「あまりにも傲慢な原発推進者たち─私たちは再稼働をどうしても阻止したい」などー地震と原発事故情報 その300
- 2012年 1月 19日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎地震と原発事故
4つの情報をお知らせします(1月19日)
1月14日、四国電力伊方2号機が定期検査で停止。
四国の全原発が停止状態。残るは東電2基、関電1基、北電1基、
中国電力1基の計5基、全原発停止へあと一歩
★1-1.あまりにも傲慢な原発推進者たち
─私たちは再稼働をどうしても阻止したい
(さよなら原発みなと 佐藤)
★1-2.傍聴者が委員と保安院にストレスをかける
本会議場での議事進行は流会へ
別室で井野委員、後藤委員と我々を排除して会議を開催
大飯原発2基についてテスト妥当の評価 (緊急会議 木村)
★2.<テント日誌 1/14(土)>
街宣右翼の???なパフォーマンス
―― 経産省前テントひろば 126日目 ――
★3.住民転居希望 避難続き つもる疲労
福島 放射能砕石問題の波紋 経産省からは何も連絡なし
(1月19日東京新聞 こちら特報部より抜粋)
★4.1月14日配信【TMM:No1311】記事「福島県大熊町町長選挙の裏事情」に
ついて、著者より訂正の申し入れがありましたので訂正版を配信します
(編集部より:訂正版の配信が遅くなったことをお詫びいたします)
★1-1.あまりにも傲慢な原発推進者たち
─私たちは再稼働をどうしても阻止したい
(インチキ・ストレステスト委員会を傍聴して)
(さよなら原発みなと 佐藤れい子)
1.17(水)16時15分から行われた 「第7回 発電用原子炉施設の安全性に関する総合的評価に係る意見聴取会」 と言う長い名称の傍聴会に行きました。いわゆるストレステストの評価を容認するというものです。いま定期検査で止まっている原発は、私たち反原発運動の高まりのなかで再稼働できていません。それを何とか再稼働しようとする一つ目の扉をこじ開けようとしているのです。
テレビの報道では「乱入した」とか、最初に部屋に入った杉原さんの抗議の場面ばかりが流され、あたかも力づくで押し入ったかの様な印象を与えていましたが、実際は報道や委員たちに続いて入っただけです。その後の抗議も何ら混乱なくそれぞれが意見を訴えました。
おもな要求は①三菱重工から献金を受けた岡本幸司(東大教授)、山口 彰(大阪大教授)、阿部豊(筑波大教授)三名の退任。
②傍聴を同室で認めること。です。
そして福島から来た女性が 「福島原発はまだ収束していません。毎日モクモクと煙をあげています。私たちは毎日被曝させられているんです。この状況を知らないはずはありません。皆さんはどう思っているのですか?答えてください」 と悲痛な声で訴えました。委員たちの誰も一言も声を発しません。
彼女は毎日の放射能との戦いの生活、矢も盾もたまらず駆けつけたものの会議の場所がわからず捜してとても疲れたと、見るからに疲労困憊していました。近所の4歳の子が 「おばちゃん、僕が大人になったら○○マンになって放射能をやっつけるからね」と言ってくれます とも。
「誰か答えてください。岡本さん、答えてください。」再三の問いかけにも委員達は鉄仮面のように無表情を貫くばかりです。
最後まで部屋に残られた後藤正志さんは「今日びっくりしたのは、大飯3,4号機をこの場で安全だと決めつけようとしたこと。問いかけたことについて答えが全部出ているわけではない。再質問も出しているのに、その答えも出ていないのに評価済みとしようとしている。詭弁以外の何物でもない。原発の潜在的な危険性も 、その他の危険性についても何も答えていない」と怒って発言されました。
原発推進者たちは野田政権になってがっちりスクラムを組み直し攻勢を強化してきています。再稼働は絶対に阻止しなければ彼らはもっともっと攻撃してきます。
皆で知恵を出し合い、力を合わせ『再稼働 絶対阻止!』で頑張りましょう.
