経産省よ、君たちは民(民衆)の声を聴け!
- 2012年 1月 25日
- 交流の広場
- 9条改憲阻止の会
2012年1月25日 連帯・共同ニュース第218号
■ 「当省敷地からの退去及び撤去命令 経済産業省庁舎等管理規定第16条及び第17条に基づき、下記のとおり命じます。これが1月27日を期限として通告された経産省の撤去命令である。理由はこまごまとあるが「防火管理上の危険性が認められる」からというものである。これは経産省が以前から準備してきたものである。テントの周辺に鎖を張りめぐらし、執拗に火器の使用に警告しカメラなどの撮影をしていた。防火上の危険など何処にもない。これはトリビアルな言いがかりである。もちろん、僕らは、そして多くの人々は経産省が僕らのテント広場を排除する本当の理由を知っている。それは原発再稼働のためである。人々の目から隠すように準備してきた再稼働をなりふり構わず進めるためである。1月18日(水)に「ストレステスト評価に対する専門家聴聞会」で傍聴人を締め出し、批判し退場した委員を排除した上で強行したことにそれは示されている。また、1月27日の『週刊朝日』が暴露しているように原子力ムラは福島第二原発の再稼働画策すらも進めている。彼らは福島原発震災の検証も調査も経ないで原発再稼働→原発保存を戦略として定め、密かに準備してきたのである。今やそれをむき出しに進める局面だ。
■ 経産省は本当の理由を背後に隠したままおくびにも出さず、ただ、「防火上の危険性がある」ということだけを打ち出してくる。これは日本の権力、とりわけ官僚的な権力の典型的なやり方である。デモなどの意志表示(表現の自由の行使)を交通の妨害になるなどの名目で過剰に抑圧するのと同じである。経産省も原子力ムラも公僕として存在しているのなら、国民の原発についての声に耳を開き、公開の場に出てくるべきだ。僕らの要求に応じて公開の論議に応じるべきだ。
■ 経産省には撤去命令の撤回を要求する。そして、僕らはテント広場を存続させる。なぜなら、経産省や原子力ムラが進める原発再稼働→原発保存は官僚・電力業界・産業界などの原発利権に群がる人々の意向であっても国民の意向ではないことは明瞭だからである。国民の声を排除し、密室で独善的に進める原発再開と推進は結局のところ「第二。第三の福島原発事故」を誘発することになるからだ。トリビアルな理由で国民の声や意思表示を排除する我が国の権力の所業を許さない。名目上の法治国家の演じる非法治的、非民主的な権力のありようを許さないのだ。「原発は民主主義の問題である」と言われてきたが、その是非をめぐる動きの中にそれはみられる。経産省のテント前に一人でも多くの人が参集し、テント広場存続に力を! (文責 三上治)
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