農へ往け ! いろりん村 だより 2023 後編 Y・ A
- 2023年 12月 21日
- カルチャー
新宿連絡会NEWSから、いろりん村だよりを紹介します。
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今年5月から新潟県の松之山温泉に近い中立山地区に「いろりん村」が有ります。そこは昔ながらの生活を味わう ことが出来る所です。
まず、トイレは穴を掘り起こして自分たちで作る。食事もガスが無いので焚火で料理をするのです。ごはんは毎日火をおこして羽釜でたくので、とてもおいしいごはんが食べる事が出来ます。 食材は一回行った時に何日か分を買い、その他の野菜は自分達でつくってる野菜や、近くの農家さんから頂いた物でまかないます。
基本、自給自足生活なので、水は「いろりん村」から車で20分走った所に湧き水が有るので、そこに2日に一回のペースで汲みに行きます。
村での生活は都会のストレスがはき出せる、のんびりとした生活です。畑で自分が植えたい野菜を作ったり、一人ひとりが目的を持って作る事で、野菜やお米作りの大変さを感じられて、とても良い経験です。
でも一番は、やっぱり夜の田舎ならではの星空です。自分も初めて来た時は感動しました。都会より近くに見る事が出来て、夏にはホタルもたくさん飛んでいました。
今年の「いろりん村」での作業は「野菜作り」。他にも「山菜」で「つくだに」とか、「おにぎり」の具になるものを作って行きたいと思い、4人のメンバーで、5月から11月まで月一回4日から5日間滞在して「いろりん村」周辺の畑の草刈りから始まりましたが、今年は異常の暑さで作業が苦戦でした。
それでも少しずつ進めて行き、予定通りの作業の流れで6月の初日に農家さんと話していたら、いきなり「お米作りな」と言われて、「はい!!」と返事をしたものの、田植えまでやってからじゃないと帰れない為、2日目は田んぼの雑草をクワでおこして田んぼから出して、一人が30m先に運んでのくりかえしで、何とか1日で終わりましたが、3日目に田んぼを平にならして、水を入れて4日目に代掻きをして、田植えをやる事が出来ました。これは一般的には何ヶ月前から準備をするのですが、今回私達がやった田んぼはとても小さく、4人でなら出来ると思ったので即決しました。
残った時間で畑に「トウモロコシ」や「スイカ」「えだまめ」の苗を植え付けをして6月は無事終えました。
7月のメインは畑作業と草刈り機で雑草との戦いになります。 ただ、暑さとも戦いで、水分補給をしながらこまめに休みながらの作業で二つに分かれて進めて行きました。
8月は、田んぼの成長が水不足の為問題が有りましたが、雨が降らない事にはどうする事も出来ないのがつらいです。山から引っぱっ
ている水も無いみたいで、他の農家さんもまいっていました。今年は新潟県全体が水不足で大変でした。
9月は、前に植え付けした 「じゃがいも」や「スイカ」に 「オクラ」を収穫をして、天ぷらにして食べたり、「じゃがいも」を使いカレーを作ったりしました。
今回は「はつか大根」の植え付けをして次回の楽しみにしました。
10月は、野菜の収穫と田んぼ の稲刈りが有ります。今回は連絡会の「稲刈り体験ツアー&研修旅行」がある為、ある程度は私達が野菜の収穫や「稲刈り」「はざかけ作業」をやります。 残りの「稲刈り」と、「ししとう」の収穫体験を皆にやってもらいました。そして、おもてなしの「新米塩おむすび」と「とん汁」を堪能してもらいました。
作業も終わりになってから一緒に行動を共にして、事前に調べていた「日本一おいしい ところてん」のお店にアポなしで行った所、いつもならお客さんがたくさん居たり、品切れで終わったりしてなかなか入る事が出来ないお店なのでドキドキしてお店の中に入ったらタイミングよく空いていて、一行の13名が入る事が出来ました。
中にはトコロテンが食べられない人も居ましたが、皆さん満足していただきました。その後は「宿」に向かいました。「宿」は昨年と同じ「松之山温泉」にある「宿」です。夜は農家さんを交えてのにぎやかな交流会となりした。
次の日は日本海の方面に行き、おいしい海鮮物の昼食のお店や、お土産屋さんと、みなさん大満足されたみたいでとても良かったです。
今期最後は11月7日から4日間行って、豪雪地区の為、冬支度で窓や玄関に板をはめたりトイレやデッキとデッキの屋根の解体など、またやり残っている野菜の収穫をして「いろりん村」は閉鎖になります。 来年は「そば」や「ニンニク」にもチャレンジしていきたいと思います。 以上
初出:「新宿連絡会(野宿労働者の生活・就労保障を求める連絡会議)NEWS VOL88」より許可を得て転載 http://www.tokyohomeless.com/
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔culture1268:231221〕
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