経産省前脱原発テント座り込み日誌7月20日版
- 2023年 7月 23日
- 時代をみる
- 木村 雅英
経産省前テントひろば1807日後
◎ 霞が関一帯は誰もが発言できる空間になった 7月14日(金)
事務所で荷つくりをしていた時、突然、パソコンの本体が無くなっているのに気が付いた。インターネット契約を解除することは聞いていたが、パソコン本体を始末するという事は聞いていない。先週は確かに机の上に置いてあったのだが、誰かが持ち去ったようだ。誰が持ち去ったかは知らないが、至急、元に戻してほしい。テントひろばの大事な備品である。
また、半年前に突然姿を消したデジタル式体温計が窓側の段ボール箱の中にあった。て言うか帰っていた。コロナが蔓延していた時、集会で使おうとしたのだが、使おうとしたとき、なくて困った。大間集会の時、会場で使う予定で購入したのだが、なくて大変困ったことがあった。再購入しようとしたが、1万円近い高価な商品で、そう簡単に購入できず困ったことを覚えている。イロハネットの細々とした会計から支出したもので、みんなが使うもので、途方に暮れた物だった。いい大人であるのであるから、共有物と私物との区別をしてほしいものである。
午後3時過ぎには、それまで曇っていた空に薄日が差してきて、気温が上がってきたようだ。イロハネットのメンバーがミーティングに出かけ、座り込みは、一時、寂しくなった。しかし、後ろの財務省に向かって何やら見かけない集団がトラメガを使ってマイクアッピールを始めた。何を言っているのか聞こえづらかったが、時々、消費税、とか庶民の暮らし,とか言っていた。そのうち、外務省に移動して何か訴えていた。霞ヶ関一帯は昔と様変わりをして、誰もが発言できる空間になってきたようだ。(S・S)
◎ 東電は放射能汚染水を海洋投棄するな、関電は高浜1号動かすな 7月14日(金)
日が差していなくても、じっと座っていると暑い。Obさんの冷えた小袋が心地よい。藤原節男さんや私(K.M)が中国メディアのインタビューを受けたあと、経産省抗議行動を開始。今週前半は韓国の国会議員団が来日していくつかの抗議行動や集会が行われ、水曜日には猛暑の中を東電本店前から霞ヶ関まで歩き、経産省や外務省に抗議、特に経産省本館前では議員団とテントひろばとエール交換ができた、そんな報告をして抗議行動を開始。
田中一郎さんが、<関西電力が「核燃料でまた詐術>(選択)と<「緊急声明」関電の小手先の詭弁を許すな!>(老朽原発うごかすな!実行委員会)から、関電・経産省・電事連などの混乱ぶりを紹介。関連してK.Mから<関電は高浜1号再稼働を断念せよ、福井県との約束を守って本年中に総ての原発を止めろ>を紹介。火炎瓶テツさんが、放射能汚染水海洋投棄の愚かさを指摘して「汚染水流すな」「海を汚すな」「フクイチ事故は終わってない」「脱原発」「核廃絶」コール。
Shiさんが元気に座込んでいる中で、Miさんが岸田政権批判をした後に汚染水海洋放出阻止に向けた7/23行動を紹介。続いてOgさん7.20デモ後提出予定の「東電への抗議文」(案)を読み上げる。なお、7月21日には経産省へも申入れ予定。
Moさんが、猛暑の中の電気代値上げに抗議し、はしゆきさんとエルモさんのリコーダとともに「座り込め、ここへ」と「水に流すな」を歌う。
続いて、Okさんが若狭の現地行動に参加した青田恵子さんの「原発いらねー」を朗読、続いて「高浜1号再稼働反対」コール。
乱鬼龍さんが、原発はもう終わっている、国際問題となった汚染水問題。最後に、7月17日のいわき市「海の日アクション2023海といのちを守るパレード」と7.20テントデモを確認し、コールで締めくくる。多くの女性の応援で荷造りし、藤原さんの車と三軒茶屋のナベさんの運搬で片づけを終わる、感謝。(K.M)
◎ 夏本番を迎える、そんな実感のする日だった 7月17日(月)
きょうも酷暑である。気温38℃湿度30%。氷水は用意したが、座り込み準備を終えてパラソルの中に避難するまでが一苦労である。連日の酷暑で、私と相棒のSaさんは寝不足が祟り、体も思うように動かせないからだ。冷たい水を飲んだあと、椅子に座ってしばらく休憩をした。
