本間宗究(本間裕)の「ちきゅうブッタ斬り」(358)
- 2022年 5月 14日
- 評論・紹介・意見
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文明の寿命
良寛の作とも言われる、「裏を見せ 表を見せて 散る紅葉」という句には、いろいろな意味が込められているようにも思われるが、私自身が気付かされた点は、「紅葉の寿命が一年、そして、人間の寿命が約100年、また、文明の寿命が約800年」という事実だった。しかも、この時に、「裏と表」が存在することからも、いろいろな学びが得られたが、実際には、現在の「ロシアによるウクライナへの軍事侵攻」や「デリバティブのバブル崩壊危機」が、「西洋文明の裏面を表す可能性」のことである。
つまり、植物のみならず、人間や文明に関しても、「陰と陽との繰り返しで成長する可能性」が指摘できるとともに、現在が、「西洋の物質文明から東洋の精神文明への大転換期」とも想定されるのである。別の言葉では、「軍事力や資金力による奪い合いの最終局面」であり、また、今回の大事件により、世界中の人々が、「戦争の恐ろしさ」や「人類の醜さ」を見せつけられ、急激な意識面での反動が発生している状況のことである。
より詳しく申し上げると、「西洋と東洋との二重螺旋構造」により、「人類の、物質的、かつ、精神的な発展」が達成されるものと考えているが、現在のような「西洋物質文明の最終段階」、すなわち、「マネーバブルの絶頂期」においては、「1600年前の西ローマ帝国」と同様に、「人々の意識が凝り固まった状態」に陥ったものと想定されるのである。つまり、「目に見えるもの」から「目に見えないもの」に対して「意識」が変化しながらも、「行動」の面においては、「自分が最も大切である」という認識が先行する状況のことである。
より具体的には、現在が、聖書が教える「富に仕える時代」の最終段階であり、この状況は、今までの「約800年間」で増幅されてきたものの、今後は、「西洋文明そのものが、デジタル通貨の消滅とともに、一挙に衰退する可能性」も予想されるのである。そして、その後は、「神に仕える時代」が、「約800年間」にわたり継続する可能性が予想されるが、この時の注目点は、「自然科学と社会学との次元上昇」とも考えられるのである。
つまり、「単純な繰り返し」ではなく、「次元上昇による新たな展開」が予想されるが、実際には、「人類同士の殺し合いや奪い合い」ではなく、「大自然と、どのようにして共生するのか?」が問題視される状況が想定されるようである。別の言葉では、「人間社会」と「大自然界」、そして、「法界(ほっかい)」と呼ばれる「神の世界」との関係性が、より深く理解される可能性であり、また、「聖書の教えるアセンション」のように、「人類の精神面における次元上昇」のことである。(2022.4.11)
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世界的メガバンクの変調
最近の「顕著な変化」としては、「世界的なメガバンクの変調」が挙げられるものと思われるが、実際には、「デリバティブの主役」である「JPモルガン・チェース」や「ゴールドマンサックス」、あるいは、「ドイツ銀行」などの株価と業績が、従来とは違った動きを見せているようにも感じられるのである。つまり、「インフレ率の急上昇」に伴い、「世界各国の金利」も、徐々に、上昇基調となっており、その結果として、「いまだに約500兆ドル(約6.3京円)もの残高が存在する金利デリバティブ」に関して、いよいよ、完全崩壊の芽が出始めた段階のようにも感じられるのである。
より詳しく申し上げると、「オフバランス(簿外)で取引されている店頭デリバティブ」については、「過去10年余りの期間、残高が、ほとんど減少しなかった」という状況であり、特に、「約7割の規模である金利デリバティブ」については、「先進各国の量的緩和政策により、残高の減少が、ほとんど見られなかった状況」だったことも見て取れるのである。つまり、「大量の国債買い付けによる、超低金利状態の維持政策」により、今まで、「デリバティブのバブル崩壊」が遅らされてきたわけだが、現在では、徐々に、「メガバンクの株価が下落し、また、業績の悪化が顕著になり始めた状況」となっているのである。
