4つの情報をお知らせします(11月13日) 地震と原発事故情報 その232
- 2011年 11月 13日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
★1.11月18日(金)第8回 役立つ反原発基本講座
「PPSから反原発を考える」
電力会社の電気は買わない-反原発とPPS
★2.福島原発震災は既に「地球被曝」に達している
―― 続、臨界の可能性
★3.<テント日誌 11/11(金)>
雨の中、1300人で経産省包囲「人間の鎖」完成
―― 経産省前テントひろば 62日目 ――
★4.メルマガ読者からの講演会・集会のご案内
イ 東海第2原発の再稼動中止と廃炉を求める署名
ロ 富山市で12/11「頑張ろう!さようなら原発1000万署名」集会
★1.11月18日(金)第8回 役立つ反原発基本講座
「PPSから反原発を考える」
電力会社の電気は買わない-反原発とPPS
○経産省もPPS
自治体や企業の高圧利用者(50kW以上)が利用する電気は、電力会社
(一般電気事業者)以外の特定規模電気事業者(PPS:Power Product Supplier)
から自由に購入できます。
電気の消費量全体の63%を占める利用者が、PPSから購入できます。現
在の普及率は3%ほどで、それほど例は多くありませんが、自治体、経済産業
省などの政府機関、そして民間で購入を実行しています。
購入方法は簡単で、特別な設備は必要としません。そして、実際に購入して
いる例からは、電気料金が10%前後か、あるいはそれ以上安くなっていま
す。
電力の自由化は世界の趨勢ですが、日本ではなかなか実現しませんでした。
でも、少し風穴が開いたようです。
○PPSは経費削減
PPSの電気を多くの自治体で購入し、経費を削減させましょう。電力会社
の電気は、原発由来が含まれています。原発でないPPSの電気、そして自然
エネルギーによるものならばベストです。
さあ、なぜPPSは普及しないのでしょうか、妨げるものは何で、誰なので
しょうか、そして、どうすればいいのでしょうか。
(反原発自治体議員・市民連盟 発行 反原発パンフ(1)『電力会社から電
気を買わない方法』より)
11月18日(金)
18:00分 開場/18:30分 開会
参加費 1000円(資料代含)
会 場 スペースたんぽぽ(議員・市民連盟入居のビルの4階)
話す人 大沢 豊(立川市議)
布施哲也(議員・市民連盟)
主 催 反原発自治体議員・市民連盟
立川市は電力会社から電気を買いません。
経産省も、資源エネルギー庁も、文部科学省も、原発推進省庁は原子力発電所
の電気は、買いません、使いません。
原発-PPS=発送電の分離
発送電の分離は廃炉への一歩
★2.福島原発震災は既に「地球被曝」に達している
―― 続、臨界の可能性
たんぽぽ舎 山崎久隆
11月3日になり、東電は臨界の可能性を否定し、検出されたキセノン13
5などの短寿命核分裂生成物はキュリウムの自発核分裂により生成されたもの
との見解を明らかにした。だからどうしたというのが感想だ。
臨界ならば核分裂により生成されるキセノンの濃度が1万倍ほど高いはず、
という程度の話で、核分裂が「臨界状態にある」か「自発核分裂であるか」の
違いであって、核分裂反応そのものは起きている。もちろん10,000分の1なら
ば安全、というわけでは無い。
臨界問題は最初から、冷温停止が完了するかどうかの文脈で語られているの
がそもそもおかしい。冷温停止というのは核燃料の温度が摂氏100度以下に
なることを言うのだが、そもそも健全な燃料集合体と原子炉についての概念で
あり、溶け崩れて圧力容器の外に飛びだしているウランなどの固まりを指して
言うべき概念ではない。
○中性子線の発散
圧力容器や格納容器が健全では無いということは、常に水が抜ける、あるい
は蒸発するなどで無くなってしまう可能性が飛躍的に高いので、いつでも
100度以上の温度に上がってしまう恐れがある。冷温停止状態を維持すべき
工学的安全設備が無いのに、年内冷温停止という目標だけが勝手に付けられて