世間的には3連休の最終日、さすがに経産省前を往来する人は少ない。それでも「汚染水を海に流すな!」などのバナーを観ながら「体に気をつけて」と声を掛けてくれる親子連れもいて、励まされました。休憩していると、Obさんが来られて、皆に冷たいフルーツジュレを手渡してくれた。いつもの心遣いに感謝しながら美味しく頂きました。
きょうの参加者は担当4名のほかに4名。酷暑のなか有り難う御座いました。 酷暑で人間は疲弊しているが、セミは元気よく鳴いていました。夏本番です。
梅雨が明ければ、湿度が低い、カラっとした天候に変わると思いますので、もう少しの辛抱と思い頑張りましょう!(保)
◎ 7月18日(火)
12時過ぎに、真夏のような経産省正門前に到着。Yさん、Iさん、Wさん、Kさんなどが既に座っており、しばらくすると、虎ノ門方面から保谷のKさんがお土産を持ってやってきた。Kさんはいつもテントひろばの座り込みを応援する差し入れを送って下さる方。この日も「リニア裁判の傍聴にやってきた」と言って、高冷水ジェルによる冷却シートを3箱と、お菓子2袋を差入れてくれた。それだけではない。「自民党=統一教会ですもの」という大見出しの「けんぽう通信」、ダニエル・ロペス監督の「ウムイ
芸能の村」という映画のちらし、Kさんが主宰するネコとのふれあい広場主催の「海外ネコ追っかけ水彩画展」(6月15日~7月30日)の案内ちらしなどを下さった。
午後1時過ぎにテント事務所に戻って、輪転機の修理に立ち会いました。午後2時前に修理が終わって、経産省前に戻って座っていると、午後1時過ぎから地裁で行われたリニア工事の差し止め裁判(原告の敗訴判決だった)で傍聴できなかった方たちが、何人もやってきて、座り込みに加わってくれた。そして、そのうちの何人かの方からはカンパも頂いた。横浜からいつも応援にいらっしゃるKさんからは「7月11日県議会傍聴で抗議の声を挙げましょう」と記した黒岩(神奈川県知事)を糾弾するチラシを下さった。
最後にやってきたマスクした老人が座って、しばらくしてから、マスクを外して私の方を見つめるので、誰かと思って考えながら少し話をしていると、以前に、ある運動体で一緒だったNさんでした。午後4時少し前に、Aさんら4人で撤収作業をして解散となる。この日は、夜に事務所で会議に参加しました。(EO)
◎ 「こんなの初めて」というくらい汗が出た 7/19(水)
ものすごく暑い。でも風がある。座り込みグッズのセッティングも終った段階で、新しいのぼり旗「海に流すな!」をポストのそばに3本立てた。
「こんなの初めて」というくらいに汗が出た、少し休むことにして、経産省側の木陰に椅子を置いたところ、衛視が飛んできて「椅子が10cmばかり経産省側にかかっている、どけて」「上からいわれたので」という。新しいバナーは人目を引いたか? 通りがかりの女性が写真を撮っていった。
暑さのためか誰も寄らない。午後2時少し前に遅番のテント当番の保っちゃんとWさんがきた。そのあと、東京西部ユニオンの2人とIWさんがくる。三上さんがテントひろばに寄り、事務所に行かれた。7/20の用意のためか。明日はがんばろう。 (T・I)
◎ 今日は集会とデモがあった 7月20日(木)
Yaさん、Yoさん、Inさんと私の4人で設営作業。最初曇り空だった天気は、やがてカンカン照りの真夏日に変わり、頭上ではミンミン蝉が鳴き競う。少しして加わったYonさんが「処理水ではありません、核汚染水です。海洋放出反対!」と声を上げながらビラ配りを始めた。通行人の何人かが受け取って行った。13:20頃Ogさん、藤原さんが加わる。
14:00に現れたSaさんは、今日の汚染水放出反対デモのために自作した、アニメキャラクターを使った綺麗なプラカードを持って来た。14:30頃Miさん、Simさん、Marさん、Taさんが加わる。希望の牧場の吉沢さんのトラックも登場し、スピーカーでゴジラのテーマソングを流し始めた。
15:30頃「9条改憲阻止の会」のお二人が「いつもご苦労様」と言ってデモ出発点の日比谷公園に向かって歩いて行った。Suさん、Taさんと私の3人で撤収作業、そのままデモに参加するSuさんを残しTaさんと2人で事務所に荷物を運ぶ。その後、西村裁判の打ち合わせに出るというTaさんと別れ、私は東電前でデモに合流した。無事デモ・集会を終え事務所に荷物を運び終えた後、K.Mさんたち数人とラーメン屋に入り乾いた喉を潤した。(M.U)