そして、このことは、数か月後に想定される「前代未聞の世界的な金融危機」、具体的には、「先進各国の中央銀行や政府が、一斉に、破たんの危機に瀕する状況」の予兆のようにも思われるのである。つまり、今までは、「大量のデリバティブ」が創り出した「同規模のデジタル通貨」の存在により、「コンピューターネットワークという仮想現実の世界で、金融商品の価格が操作可能な状況」だったようにも感じられるのである。
別の言葉では、いわゆる「通貨発行特権」と呼ばれる力が、「デリバティブ」が産み出した「デジタル通貨」にも存在したものと思われるが、現在では、「中央銀行による国債などの買い付け」により、従来の超低金利政策が維持不可能な状況に陥り始めたものと考えられるのである。より具体的には、「中央銀行のバランスシート残高の増加が、紙幣の増発以外では難しくなった状況」となり、この変化に気づき始めた人々が、一斉に、「実物資産への投資」を増やし始めた可能性である。
そして、このことが、現在の「インフレ率急上昇」の真因とも思われるが、今後の変化としては、今回の「ウクライナ戦争」と同様に、「ある日突然に、大事件が発生して、世の中が急展開する可能性」が想定されるものと考えている。(2022.4.16)
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他人のふり見て・・・
私が幼かったころに親から言われたことは、「他人のふり見て、我がふり直せ」ということだったが、現在では、この言葉が忘れ去られるとともに、「自分の間違いを棚上げして、他人の間違いを非難する」というような態度が主流となっているようにも感じている。つまり、インターネットなどの活用により、「他人」と「自分」との心の距離が、以前よりも離れたために、「人間同士の絆」が弱くなっている状況のようにも思われるのである。
そして、結果としては、「他人を責めること」には熱心でありながら、「自分の間違いを正すこと」には無関心な人々が増えている状況のようにも感じているが、この具体例としては、「なぜ、ロシア人は、現在、プーチンを支持しているのか?」という点が指摘できるものと考えている。つまり、「ロシア人の過ち」については、よく理解できるものの、「かつての日本人が、同様の過ちを犯した事実」や「現在の日本人が、同じような過ちを犯している可能性」については、全く、思いが至らない状況のことである。
より具体的には、「80年ほど前の日本人が、大本営発表を信じ込み、戦争に負けることを考えなかった状況」であり、また、「現在の日本人が、日銀の発表を信じ込み、決して、ハイパーインフレが発生しないと考えている状況」などである。つまり、「軍事力」や「資金力」に関する「バブル的な状態」に関して、「最後の段階で、信じられないような国民意識や社会情勢が醸成される事態」のことである。
そのために、これから必要なことは、「歴史の研究」にまい進しながら、「現在が、どのような状態にあるのか?」を、冷静に判断することであり、また、「他国の情勢」に注目しながら、「自分の国に、異常な点はないのか?」を考えることである。別の言葉では、「自分の判断に間違いはないのか?」という点を、常に自問することであり、また、「フェイクニュースが、どのようにして産み出されるのか?」などを理解することである。
より詳しく申し上げると、「DX革命の本質」や「デジタル通貨の功罪」などを深く考えることであり、また、「なぜ、現在、金の価格が上昇し続けているのか?」などを、具体的な数字で判断することである。つまり、「過去100年間に、世界の通貨制度が、どのような変遷を辿ってきたのか?」を考えながら、「現代のデジタル通貨が、歴史上、どのような役割を果たしたのか?」を理解することでもあるが、この点に関する「私自身の感想」は、「人智を超えた、深い神の意志が存在する可能性」であり、実際には、「異次元の世界に旅立つための準備段階」のようにも感じている。(2022.4.19)
本間宗究のコラムhttp://www.tender-am.com/column.html より許可を得て転載。
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〔opinion12027:220514〕
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