「九電・玄海原発再稼働の真犯人は原子力保安院」など 地震と原発事故情報 その226
- 2011年 11月 8日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
3つの情報をお知らせします(11月8日)
◇ 残念ながら、玄海原発4号機が稼働したため、日本の原発・全54基の
うち、現在43基(80%)が停止、稼働しているのは11基(20%)。
今後、再稼働をみんなの活動で阻止できれば、2012年春頃には全原発
の停止が実現する。
原発なくとも電気はだいじょうぶ(天然ガス、火力、その他)。
今、運転中の11基も早く停めてほしい-地震・余震が心配。
★1.九電・玄海原発再稼働の真犯人は原子力保安院
経産省・枝野大臣は何をしたのか?
抗議行動は北電・泊原発抗議の数倍の人数
★2.11/14「お母さんお父さんのための保育付き講座」連続講座2回目
※12月は戦う小児科医、山田真さんの講座を開催します。
★3.読むほど??? 放射線副読本-改定版も危険性ごまかし
原発事故、本文で触れず-原爆「死」の記述なし
再稼働への「目くらまし」
健康被害を過小評価-教員「福島では使えない」-
「人工」と「自然」一緒くた
★1.九電・玄海原発再稼働の真犯人は原子力保安院
経産省・枝野大臣は何をしたのか?
抗議行動は北電・泊原発抗議の数倍の人数
◎九電・玄海原発4号機の再稼働の真犯人は原子力安全保安院であったと、11
月3日の東京新聞は報じている。
◎その記事を抜粋して紹介する。
再開で百数十億円抑制
来月定検までの燃料費
保安院許可、動き加速
九州電力は、補修作業の補修作業の手順書の誤りで佐賀・玄海原発4号機が十月
四日に自動停止した後、早期再開を目指してきた。(中略)
当初、九電の複数の幹部は「国が動かしていいとは言わないだろう」「安全評価
の対象になるのではないか」と話し、玄海4号機は十二月中旬に予定するのは定
期検査入り前に再稼働するのは激しいとの見方が大勢だった。
しかし、同社が報告した再発防止策をなどを踏まえ、経済産業省原子力安全・保
安院は「安全評価の必要はなく、再開判断は事業者レベルの話だ」と事実上のゴ
ーサイン。早期再開が可能と判断し、再稼働に向けて走り出した。
◎九電の「やらせ問題」を激しく批判していた筈の枝野経産大臣は、この原子力
保安院のゴーサインに反対しなかった。実質「原発再稼働」を認めた原発推進派
になった。野田首相の原発推進路線(再稼働-イエス、原発輸出-イエス、新設
も一部容認という原発推進そのもの)と同じになった。
◎九電の玄海原発再稼働に対しては、地元九州と東京で厳しく追及行動が行われ
た。東京の抗議-追及集会では、新人や若者を含めて200名超となり、少し前
の北電・泊原発再稼働の抗議行動(50名)の4倍以上に広がった。原発再稼働
反対の声と運動が着実に広がっていることを示しているといえよう。
◎私たちは11月11日(金)の第2波人間の鎖行動=たそがれの経産省・原子
力保安院を1000人以上でとり囲み、全原発停止、再稼働阻止めざし、さらに
努力しよう。(柳田 真)
★2.11/14「お母さんお父さんのための保育付き講座」連続講座2回目
「お母さんお父さんのための保育付き講座」は、11月14日 (月)午前10:30か
らです。連続講座ですが、前回参加されなかった方も、もちろん大丈夫ですよ。
前回参加された方にも新しい情報がたくさんあるので、ぜひまたご参加ください。
ママ友、パパ友をお誘いの上、お越しくださいね。
「お母さんお父さんのための保育付き講座」連続講座2回目
心配しすぎす、安心しすぎない、わかりやすい放射能のお話
日 時:11月14日 (月)開場:10:00、開会10:30~12:00
講 師:原田裕史(たんぽぽ舎)
参加費:1000円(会場代、資料代、講師謝礼などを含みます)
詳しくはこちら→ ブログ http://tanpopokouza.blog.fc2.com/
保育のお申し込みはこちら→ http://form1.fc2.com/form/?id=703905