========投稿1=========
【速報】7. 2 0 放射能汚染水海洋投棄反対デモ
〜海は命の源、これ以上海を汚すな!〜 7 月 220 日(木、「海の記念日」)
テントひろばが海洋投棄反対を訴えるデモを挙行、猛暑の中経産省・東電本店・新橋を約1200 人で練り歩き 東電本店前で抗議行動、更に明くる 21日(金)には経産省本館前で抗議行動を実施した。デモは TBSテレビで報道された。
15時半にはぞろぞろ人が集まり、日比谷公園西幸門で新たに用意した「事故原発の放射能汚染水 海に流すな」のぼり旗が林立。
柳内孝之 さん(小名浜機船底曳網漁業協同組合理事)からのテントへのメッセージを読上げる。「希望の牧場」の吉沢正巳さんが海洋投棄への怒りの挨拶。
続いてテント座り込み者 Hi、Ha、Ob、Ta が短くアピール。「希望の牧場」街宣車を先頭に吉沢さんと中村泰子さんの怒りのコールに呼応して大声を上げながら、霞ヶ関に向かい、経産省本館前と経産省別館前でも抗議コール、内幸町を経て東電本店前を通過、新橋の人通りを通って桜田公園で解散。
大急ぎで東電本店前に戻って抗議行動を開始。Ogさんが、東電本店原子力センターの二人の前で「東電への抗議文」を読上げて提出した。続いて吉沢さんのアピール、黒田節子さんの「そこまでやるか!」メッセージ、柳内孝之さんの 7 .1 7 いわき小名浜集会で話されたメッセージ紹介と続き、生田卍さんの歌・反原発運動アピールとともに Mさんから汚染水海洋委投棄反対現地行動( 23 日 14 時浪江駅前)案内で 18 時過ぎに抗議行動を終わる。
In さんと Ra さんが呼びかけて、カンパ金 1万7千円が集まった。
あくる日夕刻の経産省抗議行動でも、<放射能汚染水を海に流すな、経産省は「やってる」感だけを改めよ>のテントひろば抗議文と In さんの「お願い」文を経産省大臣官房広報の担当に手渡そうとしたが、読上げ始めたら担当が本館に消え、その後、広報に何度も電話したが「申し訳ない、でも受け取れません」と我々の請願受取を拒否。またまた経産省のひどさを実感した。
柳内孝之さん(小名浜機船底曳網漁業協同組合理事)メッセージ
2011 年 3 月 11日日東日本大震災が起こり、その直後、東京電力福島第一原子力発電所で原子力災害が発生し放射性物質が拡散しました。その影響で多くの人々が苦しみ、今も苦悩が続いている方々は少なくありません。
今、国や東京電力は、ALPS処理水を希釈して海洋放出しようとしています。この計画に対し国内外の理解が進んでいない中、風評被害が再燃する可能性があります。また、ALPSは、30年以上に渡り、本当にトリチウム以外の放射性物質を除去できるのか、多くの人々が疑念を抱いています。
私たちはこの海洋放出に反対します。一度汚染された海は、むしろ浄化されるべきです。
豊かな海の守る活動に精を出して頂けることに敬意を表します。
========投稿2=========
7月20日集会へのメッセージ、黒田節子/原発いらね!ふくしま女と仲間たち
そこまでやるか!
12年前のあの事故の後、しばしば、突然いいようのない悲しみにおそわれた。運転しながら、よくボロボロ泣いた。けれども、これだけ酷い福島になったのだから、これからは少しずつ回復して原発のない世界がやってくるだろう…と、漠然とながらそう思っていた。それらが全て、もろくも崩れ去った。年月が経ち、このような事態になろうとは!被害を私たちだけに留めず、世界中をここ福島から出た放射能で汚染してしまうことに、耐えられない思いがする。
非常に危険な物放射性物質が入ったものを「処理水」とごまかし、太平洋に流すという。汚染水を流す必要があるという「理由」は、すべて嘘っぱちである。タンクは大型化すれば良い。空き地もたくさんある。廃炉作業も全く急ぐ必要などない。デブリは取り出せる見込みもない。そもそも、汚染水の発生量は桁違いに激減しているのだ。一旦放射性物質を太平洋に流してしまえば、海流で世界を回り、あるいは水蒸気となって風になり、あるいは食物連鎖でやがては人間の命をも傷つける。無責任体制が地球上の生きとし生ける生命を、半ば永遠に傷付ける。
大噓をついて、何としても原発を維持したいか?!