いる。
はっきり言ってメディアの無知につけ込んでいるだけじゃないか。
彼らの主観的(恣意的とも言う)な冷温停止達成のためには、崩壊熱の徐熱
曲線が滞りなく下がっていなければならないわけだが、臨界状態になったとし
たら、あっという間に温度が急上昇し、さらに大量の核分裂生成物が追加放出
されるので、冷温停止どころか避難区域が拡大しかねないことになる。
「臨界状態」という言葉で思い起こすのは、東海村のJCO臨界事故だ。
容器に密着するようにしていた作業員2人は大量の中性子線を浴びて亡くな
った。その核分裂は、わずか1ミリグラムのウラン235によるものとされて
いる。
福島第一の各原子炉にはトン単位でウラン、プルトニウムが存在している。
その数百万分の1(1キログラムのウランやプルトニウムが臨界に達したら
JCOの100万倍に相当する)でJCOが再現される。もちろん炉心に人が
居るわけではないが、原子炉圧力容器の底が抜け、格納容器も破壊され、コン
クリート建屋もぼろぼろで、最も遮蔽能力の高い水からも露出している可能性
のある溶融燃料が臨界になれば、温度上昇もさることながら、大量の中性子線
が敷地内に発散する危険性があるのだ。
○事実上チェルノブイリと同じ
臨界とは、中性子が周辺から飛んできて、ウランやプルトニウムが捕獲し核
分裂反応が連鎖的に起きている状態を言う。自発核核分裂とは、外から中性子
が衝突して捕獲されなくても、質量の大きい不安定なキュリウムやアメリシウ
ムやカリフォルニウムなどが自分で核分裂することを言う。
どっちも核分裂を起こしていることに変わりは無く、その際には中性子線を
はじめとする放射線と核分裂生成物を生じる。違いは量の多さだけだ。(もう
ちょっと違いはあるが大した影響は無いので割愛)
久しぶりにテレビに出てきた原子力ムラの住人の炉物理学者は「自発核分裂
は常に原子炉では起きている現象」などと言うが、普通の原子炉と福島第一の
溶融原子炉を一緒くたに論じている。呆れたものだ。それならばJCO臨界事
故も「臨界は原子炉で普通に起きていることだから問題ない」というのだろう
かこの人たちは。
要は、遮蔽があるか、コントロールできているかいないか、核分裂反応が何
処で起きているか、なのだ。
実際にはコントロールは全く不可能だ。溶融した燃料を全部回収しない限
り、キュリウムもアメリシウムも常に自発核分裂を続けている。止めようがな
い。中性子の捕獲による核分裂ではないので、中性子を吸収する能力があるホ
ウ酸も効かない。
何処で起きているかもわかっていない。圧力容器の中に限定されるのだった
らまだしも、格納容器あるいはそのさらに下となれば、実質的に遮蔽不能だ。
高分子化合物(樹脂など)を大量に含む冷却水を投入して表面を固めるか、ホ
ウ酸を土嚢にして回りじゅうに積み上げあるかくらいしか対策は無い。自発核
分裂自体は大量の熱は出さないが、核分裂生成物は出てくるし、中性子線も出
てくる。キセノンだけで無く半減期が極めて短いヨウ素の同位体や食品汚染で
問題になったヨウ素131も出る。対策は極めて難しい。密封すれば冷却でき
ず、冷却しようとすれば汚染物が出てしまう。
自発核分裂であっても程度の問題であり、とりわけ原発で作業をしている
人々にとっては極めて危険なことには変わりが無い。
そのことを定量的に解説したテレビは11月3日以後も皆無だった。
○収束の見通し無し~「地球被曝」に達した福島原発震災
何処からでも良いから、収束できる能力のある人を呼んできて欲しい。
世界はとっくに怒り始めている。日本への円高攻勢も無関係とは言えないの
だろう。ソ連が崩壊した原因もちゃんと考えた方が良い。東欧諸国が一斉に反
旗を翻したのは何故か。チェルノブイリ原発事故で被害を受けた国の立場から
福島原発震災を見る必要な段階になっている。チェルノブイリ原発事故は「地
球被曝」だった。今回の福島原発震災も既に「地球被曝」に達しているのだ。
★3.<テント日誌 11/11(金)>
雨の中、1300人で経産省包囲「人間の鎖」完成
―― 経産省前テントひろば 62日目 ――
