田中聡の処分は罷免相当であるー沖縄高江からの通信
- 2011年 12月 2日
- 時代をみる
- 9条改憲阻止の会
■ 11月30日、10時30分になっても防衛局は姿を現さない。昨日の今日である。如何に厚顔無恥な防衛局でも今日は高江には来ないだろうという仮定の下に「基地の県内移設に反対する県民会議(以後県民会議と略す)」山城博治が電話で「県民会議」の各組織に昨日の田中聡の暴言と軽すぎる防衛相の田中聡更迭処分に抗議するための緊急抗議集会を提案し、了承された。11時30分になっても防衛局の姿は見えない。さすがの防衛局も多少の恥は知っていたようだ。山城は抗議集会の正式決定の通知を各組織に流した。その電話をかけ終わった時に中天はいきなり黒雲に覆われ、バケツをひっくり返したような土砂降りに見舞われた。設定した会場は嘉手納基地横の沖縄防衛局正門前広場である。開始は3時丁度から。傘もさせない豪雨の中で果たして集会が出来るかどうか危ぶまれた。悩んでも空は我々の気持ちを察してはくれない。「高江と嘉手納の天気は往々にして差がある」等の一片の僥倖に期待し計画は進行させられた。
■ 集会の名前は「田中聡沖縄防衛局長の暴言発言に対する緊急抗議集会」。小生達は1時10分に高江を出発して、普通でも2時間はかかる高江―嘉手納の道をいそいだ。出発時は豪雨の中であったが次第に雲が薄れ、嘉手納に到着して時には晴れ間すら現れた。僥倖はおきた。到着時間は丁度3時。防衛局前広場には那覇方面などから駆けつけた「県民会議」のメンバーなどが200人程度集まっていて、山城博治の司会で集会が始まった。集会には怒りが沸点を超えた発言が続いた。印象に残った発言を列記する。「『犯す前に云々』はねじ伏せてでも力でいう事をきかせるんだという内閣の意志を表現している」高里鈴代発言。「ヤマトも米国も滅びろ。ヤマトを信じるくらいなら猫を信じた方がましだ」島田善次発言。「足を踏まれても、頭を蹴られてもという発言ははっきりと嘘であることが分かった」安次冨浩発言。 抗議声明文の抜き書きを示す。「・・・田中聡沖縄防衛局長が、昨日29日付けで更迭された。当然である。(中略)今回の田中発言は・・・世の全ての女性の尊厳を傷つけ、全県民を冒涜した・・・愚劣で野蛮な暴言であるからには更迭程度の処分では到底県民は納得すまい。・・・即刻罷免し防衛省から追放するべきである。(中略)この恐るべき野蛮な官僚を責任者に据えて・・・建設等を強硬に進めようとした政府の任命責任を問うものである。(中略)私達は満身の怒りをこめて、一川防衛大臣の辞職を強く要求する」 沖縄県民の怒りは吃水を超えようとしている。
<9条改憲阻止の会 2011年12月2日 連帯・共同ニュース第196号>
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