海洋放出について、IAEAは「許可を与えたわけではない」と責任を逃れ、日本政府はゴーサインが出たと言う。野党第一党の立憲民主党党首は優柔不断、その幹事長は「特段問題ない」と。一方、韓国などの市民の抗議は熱く、本気だ。2年ほど前のソウルの日本大使館前でのアクション、女子大生30数名の「剃髪」はショックだった。済州島の海女さんたちの決起は胸を打つ。野党党首の断食から始まるリレー断食や、来日議員団。そして、1,100キロを歩く行進が現在、東京に向かっている。
一方、私たち日本人は他人ごとのように「すごいなぁ」などと思ったりしている。何かが足りない。何かが緩んでいる。やられっぱなしだ、本気でなんとかしよう。「ならぬことはならぬ」のです。
そこまではやらせない!! 2023.7.19
========投稿3=========
放射能汚染水の海洋放出(投棄)に反対の声を! ~7 月 23 日(日)
福島現地に結集を!!
7 月 17日(祝・海の日)の日、いわき市のマリンパークで汚染水の海洋投棄に反対する集会が開かれた。主催者は海洋投棄が8 月のお盆明けから9月の初めまでに行われる公算が強いという。この情報はかなり正確なものと思われる。中国・韓国・太平洋諸国や日本の漁民などの強い反対の声を無視した暴挙が行われようとしている。
よく知られていることだが、政府は 2015年に「福島の漁業関係者(漁連)と合意なくして処分(放出)は行わない」と約束をしたが、それを反故にして強行しようとしている。
政府は汚染水がアルプスで処理し、薄め(稀釈)られているのだから安全で、人体に影響はないとし、電力会社はその宣伝をしている。処理水と称している汚染水はトリチウムを分離し、取り除いてはいないし、それ以外にも危険な放射物質(核種)を含んでいる。事故で発生した膨大な汚染水を何十年にもわたって垂れ流し続けるわけでから、危険でないはずなど考えられない。政府は安全だというが、その証拠を示したことはないし、証明をしたことはない。放射線被爆、特に内部被爆の危険についてはそうである。
放射能で汚染された海産物などを摂取することで、食物連鎖として起こる病状について、政府は、その因果関係の解明が難しいことを理由にそれを隠蔽し、否定してきた。
放射線被爆(特に内部被爆)の病状が発覚するのに時間(数年~十数年といわれる)がかかることから、それを否定して来たのだ。これはICPR(国際放射能防護委員会)や IAEA(国際原子力機関)の放射線被爆に対して取ってきた政策でもあるが、それを教科書にしてきたことでもある。放射線の外部被爆から発生する急性の病状には一定の対応策(人が浴びる放射線量の規制、いわゆるシーベルト規制)をしめしてきたが、内部被爆は軽視し否定的だったのだ。
日本政府は、それを福島における「こども甲状腺がん」の多発が放射線被爆と関係がないというように対応した。だが、「こども甲状腺がん」に対する疑惑には答えない。
もしも、それが放射能(線)と関係がないなら、それが何によるのかを説明しなければ、疑惑を解いたことではない。政府の放射線被ばく(特に内部被爆)を軽視し、隠蔽や否定をしてきた態度は今回の汚染水の海洋放出において明確だ。安全とか人体に影響がないという、何の根拠も裏付けもない言説をふりまくだけだ。
何十年も、膨大な汚染水を流し続けることに海の汚染、海産物に摂取により被爆ということに何の考えも言ってない。(言えるはずはない)。
政府は無責任に放出するだけだが、これを国家政策として許してはならない、その被害を受けるのは国民であり、僕らは子孫に対する責任としてこれを許してならない。あらゆる方法と力で阻止に向かおう。
7 月 20 日のテントひろば主催の東電・経産省抗議とデモ。7 月 23日(日)福島現地行動 (14 時 JR浪江駅集合)を皮切りに、汚染水の海洋放出に向けた闘いを切り開こう。 7 月 23日(日)には福島浪江町に集まり、吉沢さんの主催する魚釣りと線量調査とその情報として発信(具体的には汚染水を放出する湾の汚染度の調査とその開示)に参画し、放出時に向けた現地闘争体制の構築を開始する。ここから汚染水海洋投棄の動きに対応した現地闘争を開始することになる。はじまりは 7 月 23日(日)であり、福島の現地結集である。参加できない人は、経産省前の座り込みに、あるいは支援カンパなどで参加してもらいたい。以上
福島現地行動への賛同者 募集中 現地闘争支援のカンパもお願いします。
振込先:郵便振込口座;00160-3—267170
口座名:経産省前テントひろば
========投稿4=========
海洋投棄される汚染水の実体 福島第一原発汚染水海洋投棄 10 のウソ 田中一郎
