経産省前テントひろば日誌12月01日版
- 2022年 12月 4日
- 時代をみる
- 木村雅英
経産省前テントひろば、脱原発テント設置日(2011年9月11日)から1807日目(2016年8月21日)にテント強制撤去。2022年12月01日は、座り込み4,100日目。これは、マハトマ・ガンディー「非暴力、不服従」の実践です。
◎ この10年の歳月は何だったか 11月25日(金)
経産省の欅の木の葉や桜の木の葉が色付き始めた。このところの冷え込みのせいだろうが、更に冷え込みが増してくると、葉が落ちてくるだろう。今はまだ、それほどではないが、月が替わるころになれば、落ち葉が舞い散るようになるだろう。今日くらいの陽気だと座り込むには心地よい。時々、うとうとしてくることがある。
落ち葉を見ていると、まだテントが建っていたころのことを思い出す。泊り明けの朝、テントの前に落ち葉が積もっていることがこの季節にあった。箒を取り出して掃き出し、ごみ袋に集めるのだが、落ち葉を掃き終えるころには、うっすらと汗をかいたものだ。朝の良い運動になったものだ。今はまだ、落ち葉が舞い散る光景は見られないが、来月になれば、来る日も来る日も舞い散るだろう。そんなことを思い出しながら座り込んでいた。
あれから、10年を超える月日を過ごしたのだが、世の中の人々は福島原発事故がなかったかのように考えているようだ。東日本大震災で、家を破壊されただけでなく、故郷を破壊され、故郷に帰れなくなった人が今でも沢山いると言うのに、原発事故のことを言うと、「復興の足を引っ張るな」と非難を浴びせる人もいる。特に福島現地の人々にそれが多いと聞く。何ということだ。(S・S)
◎ 脱原発・再稼働反対・運転延長反対と岸田政権批判 11月25日(金)
岸田内閣原発政策の批判談議で座込み、午後4時近くになり、数人が文科省に移動して朝鮮学校差別反対抗議行動へ。トラメガを準備していると藤原節男さんが綿密に、トラメガをチェック。脱原発・再稼働反対・運転延長反対・命を守れ・地球を守のコールで経産省抗議行動を開始。
Hoさんが、原発推進の岸田政権・経産省・電力会社を批判し「12/4老朽原発動かすな!関電包囲全国集会」への参加を呼びかけた。
田中一郎さんが、老朽原発を60年も80年も動かすことは集団自殺行為、巨大な原発の検査なんてできない、美浜3号で死傷事故、定期検査もインチキ、原子力規制委員会を解体しないといけない。
Kmから停止中の期間をカウントしないことも問題、来週12月8日(木)午後に院内ヒアリング集会。
Miさんが、10年前に国会で確認した最低限の約束を岸田政権が突如破ろうとしている、敵基地攻撃能力についても同様に憲法に反し勝手に判断。国会意志の決め方が問題、民主主義が守られない。統一教会と安倍派とで日本の政治が行われてきたことが問題。国民と国家の問題を考えていこう。
そう言えば、参議院選挙では原発について何も言わず終了後に方針転換したことも民主主義に反する。
Moさんとともに「座込め、ここへ」と「水に流すな」を歌い、放射能汚染水を海に流すな、これ以上海を汚すなとコール。
経産省前テントひろばが行っている毎週経産省申入れ行動の説明と申入書作成のお願い。
Yoさんが、赤木さんの訴えを大阪地裁が却下して真実隠し、安倍銃撃の山上の精神鑑定を延期して真実隠し、この国に正義がない。それでも裁判員判決を最高裁が差し戻しを命じたのは評価。台湾有事を口実にアメリカの戦争に、日本が沖縄が巻き込まれる。
K.Mから、クレヨンハウスで11月26日「朝の教室」金聖雄さんが冤罪問題、クレヨンハウスが表参道から吉祥寺に移転、この日の衆議院予算委員会で石川かおり議員の質問を紹介、酪農の減産を糾弾、チーズなど輸入を維持しながら牛を処分して減産はひどい、かつての米の減反同様に食料自給率を下げる愚かな政策だ。
Inさんから、福島で行われている「これ以上、海を汚すな」はがき作戦を受けて、経産省前テントひろばでもやろうとしているとのアナウンス。
Ubさんが「とめよう!東海第二原発首都圏連絡会」の「11.27廃炉デー集会」の案内、ひとりでも多くの方々のご参加を。
