【6月29日(土)】第16回 ヘーゲル研究会のお知らせ
- 2024年 6月 3日
- 催し物案内
- ヘーゲル研究会滝口清栄野上俊明
私的所有と営業の自由の原理に立つ市民社会の主要な矛盾、つまり原理的に解決不可能な問題が、貧困問題、富と貧困の格差問題であることをヘーゲルは見抜いています。それゆえ、市民的原理(市場原理)を補完すべく社会政策――ポリツァイ/福祉行政(内務)、世界交易・植民地開拓(外務)、コーポラティオン/職業団体(労働行政)――という施策を不可欠のものとするのです。細部の説明は省きますが、この段の主要な論争点のひとつが、社会政策の主体がだれなのか―だれが市民社会に対して社会政策を行なうのかという問題です。それがもっぱら公権力だとすれば、国家論の領域になってしまうし、もっぱら市民だとすれば市民自治というラジカルな主張になります。国家と市民社会の関係如何という現代的な問題にも通じる論点です。
記
1. テーマ:ヘーゲルの市民社会論
中央公論社「世界の名著」の「ヘーゲル・法の哲学」から
第二章 市民社会(§182~§256)を講読会形式で行ないます。今月は、§249からです。
★国内では数少ないヘーゲル「法(権利)の哲学」の専門家であり、法政大学で教鞭をとられた滝口清栄氏がチューターを務めます。
1. とき:2024年6月29日(土)午後1時半より(毎月の最終土曜日定例)
1. ところ:文京区立「本郷会館」Aルーム
――地下鉄丸ノ内線 本郷三丁目駅下車5分 文京区本郷2-21-7 Tel:3817-6618
1. 参加費:500円
1. 連絡先:野上俊明 E-mail:12nogami@com Tel:080-4082-7550
参加ご希望の方は、必ずご連絡ください。
※研究会終了後、近くの中華料理店で懇親会を持ちます。
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