「不当逮捕された人の救援活動に参加して勉強になったこと」など 地震と原発事故情報 その202
- 2011年 10月 16日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
4つの情報をお知らせします(10月16日)
★1.報道も書店もどちらも原発記事や本が少なくなった中で
広瀬隆さんの健筆、石丸小四郎さん、食品の放射能汚染本など紹介
★2.スペース たんぽぽ の原発講座が、連続大盛況
ドイツ緑の党副代表、長池講義、東京新聞 田原記者
★3.不当逮捕された人の救援活動に参加して勉強になったこと
これから救援にかかわる人へのアドヴァイスに少しでも役立てば
★4.枝野経済産業相 九電の報告は「理解不能」
やらせ問題 社長続投を決定したが…
経産相「続投以前の問題」と指摘
★1.報道も書店もどちらも原発記事や本が少なくなった中で
広瀬隆さんの健筆、石丸小四郎さん、食品の放射能汚染本など紹介。
テレビ、新聞、週刊誌の原発報道が少なくなった中で、いくつか健闘している
新聞、雑誌、単行本がある。私の身近にある三つを紹介したい。
第1は、東京新聞の健闘―全般に健闘、その中でも「こちら特報部」(26~27頁)
が連日、原発の焦点記事を取材して報道していて、参考になる記事が多い。例え
ば、10月8日の朝刊。二つの記事が載っている。1つ目は10月7日の原発止めよう
―ストレステストなどの政府交渉の内容―お粗末な答弁―の要旨が載っていて参
考になる。
2つ目は、第三者委員会にみる「東電商法」というテーマで、政府の第三者委員
会(弁護士下河辺和彦委員長)の報告文を載せている。寮跡地、介護施設に、太
った資産、釣り堀まで、東電は、原価”水増し”で料金拡大。会計6000億円
を料金に付け回し、政府は「身内」への責任追及甘く、天下り費削減が先決―と
いう記事など。
第2は、週刊朝日の健闘。毎号、広瀬隆さんの2頁連載=原発破局阻止せよ!を
掲載(10月14日号で第28回)。今号は二酸化炭素温暖化説の崩壊その(3)で、
「ガス火力中心に発電は大消費地で」という文章。文章の後半に「メガソーラー
は自然を破壊する」と述べて、自然エネルギー論者たちの間違いを指摘。他に、
亡国原発と闘った男・石丸小四郎の証言(下)「人の心を蝕む原発の魔性―しわ
寄せは子どもと高齢者―」という文を掲載している。福島第一原発の5キロ圏内
で40年間、原発と闘い続けてきた元郵便局員(69才)の”心からの叫び”の歴
史証言文だ。
第3は、宝島社のパンフ、単行本。『世界一わかりやすい放射能の本当の話』な
ど多くの単行本も出ているが、このほど、『食品の放射能汚染』という本が出た。
食品完全対策マニュアルと銘打って、一般家庭の献立、全国の魚、農産物、品目
別セシウムの計測値などの内容。放射能測定24年のたんぽぽ舎鈴木千津子さん
も全面協力している。A4判143頁で、880円の割安値段。たんぽぽ舎でも
扱い中。(柳田)
★2.スペース たんぽぽ の原発講座が、連続大盛況
ドイツ緑の党副代表、長池講義、東京新聞 田原記者
1.10月のスペース たんぽぽ
の原発講座が連続して盛況です。ただし、その集会の報告文を書いていただける
人が少なくて、すぐ、「正確な報告文」がこのメールで出せないのが弱みです。
2.10月8日の(土)の園さん歓迎・報告会の大盛況(120人)に続いて、10月12
日(水)のドイツ緑の党副代表講演会(たんぽぽ舎も参加している実行委員会主
催)(100人強)、10月14日(金)の東京新聞『こちら特報部』の田原牧記者の
話(90人)、10月15日(土)の『原発とエントロピーをめぐって―槌田たかし、
柄谷行人講演会』(主催:長池講義)(100人)。3つとも会場超満員で、入り
きれぬほど。このためHさんの技術協力で、4Fの映像・マイクを5階でも映せ
る=聞けるようになりましたので、収容人員は140人くらいまで今後、拡大で
きます(そのときは4Fと5Fの両方の部屋の予約が必要)。
3.3つの講演は、いずれも今後の原発廃止をめざす運動にとって、重要な論点、
問題点、課題を提供した。この3つの講演で出された、いくつかの点を煮詰める
ことは、今後の運動にとって大きな意味を持つ。次号以降で、3つの講演会の要
点を紹介したい。当日、出席された方で、ご協力いただける方よろしく。
(柳田)
★3.不当逮捕された人の救援活動に参加して勉強になったこと
これから救援にかかわる人へのアドヴァイスに少しでも役立てば
たんぽぽ舎ボランティア 唐木
『差別排外主義にNO! 9.23行動』のデモに園良太さんと参加し、不当逮捕された
園さんの救援活動に関わらせていただきました。