乱鬼龍さんが、内閣の辞任ドミノの中で原発推進・予算倍増と滅茶苦茶の政治を憂う、岸田のあとも碌な人が出てこない、世の中がへこむ、政治を変える力をつけて頑張ろう。
最後に脱原発コール。片付け後は、懐かしのTaさんも入って、会議と戦争談議一杯。(K.M)
◎不思議な一日だった。こういう日もある 11月26日(土)
・不思議な一日
朝に確認した千代田区のピンポイント予報では、正午前からずっと雨だった。雨雲レーダーの予想もしっかりと千代田区を捕えていた。「やれやれ久々の雨の中の座り込みだ」と思い、虎ノ門に向かう途中、練馬駅に着くと雲の間に太陽が見えた。「もしかして」と期待しつつ虎ノ門の地上に出ると薄曇りで雨が降る気配はなかった。
もうひとつ不思議なことは、Uさんがまた忘れ物を発見したこと。それは経産省正門前付近の生垣の上に乗っかった座り込みで使っているキャンプ用椅子の黒いカバー。私もKさんも気が付かなかったのに。(O・O)
◎ 天気は最高だったのだけれど、座り込みの内容は 11月27日(日)
年に何度もないような完璧な快晴で、天気は最高でした。真っ青な空の写真はツイッターに流しました。でも座り込み内容は良くありません。もともと日曜はトータル10人を切ることは滅多になかったのが、この頃は、ちょっとだけいた人を含めても10人以下というのが常態化してきました。最初から最後までいるのは藤原節男さん一人です。
それで、遅刻魔のはしゆきに対する風当たりは、以前よりも、ずっときついです。今日などは到着した途端に「遅い!」とお説教が始まったので、もう帰ろうかと思いました。とにかく座り込み中は嘘でも笑顔でいた方がいいので、現場でお説教するのはやめていただきたいと思います。
私のことをのけても、かろうじてでも顔を出してきた人に説教するのは本当に、絶対にやめていただきたい。もう来なくなってしまいます。そのエネルギーは、昔テントにいた人で、この頃、全然来ない人にお誘いをかけることに使っていただきたいです。
それから、拡声器の取り扱いですが、誰に何を呼びかけているのか、最小限の形式は整えて使ったほうがいいと思います。金曜集会の音声が大きくなって、ブチブチ切れなくなったのは、本当にいいことですが、集会の形式をとっていない日常の座り込みで使うときは、音が大きいだけに、内容によっては悪目立ちするだけにもなります。スピーチする前には「ご通行中の皆さまに呼びかけます」と言ってから始める、「ご清聴ありがとうございました」とか言って終わる、そういう形式の話です。(齋藤美智子さんはいつもきちんとやっていましたよね。)
どんなんでも目立てばいいってことはないと思います。
今日は拡声器を使って替え歌を歌っていましたが、その歌詞は面白かったですが、原発ネタではなかったし、どういう事情で今その歌をこの場所で歌っているのかの説明がなければ、街宣車の音楽と一緒で、うるさいと言われれば言い訳のしようのないものになってしまうのでは。
まあそれを言ってしまえば私の笛練習も同じことですが。しかし音量が違うし(言い訳)。
(単純に、私は替え歌というものがもともとあまり好きではないので、きつい表現になりました。ごめんなさい。また、昔、第1次安倍内閣の頃だと思いますが、この界隈では、静音条例で音楽は厳しく禁止されていて、ギターを出しただけで機動隊がすっ飛んでくる、みたいなことも目撃しました。今は、反原連以降は、既得権益的になり、音楽が制止されませんが、この禁止されない現状は、大切にしていきたいと強く思っています。)
長く続けるということは、いろんな意味で大変なことです。2011年にテントを建てた時、その直後の盛り上がった時期に、今日のような先細り状況、しかしそれでも諦めず続けている状況を誰が予測したでしょうか。であれば、予測を超えた大変さも、当然であるとも言えます。
このこと(今日の運動上の苦難)を、上手にまとめて、一昨日の運営会議で決めた「シンパ層への呼びかけ」に入れていただきたいと思います。
https://twitter.com/keroppu8649/status/1596720340130213889
今日の霞が関は、すっばらしい快晴です。綺麗すぎて、まるで経産省の宣伝みたいな写真ですね!