最低限実現しなければならない課題だと思います。
★1-2.傍聴者が委員と保安院にストレスをかける
本会議場での議事進行は流会へ
別室で井野委員、後藤委員と我々を排除して会議を開催
大飯原発2基についてテスト妥当の評価
(福島原発事故緊急会議 木村雅夫)
1月18日夕刻、経産省別館前で抗議行動が行われている中、予期せぬ展開で、第7回「発電用原子炉施設の安全性に関する総合評価(いわゆるストレステスト)に係る意見聴取会」(以下、ストレステスト意見聴取会)で、私たちは沢山のメディアの前で再稼動に積極的な委員と保安院に対して「傍聴者を会議会場から締めださないで、利益相反違反を許さず原発業界から寄付を受けている委員を解任して」など私たちの考えを聞かせて重いストレスをかけ、会を流会にさせた。しかしながら、終了予定時刻を過ぎた頃に、彼らは井野委員、後藤委員と我々を排除して別室で会議を開催し、大飯原発2基についてテスト妥当の評価を出した。
原子力安全・保安院は、過去2回に講堂で行われていたストレステスト意見聴取会を、この第7回は会議室と傍聴室と分離し傍聴でなく遠聴を私たちに強いた。私たち傍聴者の一部は、これに抗議するために、会議室に行ったところ、意外にも報道の出入りに合わせて私たちも入ることができた。会議開始前だがほとんどの参加者が席についている中、私たちは傍らで傍聴させるように要請した。保安院は前回に議事進行の邪魔になったから傍聴室を別室にしたという、不規則発言で議事進行を遅らせたことはほとんどないのに。おまけに、原子力産業から寄付を受けていた委員の利益相反行為についての指摘にも答えない。
挙げたこぶしを下ろすことはできない、委員と保安院とメディアの前で私たちは順次リレートークを開始、寄付金受取委員には厳しく解任をせまった。山本太郎さんもちゃんとした傍聴を強く要請。さらに福島から来た女性が、福島原発事故が全く収束していないこと、放射性物質を浴びる生活を強いられていることなど厳しさを訴えたが、委員からも保安院からも「事故が収束している」との反論は出ず言わば野田収束宣言を否定。
保安院の担当が焦って動き出した。委員を別室に連れて行き、今後の対応を考えるという。私たちは引き続きリレートークを続けた。警察が呼ばれたが、沢山のメディアのテレビカメラが見張っており、別室の傍聴席にも150名程の人が居て、簡単には我々を排除できない。結局会議終了予定の19時15分ごろに保安院が結論を持ってきた。国際会議場(本館17階)で傍聴者無しでやる、これは枝野大臣の判断だ、という。保安院に強く抗議したが決定を覆すことはできず、井野・後藤委員は、傍聴者を排除した状態で会に参加できないと記者会見した。
以上、予定の開催時間では全く議事進行させなかったが、大飯原発の評価の会議は2人の委員の異論を聞くことなく実施された模様。就任時に情報公開を強く指示したはずの枝野大臣が傍聴者排除の会議開催を決め記者会見したという。私たちは強く抗議せねばならない。
★2.<テント日誌 1/14(土)>
街宣右翼の???なパフォーマンス
―― 経産省前テントひろば 126日目 ――
1月14日(土)晴れ 冷え込む
昨日に続いて、警官が、6時半くらいに突然、顔を覗かせる。今朝は2名。「火器を使っているという通報があったので・・・」定例以外の来訪なので、こちらは緘黙する。「今何人いますか?」「5、6人だが」と答えると、そのまま帰った。中に入ってくることはないが、これで、二日目。勤務その他で、泊まってくれた人々が出てしまうと、二人になったりする。
ユニクロのシャツ半ダース、さる学者さんからカンパされている。
12時半ころから、制服警官が現れ、その数が尋常ではない。向かいの道際に、コーンを並べ始めた。「マラソンかなにかか?」と尋ねに出ると「ちがう」という。そうして、警官が50人になり、列をなして並ぶ。そこへ、音もなく声もなく4台の街頭宣伝車が現れる。社名は控えてあるので興味のある方はQまでおたずねください。ばらばらに降りたが、打ち合わせ済みのように、経済産業省前の霞ヶ関の地図案内の周りに、簡易テントを建てた。警官隊は何の干渉もなく黙って見守っている。あれこれテント周りで難癖をつけられるのはこちらのほうだ。
昨日、ご老人がまさしく重症をおったところ。二、三人、中年男性が掲示板を背に立ち、足元には、七輪が置かれている。いっさいの言葉が大きく発せられることはない。こちらのテントに、罵声がほんの2、3分なげつけられただけ。そして、ちょうど一時間経過したところで、テントをたたみ、警官や公安に低姿勢で挨拶しながら立ち去った。公安は、片付けの手助けまでしていた。その間、ピザなどの出前を注文して悦に入っている。去り際、なじみの公安?に、「明日も来るのでよろしく・・・」と低い声で伝えていた。
