汚染米の季節
- 2011年 9月 24日
- 交流の広場
- とら猫イーチ汚染米
実りの秋を迎えて、とうとう恐れていたことがマスコミにも掲載されました。
「福島県は23日、収穫前のコメの放射性物質を調べる予備調査の結果、二本松市で採取したコメから1キロ当たり500ベクレルと、国の暫定規制値の上限に相当する過去最高値の放射性セシウムが検出されたと発表した。」
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2011092300581
コメから規制上限のセシウム=全国初の重点調査へ-福島県二本松市:時事ドットコム
(2011/09/23-22:23)
内閣官房参与を辞任された小佐古敏三氏が、WSJのインタビューで危惧されておられたとおりのことが起こったのです。 氏は、「菅内閣は海の汚染や魚への影響について迅速な分析ができておらず、汚染除去コストを最小限に抑えるために特定の放射能の危険性を過小評価している」と指摘され、「今年の秋の収穫の時期が来れば混乱がおきる。収穫した時に米の中に、どのようなレベルかわからないが、放射能が入っている。それがスキャンダルになり、東北の米は買わないということになれば、やっかいなことになる」と述べておられたのです。
http://jp.wsj.com/Japan/node_258611
【インタビュー】日本の放射能問題は深刻=元内閣官房参与・小佐古氏:WSJ 7/2
「暫定規制値」の枠内であろうが、無かろうが、「風評被害」と非難されようが、されまいが、国や地方がいかなる調査や検査をしようとも、政府や生産者のみの御都合主義的に定めた「暫定規制値」の科学的信頼性が揺らいでいる現在では、国民は東北の米には見向きもしないでしょう。
その危惧に対するにかの地では、「福島県いわき市・浜通りにある大型ホームセンター。そこで今、ひそかに人気を集めている商品がある。 それが、使用ずみ米袋『一(いち)空(あき)袋(たい)』」と「週刊ダイヤモンド9月10日号」で報じられている事実があり、「一空袋」自体は、リサクル商品として珍しくは無い、とのことですが、「地元関係者は、『他県の一空袋がこんなに並んでいるのは今まで見たことがないし、売れ行きもすごい』」と驚いているらしいのです。 米には産地偽装の前例が多くありましたので、福島県産米の売れ行きが悪いと、悪徳業者が他県産と偽ることぐらいはやるでしょう。
「農業情報研究所」を主宰される北林寿信氏が指摘されるように「日本の食品安全性など、日本の消費者も含め、世界中、誰も信じなくなるだろう。消費者が国産品を避けるようになれば (その兆候は、既に4月以来の農産物輸入の増大に現れている)、食料自給率=食料安全保障も危うくなる。日本の食べものは危ないと、外国人は寄りつかない。」事態が生じるのも時間の問題のように思えます。
http://www.juno.dti.ne.jp/tkitaba/earth/nuclear/tepco-nuclear-disaster/11091901.htm
米の出荷自粛全面解除で放射性物質”暫定”規制値が永続化の恐れ 日本に巨大な損失:農業情報研究所:北林寿信
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