今日はオジサンたちが道徳臭い話で盛り上がってるので、離れて座ろうと思います。街宣車の音が聞こえてきました。ちょっと警戒します。 (はしゆき)
◎ 経産省から出てきた学生たちを見て思うこと 11月28日(月)
相棒のSaさんは、韓国サンケン労組全員不当解雇争議で不当逮捕された尾澤さん裁判の打ち合わせの為に午後1時前に弁護士会館へ行かれた。
裁判ウオッチャーのOnさんがOさんと話し込んでいたが、午後2時から【砂川裁判】があるとのことで出かけた。しかし、30分程で帰ってきた。裁判が予定より大分早く終わってしまったとのこと。それから間もなく、同じく【砂川裁判】を傍聴されていた土曜会(明大OBの親睦会)の方、5名が挨拶に来られカンパまでいただきました。午後4時半から報告集会が議員会館で行われるとのことで、そちらに向かわれました。
午後3時過ぎに経産省から学生が30人くらい出てきた。先生らしき人が一人いたので、ゼミの学生か?就職を兼ねた見学会か?先週の水曜日にも学生15人ほどが正門の所で職員による説明を受けたあと経産省に入って行った。景気がいまいちなので、安定感のある公務員志向の表れか?
きょうは、いつも来てくれる東京西部ユニオンのお二人も来られなかったが、片づけている時に英語の先生が、助っ人のためだけに来てくれて、事務所に運び入れてくださいました。本当に有り難う御座いました。(保)
◎ 岸田首相ってどんな存在なんだ 11月29日(火)
セッティング当初、風はそよ風、気温も高くコートを脱いでの座り込みラッキーと思ったのですが、それも前半まで。14時半頃より雨が降って来た。しかし、気温は相変わらず高く良かった。
座り込み前半は、2人しか、いない。交代で昼食を食べに行った。後半も2人だったが、15時頃にMnさんが、武器商人の三菱重工前での抗議行動を終えて参加してくれました。撤収時には本降りになったのでチョット慌てたが!
それにしても、岸田政権のでたらめぶりは酷すぎる。大臣はガラクタばかり、旧統一教会へ対応はめちゃくちゃ、原発政策転換は経産省の言いなりで、防衛費増額についてはアメリカの言いなり、本人は何の考えも、持ち合わせていない。こんな馬鹿な首相、一日も早く退陣させなくては、国民は殺されてしまう。 (Y・R)
◎ 経産省は質問に答えよ 11月30日(水)
今日は曇り。でもパラソルをもって出た。今日で11月が終わり、今年は残すところ、1ケ月。それにしても、政府、自民党・公明党のやる政治はひどい。岸田が「断固やる」的に発言して、与党自公で合意し、閣議決定したら、もう政策遂行になるようなこととしてマスコミは宣伝する。防衛費GDP2%、有識者会議決定など本当に戦前化だ。原発政策の抜本的変更(原発回帰)なども、本当にひどい。統一教会の被害者救済法案もそうだ。どうして支持率30%ちょっとの首相がそんなことを言えるのだ、どうして労働者市民は反撃しないのだ。
Yさんは座り込みに来て、「岸田打倒の集会・デモをどんどんやるべきだ」と言っていた。今日は18時から日比谷野音で集会がある。その後、国会請願デモ。野党も無力だ。倉田さんは、経産省に対して、2点についての質問状を出した。演説では、その内容をしゃべった。
「病院の放射線被曝の許容量は5ミリシーベルトなのに、なぜ南相馬の裁判では20ミリシーベルトでもいいとされるのか。その値は人権という観点が考慮されているのか」「福一原発の凍土壁は機能を果たせず、つまり凍土にならず、汚染水の流失になっている。どうして、凍土壁がダメなら。次の対策をとらないのか」と。9条改憲阻止の会の人たち3人が座り込みに参加。常連などで11人。(T・I)
◎ 国会通りの銀杏は目を見張る美しさだが 12月1日(木)
とうとう12月.