※12月は戦う小児科医、山田真さんの講座を開催します。
★3.読むほど??? 放射線副読本-改定版も危険性ごまかし
原発事故、本文で触れず-原爆「死」の記述なし
再稼働への「目くらまし」
健康被害を過小評価-教員「福島では使えない」-
「人工」と「自然」一緒くた
○ 世界史に刻まれた東電福島原発事故。それほどの出来事なのに、本文では触
れられていない。文部科学省が十月に発表した「放射線の副読本」のことだ。一
読してウソは感じないが、妙な読後感に襲われる。肝心なことが抜けているため
だ。「やけど」と並べた原爆の記述にも「影響」はあるが、人の死は出てこない。
この無視には意図がある。その先に「再稼働は可」という結論が透けて見える。
○ 副読本は小学生用の「放射線について考えてみよう」をはじめ、中学生用と
高校生用の三種類。それぞれA4判十八~二十ニページで、教員向けの「解説編」
もある。放射線の専門家や現職教員らでつくる「作成委員会」が七月から五回に
わたる会議でまとめた。十月十四日から文部科学省がホームページで公開してお
り、十一月上旬に全国の学校に一部ずつ約八万部を配布する。(略)まず、三種
類のどれにも原発事故はおろか原発自体の写真が一枚も掲載されていないのだ。
(略)小学生用の「放射線を受けると、どうなるの?」の項目には「たくさんの
放射線を受けてやけどを負うなどの事故が起きています」「広島と長崎に原爆が
落とされ、多くの方々が放射線の影響をうけています」とある。原爆はもとより
一九九九年の東海村JCO臨界事故でも被ばくによる死者が出たにもかかわらず、
そうした紹介はない。(略)
○ 福島県南相馬市の大山弘一市議は「土ぼこりで舞い上がる放射性物質につい
て、地元ではビリビリしている。危険性をわざと感じさせないような内容を子ど
もたちに教えようとするなんて、犯罪に等しい」と憤る。さらに、放射線による
健康被害を過小評価する意図がちらつく。(略)
○ 「一○○ミリシーベルトを千人が受けたとすると、五人ががんで亡くなる」
という国際放射線防護委員会(ICRP)の試算を基に「がんで亡くなる日本人
は千人のうち三百人なので、一○○ミリシーベルトを受けると、がんで亡くなる
人は三百五人になる」。九州大の長山淳哉准教授(環境分子疫学)は「三百人は
さまざまな要因でがんを発症する『避けられない死者』。後段の五人はもともと
死ななくてもよい人たち。一緒には論じられない。『五人はがん死することを受
容せよ』と言っているようなもの」と批判する。(略)
○ ちなみに、この副読本の「作成委員会」はどんな顔ぶれなのか。作成委員は
全部で十三人。監修として、独立行政法人・放射線医学総合研究所、社団法人日
本医学放射線学会、日本放射線安全管理学会、日本放射線影響学会が並ぶ。(略)
委員には事故後、「多大な人員と費用をかけて(一般人の被ばく線量を)年1ミ
リシーベルト以下にすることは無駄な努力」と述べたり、新聞の取材に「年間一
〇〇ミリシーベルトを超えない量では健康被害はまずないといってよい」と発言
してきた人物もいる。(略)
○ 東京都公立学校教職員組合の土井彰書記長は「こんな副読本では福島の教員
はとてもじゃないが使えない。福島の子どもたちも納得しないだろう」と話す。
同組合はこのほど、二十五年前のチェルノブイリ原発事故後に作った独自の”副
読本”の「ノンちゃんの原発のほんとうの話」を復刻した。原子力資料情報室の
故高木仁三郎氏の監修で、「放射能はどんなにわずかでも危険」「(チェルノブ
イリ事故で)運転員、消防士、兵士らは多数ひばくし、死亡した」などと記され
ている。今回の副読本について、京都大原子炉実験所の小出裕章助教は「事故の
被害が広がっている今だからこそ、どんな危険性があるのかをきっちり教えるべ
きだ」と語る。「それでもほおかむりしているのは、原発を再稼働したいがため
だ。この副読本は、放射線の影響を小さく見せるめくらましにすぎない」
(2011.11.01『こちら特報部』東京新聞より抜粋)
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