何もかも初めてのことが多かったので、これから救援に関わる人のアドバイスに
少しでもなれれば幸いです。
1.まず一番驚いたことは救援会とは逮捕された本人の希望するとおりに動くの
ではなく、何が一番本人に有益かを考えて行動します。例えば匿名で活動するべ
きか、実名を公表するべきか最後まで議論が持ち上がっていました。
園さん本人はデモの実行委員を中心とする救援会を信じていて、実名を出しても
構わないし、救援会の判断に任せると言っていました。
何も知らない私からすると、彼は活動を知られているし、一般の会社員のように
社会的に制裁を受ける立場ではないだろうと思い、実名で活動した方が応援を得
やすいのでは?と思っていました。
何回か会議を重ねるうちに実は園さんといえど、日本では逮捕者=犯罪者という
レッテルを貼られるということや、ネット右翼と呼ばれる人が彼の逮捕をネタに
デモ自体を批判しかねないことなどが分かってきました。
欧州では実名で活動するのが基本という話や、大阪では東京より実名を公表する
ことが多いなど、その人が生活している社会の受け止め方によって対応している
ようです。今回は救援会と本人の信頼関係が非常に良く、逆に今まで一人でデモ
に参加して逮捕されてしまった方たちはさぞかし、救援会の姿が見えず不安だっ
たろうなと感じました。
2.次に非常に感動したこと。デモ終了後にすぐに救援会議が開かれ、デモ参加
者の有志で成り立ちました。みなさん自分の撮った映像を持ち寄り検証、プライ
バシー保護のためボカシ編集、ブログを立ち上げ、声明文を迅速に作成しました。
さらにそれを多言語に翻訳する方など、それぞれのできることから多角的に取り
組みました。
私はお恥ずかしい話ですが、不当逮捕の当日の会議ではまだ頭が真っ白で、会議
の最後に「今のところ役割がない人はカンパ集めをお願いします。」という言葉
だけが頭に残りました。
よし、これなら自分でもできる!
と参加したデモではカンパを募ることにしました。実名を言えばもっと支援して
もらえるのでは?というもどかしさもありましたが、それでもたんぽぽ舎の仲間
や、同じようにデモで不当逮捕された方などから暖かいご支援をいただきました。
3.三つ目は意外と知らない差し入れ情報です。新宿署は署の勝手なルールで初
日の差し入れを拒否し、最後まで接見禁止を付けて私たちが直接会えないように
しました。つまり、弁護士を通してでしか、お互いの連絡は取れず、接見のたび
に本人希望の本(一日3冊まで)や檄文(弁護士がアクリルガラス越しに見せる仲間
のメッセージ)を渡しました。
私は手書きのものが一切本人の手に渡らないということを知らずに英語の本に解
説を書いてしまったりして、それがあとで黒塗りになって本人に届けられました。
印刷物は渡せますが、外国語だと翻訳していないとダメだとか、脱走事件などの
警察の不祥事も黒塗りされます。
直接、個人が新宿署の受付時間に差し入れることもできましたが、わざわざ本人
は完全黙秘をして仲間を守っているのに、こちらから住所と氏名を書いて身元を
明かすこともないだろうと全て弁護士を通しました。
ちなみに食べ物も、弁護士の先生曰く、麻薬を入れたという前例があり禁止され
ています。現金も差し入れ可能で、中で必要な身の回りのものを買えるそうです
が、追加でせっけんやボディーシャンプーを入れても許可されませんでした。お
風呂も5日に1回だし、本当に必要最低限の生活だけさせられているわけです。
万が一自分が逮捕がされた暁には、どの救援会にも飛んでいく園さんが一番にか
けつけてくれることを信じて報告を終わります。園さん本当におかえりなさい。
みなさま本当に暖かいご支援をありがとうございました。
★4.枝野経済産業相 九電の報告は「理解不能」
やらせ問題 社長続投を決定したが…
経産相「続投以前の問題」と指摘
枝野幸男経済産業相は十四日、佐賀・玄海原発の再稼働をめぐる、やらせメー
ル問題で、九州電力の最終報告書が佐賀県の古川康知事の発言が発端とした同社
第三者委員会の認定を盛り込まなかったことについて「原子力政策への国民的批
判がある中で、こんなことをしているのは理解不能だ」と厳しく批判した。訪問
先の中国広東省広州市で記者団に語った。
九電は同日、真部利応社長の続投を正式決定。第三者委調査の核心を採用せず、
責任の所在が曖昧な報告内容に枝野氏と九電は真っ向対立。原発行政の信頼性は
揺らぎ、原発再稼働の先行きは混迷している。(以下、略)
(2011.10.15.東京新聞一面より)
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