やはり寒い。国会通りの銀杏がすっかり黄色くなって目を見張る美しさだ。Yさんが幟旗立てる場所に道具を使って穴をあけ、しっかり安定させるようにしてくれ、無事セッティングが終わる。その後、3人でハガキ作戦の相談、ハガキの印刷などが上手くいくか心配だ。色々考え、12月は忙しいので、1月に始めるように準備を進めることで一致した。
時折、小雨も降って来て寒かったので、私は防寒を兼ねて合羽を着て凌いだ。今後の寒さが思いやられる。午後2時頃まで、早番3人だけの寂しい座り込みだったが、2時近く、東京西部ユニオンのお二人が来てくれて、少しにぎやかになり、安心して帰宅した。(I.K)
=====デモ・集会のおしらせ====
★12月7日(水)東海第二原発 運転延長20年許すな
第53回原電本店抗議行動 17時-17時45分 日本原電本店前
★12月7日(水)東電は責任を取れ! 第111回東電本店合同抗議
時間:18時30分~19時30分 場所;東電本店前
★12月8日(木) 原発政策の大転換を許すな!東京集中行動
再稼働阻止全国ネットワーク 事務局
1 原子力規制委員会抗議行動(11時30分~12時30分)
日時: 12月8日(木) 11時30分~12時30分
場所 :六本木ファーストビル前(https://www.nra.go.jp/nra/gaiyou/map.html、
地下鉄六本木一丁目から徒歩5分)
2 院内ヒアリング集会(13時45分~16時45分)
・13時45分~14時00分 事前確認
・14時00分~15時00分
ヒアリング1 大転換とその後の検討状況について
・15時00分~16時00分 ヒアリング2 老朽原発運転延長について
・16時00分~16時15分 全国各地から申入書提出
・16時15分~16時45分 意見交換「今後の闘い方」
衆議院第一議員会館多目的ホール
紹介議員 衆議院大河原雅子議員
ヒアリング 木原壯林、山崎久隆、木村雅英ほか
対象省庁 内閣府、経産省、原子力規制委員会
(11月28日に議員事務所から関係省庁に質問文を投げかけていただきました)
再稼働阻止全国ネットワークの「原発政策の大転換を許すな!全国統一行動」(12月4日~12月18日)の一環として、東京集中行動を準備しています。
岸田政権は、GX(グリーン・トランスフォーメーション)実行会議を受けてエネルギー危機を口実に原発政策の大転換を実施しようとして、関係省庁などに検討させ、今年の12月末までに論議をまとめようしとしています。第6次エネルギー基本計画に「可能な限り原発依存度低減する」と明示しているにも拘らず、原発再稼働を一層促進するのみならず、老朽原発(40年+20年)のさらなる延長案や停止期間を運転期間に算入しない案など、原子炉等規制法(炉規法)の改悪までも検討しています。私たちは、全国から強く反対の声をあげるとともに、その声を国会議員に届けることが必要です。
東京集中行動にご参加願います。以上
(ご参考、東京新聞29日一面トップ)
廃炉進まないのにリプレース推進、停止中も劣化は進むのに運転期間除外…原発活用行動計画案がはらむ矛盾2022年11月29日 06時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/216673
経済産業省は28日の有識者会議「原子力小委員会」で、岸田文雄首相の指示を受けて検討してきた原発活用策の行動計画案を提示し、大筋で了承された。原則40年、最長60年と規定された原発の運転期間については、審査などで停止した期間を運転年数から除外し、60年を超える運転に道を開く。廃炉が決まった原発を対象に、次世代型原発での建て替え(リプレース)を進める方針も打ち出した。東京電力福島第一原発事故後、原発依存度の低減を掲げてきたエネルギー政策が大転換を迎える。
★12月9日(金) 経産省前抗議行動(17時~18時)(毎週)
★12月16日(金) 月例祈祷会 経産省前テントひろば
14:30~ 芸能の時間 14:50~ 「月例祈祷会」
★12月16日(金)「原発いらない金曜行動」(首相官邸前)
時間:18時30分~ 場所:首相官邸前
★12月25日(日) 脱原発青空川柳句会 選者;乱鬼龍
時間:12時~ 場所:テントひろば 句会の後、懇親会(忘年会)
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye4984:221204〕
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