、同封の振込用紙にてお願いいたします。
同時代の人間として、原発事故がもたらした社会状況をほうっておけなかった、他人事とは思えなかった関西の<おせっかいな>人々の10年間の記録。災害が頻発する今こそ、ぜひとも手に取っていただきたい一冊です。何卒よろしくお願いいたします。
宇野田陽子(ほようかんさい運営委員/ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン事務局)
申込先 → ayupertiwi@rice.ocn.ne.jp(宇野田陽子)
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★朝日新聞で紹介されました
「自分のこととして受け止めて」2021年12月7日 朝日新聞「近畿 ほんのとびら」
2011年の福島第一原発事故後、放射能への不安を抱える被災地の子を受け入れる「保養キャンプ」が各地で続いている。キャンプを主催した近畿の23の市民団体が寄せた10年間の活動記録を、各団体のネットワーク「ほようかんさい」がまとめた一冊だ。
各団体には阪神大震災の被災経験者、フリースクールや食の安全に関わる人、学生ら多様な人が集い、協力して資金を集め、宿や食材を確保し、子どもを楽しいプログラムで迎える。被災地から滋賀県のキャンプに着いた小2の女の子は「マスクしなくてもいいの?!」と言った。兵庫県のキャンプに参加した男の子の母親は息子が被災者として差別される懸念を話した後、「でもその時、子どもの頃にキャンプで優しくしてもらったことが心の支えになる」。
被災地には放射能の不安を周囲に話しづらい人もおり、家族内で考えが違う場合があることなど活動で多くを学んだ若手の座談会も収録した。
本書の編集委員の宇野田陽子さんは「『保養』は市民が自発的に立ち上がり、10年続けている活動。忘れられてはいけない」と話す。相次ぐ自然災害やコロナ禍で弱い立場の人に負担が重なるいま、「明日は何が起きるかわからない」「ひとごとじゃない」という感覚を持つ人が増えつつあると感じるという。「この本が、離れた場所で起きた問題を自分のこととして受け止め、想像し、助け合うきっかけになれば」(宮崎亮)
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【本の目次】
●はじめに 保養にこめられた意味、そして願い
●第1章 原発事故直後の混乱の中で
吹夢キャンプ/さまざまな思いを込めた「コミュニティ」
ゴー! ゴー! ワクワクキャンプ/傍観者ではいられない
のびのびキャンプ〈モモの家〉/誰かが困っていたら助けられる人が助ける、ないものは自分たちでつくる
心援隊/常に出来る事を手探りで、でもとにかく動いた……そして保養へと
【コラム】チェルノブイリ・ヒバクシャ救援関西/チェルノブイリ原発事故の経験を活かす
●第2章 子どもも大人も共に育っていく
たこ焼きキャンプ《福島の子どもを招きたい! 明石プロジェクト》/キャンプのかなめは「子どもが決める」
びわこ☆1・2・3キャンプ/泣いた! 笑った! 育ちあった! びわこ☆1・2・3キャンプの373日
宝塚保養キャンプ/「大切な場」としての保養キャンプ
どろんこキャラバン☆たんば/「大丈夫、さわっていいよ」――あたりまえに、自然の中で友とすごす
絆キャンプin京都/必要な人にとっての、必要な場 ――「いっしょに」「互いに」を大切にしながら
東はりま ゆるわくキャンプ/保養キャンプへのチャレンジ
【座談会】 みんなとすごす「またね!」の場所から ― 若手スタッフが語る 保養キャンプへの想い
●第3章 保養がひらく新たなつながり
関西きんじょすくいの会/ペシャワール会にちなんだ人のつながり
たかつき保養キャンプ/保養でつながるご縁 〜地域と現地、そして人
福島ハーメルン・プロジェクトジョイントチーム/たずねた場所はどこも我が家と思いたい
おこしやすキャンプ/心の居場所「のらねこ軒」を舞台に ――座談会的インタビュー
笑顔つながるささやまステイ/『つづける』から『つながる』へ
保養の旅えんむすび/食べもの、手仕事、自然と歴史 … 奈良で縁を結ぶ
●第4章 保養の形は一つじゃない
ゆっくりすっぺin関西/障害のある人もない人も「ゆっくりすっぺ」――未来の扉を開く歩み
京都YWCA/京都YWCAの東日本大震災被災者支援
ふくしま・こどもキャンプ 丹後の海/福島の児童養護施設の子どもたちと丹後の人びと・若者をつなぐ
ミンナソラノシタ/幼稚園留学
神戸YWCA/福島の人たちの「もうひとつの家」
福島⇄田辺サマーキャンプ/保養と自然体験 ――福島出身の私が和歌山で考えたこと
よつば関西保養キャンプ/自然のなかで共に過ごす――遊び、考え、学びながら心身をリフレッシュ
●おわりに 「分かち合い」という希望
●資料 いろんなことをもっとよく知るために
ほようかんさい・保養開催地マップ
保養に関する統計・実態調査から
福島原発事故がもたらした被害
ほようかんさいについて 年表 書籍紹介 など
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ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン事務局
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