1.IAEAは原子力推進組織であり「国際原子力マフィア」と言われている。つまり今回の報告は「利益相反行為」としての汚染水海洋投棄追認である=汚染水の海洋放出に「国際基準」などない、しかも今回の報告書はIAEA自前の「正当化の原則」(原子力対策のメリットとデメリットの比較考量)の判断を回避している。
2.処理水ではなく汚染水である=ALPSの性能は低く常に故障している=放射性物質を取り切れない(I129、Sr90、C14などが残存)。また、汚染水に含まれる放射性物質が63種類かどうかも怪しい。また、海洋投棄する際に「濃度規制」をしても無意味である。何故なら、結局全部捨ててしまうので、薄めようが何をしようが全部捨てることに変わりはない(シロウトだましの「似非安全対策」)。
3.汚染水の海洋投棄は、いったん始めると何十年も続く=福島沖から南の海域は深刻な放射能汚染地帯となる(福島県沿岸は北から南に向けて海流が流れている)。
4.福島県沿岸で獲れた魚から 1 万8千ベクレル/kgの放射性セシウムを検出=魚は広い海域を泳ぎ回る(福島沖から北海道・釧路沖まで回遊したヒラメがいた)。https://mainichi.jp/articles/20230628/k00/00m/040/162000c
5.汚染水は海に捨てなくても他に方法はある=①土地は福島第一原発周辺にいくらでもあるからそこに貯留タンクを増設して置けばよい(無いのは土地ではなくて政府・東電の「やる気」)、②福島第一原発の事故原発(1~4号機)の周りに大きくて深い堀をほり、そこに流れ込んでくる地下水や雨水を核燃料デブリに触れる前に組み上げて海に捨てる(貯留汚染水の今以上の増加を止める)、③トリチウムを取り除く技術もある(コスト検証が不十分)。
6.トリチウム(半減期約 12年)の存在形態は「水(トリチウム水)」だけではない(水の生物学的 半減期は 10日前後)。生物の体内で有機物と結合して「有機結合トリチウム」(OBT:Organically Bound Tritium)とな る。OBTは生物学的半減期が1~2年(個体差大)であり、容易には体外に排出されない。海中では食物連鎖によりOBTが海洋生物体内に蓄積していき、それが人間の食べ物としてやがて戻ってくる。
7.トリチウムの危険性(1)=トリチウムが放つベータ線が「弱い」などと言われるが、それは放射性セシウムなどと比べて「弱い」だけであり、人間を含む生物の体を破壊するには十分すぎるくらいのエネルギーを持つ危険な放射性物質である(生物の細胞の分子結合エネルギー約100EV前後の数十倍のエネルギー)。トリチウムの環境放出が沸騰水型原子炉に比べて 100倍以上も多い加圧水型原子炉のある周辺地域では、白血病の増加など、トリチウム被ばく健康被害が増大。
8.トリチウムの危険性(2)=トリチウムの出すベータ線は電離放射線であり、内部被曝の際には生物・人間の体内に活性酸素(ヒドロキシルラジカル:・OH)を生み出す。この活性酸素は生物・人間の体を破壊しガンなどの原因となるが、人間はこのヒドロキシルラジカルを無害化する酵素を持ち合わせていない。(やられっぱなし)
9.トリチウムの危険性(3)=人間のDNAにある水素と入れ替わっているOBTのトリチウムが崩壊してヘリウム3に転換するとDNAが破壊され、深刻な健康被害や遺伝的障害の可能性が高まる。崩壊の際に出すベータ線の被害については上記の通り(つまり、トリチウムの基本は「水」であり、放射線のエネルギーも小さく、人間の体内に入ってもすぐに出ていくから心配ないというのは嘘八百、OBTや活性酸素のことを考慮すればトリチウムは非常に危険)
10.トリチウム水は海に投棄すれば終わりではない。トリチウム水は「水」だから、海に入るとまもなく水蒸気となり、海から陸に向かって吹く風に乗って宮城県・福島県・茨城県・千葉県などの沿岸地域にブーメランのようにして帰ってくる。つまり、トリチウム水を海洋投棄するのは「天にツバする」のと同じ。
=====添付資料=====
原発週報2023.7.12-7.18 編集:漆原牧久
=========デモ、集会==========
・7月23日(日) 福島現地(浪江町とその周辺)での汚染水
海洋投棄反対行動 14時(浪江駅前集合)
・7月24日(月)月例祈祷会 14時30分 JKS47士
経産省前テントひろば 14時30分~
・7月28日(金) 経産省正門前(テントひろば)抗議行動
17時~18時 経産省前テントひろば
・7月30日(日)脱原発青空川柳句会 12時 選者;乱鬼龍
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye5084:230723〕
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。