こちらのビデオ撮影は、高圧的に、干渉され、許さないと言明され、邪魔された。これがどういった主題のパフォーマンスかまったく、考えられない。防衛に集まった人々で、議論はしたが、結論めいたものはでていないといっていい。だが、ネットでは右翼の襲来か緊張が走る。とこんな椿事の後、テントはいつものとおり、来客、すわりこみのひとびとに困惑させる事態はこれ以降はなかった。
横浜では脱原発世界大会と大行進が行われている。テントからも参加。
(Q記)
★3.住民転居希望 避難続き つもる疲労
福島 放射能砕石問題の波紋 経産省からは何も連絡なし
(1月19日東京新聞 こちら特報部より抜粋)
(省略します―「ちきゅう座」編集部)
★4.1月14日配信【TMM:No1311】記事について、著者より訂正の申し入れが
ありましたので、訂正版を配信いたします。
(編集部より:訂正版の配信が遅くなったことをお詫びいたします)
福島県大熊町町長選挙の裏事情
~いまだに東電が町政に深く関与している大熊町の実態~
原発なくせ候補が原発推進候補に勝てなかった実情
たんぽぽ舎会員 近藤(福島県在住)
去る2011年11月20日に大熊町町長選挙が行われました。大熊町は今回の大事故が起きた福島第一原発の1号炉から4号炉の立地町で、現在全域が警戒区域に指定されています。
「除染を進めて町への帰還を」と訴えた現職の渡辺利綱氏が中高年層を中心に支持者を集めて3451票で当選。「町ごとの移転を」と主張した新人の木幡仁氏が2343票で、落選。・・のような地元マスコミの報道でした。
放射能汚染の厳しい現実を直視し、「地元には帰れない」と言う事を前提として、町ごとの移転を主張した木幡氏の主張こそ至極真っ当な主張でしょう。いくら数兆円をかけて除染したところで、数年で戻れる筈がありません。
しかし、この点以外にマスコミが報道しなかったもっと別の対立要因もあったのです。
木幡さんのHP http://kowatajin.blogspot.com/ には
2.町として町民の東電賠償請求を支援します。
・役場に弁護士を常駐とし、賠償請求のモデルプランを作成、
請求をスムーズに行えるようにします。
・大熊町役場に常駐入居している東電職員を撤退させます。
とあります。これには驚きです。現在会津若松市にある大熊町役場の仮庁舎には東電の職員が3人も入居して常駐しているのです。それは現職渡辺利綱町長の方針で、東電の職員が常駐してすぐに対応出来るように・・との説明です。
町役場に東電の職員を時々呼ぶのなら理解できますが、損害賠償の請求相手である東電が役場に常駐しているのはかなり異様な事態でしょう。町役場が東電と癒着して、損害賠償を東電に有利に進める為、さらに、損害賠償請求裁判の阻止の為・・と考えられても当然でしょう。
大熊町には東電関係の会社に勤めている人間が6~7割いるのです。東電職員が3人も常駐している町役場でまともに損害賠償の話ができる筈がありません。
そればかりか、賠償金もまだまともに支払われていない避難民は、今東電やその関連会社をクビになったら生活していけないという不安も大きいでしょう。
これまでにも、仮設庁舎に常駐している東電職員を撤退させるよう、木幡氏や他の住民も何度か申し入れして来たようですが、そのままにされてきた経緯があります。
まともに考えたら木幡氏の主張通り、東電職員は撤退させて、その代わりに弁護士を常駐させ、損害賠償のモデルプランを作成してもらうほうが、被災した町民にとって遥かに便利で有利でしょう。
木幡氏の最後の主張は
5.原発をなくす。
です。そう、もうお分かりの通り、今回の選挙は、原発推進派で東電と仲の良かった現職と、脱原発、脱東電を主張した木幡氏の闘いであったのです。
原子力マネーで潤ってきた大熊町は、この期に及んでも、東電の影響力は絶大なのです。マスコミもこの異様な事態をしっかり報道するべきではないでしょうか? 原発立地である大熊町では、東電を潰して解体しなければ、まともな選挙も出来ないようです。
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[編集部より]
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