11月11日、今日は朝から冷たい雨が降り続く。誰もが今日の夕刻からの
アクションを気遣っている。淡々とした時間が過ぎていく。
午後3時半頃から続々と人が集まりはじめる。4時にはテント前は雨の中人
だかりでいっぱいに。そしてそこから新橋、有楽町、虎ノ門、東電前、文科省
前へとビラまき情宣に繰り出していく。霞ヶ関一帯に、宣伝カーで訴える声が
アチコチから聞こえてくる。
5時半ともなると、もう待ちきれないかのように、テント前で集会が始ま
り、人だかりができ、千葉や神奈川の人達が居住地での放射能問題を訴える。
実行委員会で用意された首から提げるプラカードを配り歩く。正門前はもう郵
政の前まで人が並んでいる。
6時過ぎて正門前の集会が始まる頃には、もう半分以上包囲の列が並び、さ
らに地下鉄の出口からはひっきりなしに人が上がってきて列に加わっていく。
何人もの発言、山本太郎さんの挨拶や制服向上委員会の歌唱があり、いよいよ
7時5分に手を結び合っての人間の鎖!完全に繋がった!人々の力で経産省の
邪な動きを封じこめ、全原発の停止ー廃炉へ!
雨の中、9月11日に引き続いて、1300名の人々による人間の鎖の大成
功!テントは丁度2ヶ月である。感慨もひとしお、というところ。
警視庁のレッカー車の出動には、瞬時、撤去への出動か、との危惧もよぎっ
たが、ほどなく退散していき、あとは2つのテントで大交流会。遅くまで話は
つきない・・・。
(文責 Y・T)
★4.メルマガ読者からの講演会・集会のご案内
イ 東海第2原発の再稼動中止と廃炉を求める署名
11・8 東海第2原発の再稼動中止と廃炉を求める
署名簿提出行動取り組み行われる
第1次提出、51,435筆に込められた熱い想い
脱原発ネットワーク茨城 坂本
11月8日、第1次(中間)の「署名簿」提出が20団体、60人で行われ
ました。
この行動は東海第2原発の稼動中止と廃炉を求める実行委員会 相沢一正さ
んと新日本婦人の会茨城県本部 間宮孝子さんの2陣営と木戸田四郎、田村武
夫の11名の茨城大学名誉教授団で行われ、脱原発ネットワーク茨城のメン
バーは、つくば・土浦からバスをチャーターして17名の参加となりました。
第1次の署名簿総筆数は 51,435筆(内実行委員は41,329筆)でした。
5万人以上の熱い想いにもかかわらず、橋本昌知事は出てこずに代行で原子
力安全課の課長の受け取りとなり、多少の不満感は残ったものの、翌日の地方
新聞にも掲載され、手ごたえも感じております。
第2次は2012年1月、第3次最終は4月の予定です。
引き続き、ご協力を宜しくお願い致します。
ロ 富山市で12/11「頑張ろう!さようなら原発1000万署名」集会
たんほぽ舎・メルマガご担当者さま
脱原発へのご奮闘、大変おつかれさまです。
さて、下記のように、富山市で12/11「頑張ろう!さようなら原発1000
万署名」集会(仮称)」全国アクションの一貫としての講演会がありますの
で、ご案内いたします
(メルマガにご掲載いただければ、と思います)。
●「志賀とフクシマを結ぶつどい―子や孫の命を守るために」富山集会
*12月11日(日)1330~1630
*写真展示 「フクシマ・ゴーストタウン」「写真で見る電力会社の歴史」
*講師
・志賀原発現地から 多名賀哲也さん
(元能登原発差し止め訴訟原告団事務局長)
・フクシマ現地ルポ 根津進司さん
(ジャーナリスト『フクシマ・ゴーストタウン』の著者)
http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-916117-95-3.html
・東京、神奈川の子ども達も被曝している
首都圏から避難するお母さんの報告
*場所 富山市湊・サンフォルテ研修室・資料代千円。
詳細は集会ブログでご覧下さい http://atompluto.blog.fc2.com/
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[編集部より]
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