沖縄の動きからー睦月/如月の報告《その1 高江の攻防》
- 2012年 2月 14日
- 交流の広場
- 9条改憲阻止の会
2012年2月14日 連帯・共同ニュース第227号
東京での活動予定を調整し、1月22日に那覇へ飛び立ちました。翌23日に田中防衛大臣が仲井真県知事に防衛大臣就任の挨拶の為に訪沖することになりましたので、友人の家に泊めて貰い23日午前9時からの「県民会議」の県庁前庭の抗議集会及び10時からの非歓迎待ち受けて行動に参加しました。午前9時に県庁前に着くと既に100人以上の人が集結しており、赤い旗がたなびく中、シュプレヒコールと共に突き上げられる拳が見えました。シュプレヒコールは言わずと知れた山城博治事務局長。多数の発言者により田中防衛省非歓迎の意気が上がったところで、県庁前広場から駐車場への導入路入り口へ移動。歩道に壁を作るかのごとき白い雨合羽姿の警官の列が異様です。330号の方から来た黒い車列。先導を含め大臣車の前2台後2台の黒い大型車の列。県民と話し合い合意を大事にする筈の田中大臣は直角の曲がり角を猛スピードで地下駐車場へ。その間1~2秒。見事な運転をした運転手の元職はF1レーサーか暴走族?
■ 1/24(火)午前10:15 防衛局高江着 警察11,防衛局12,工事5、「住民の会」等30名超。相手方の陣容は小さく本気さが感じられない。(住民の会) N4Bゲート前に並べた椅子の列をビニールシートで覆い20人ほどが座り込む。(防衛局) 大声でがなり立てる。時間は10時20分-12時,13時-15時
(発声内容) ・交通の妨害をしています。車を移動して下さい ・車の所有者を教えて下さい。
・車の所有者は車を移動して下さい。・北部訓練所の過半の返還にご協力下さい。
・ここは工事車両の入り口です。工事車両の進入の妨害をしないで下さい
・ここは工事車両の進入経路で座り込む場所ではありません。
・横断幕の撤去をお願いします。・進入路を開けて下さい。
・ここは工事車両の進入路です。工事の邪魔をしないで下さい。
・工事車両の通行に協力して下さい。・聞こえたら返事をして下さい。
(名護警察署) 「貴方たちの行為は威力業務妨害に接触する可能性があります」
(再び防衛局) ・警察の指導に従って下さい。・警察の指導を無視しないで下さい。
・合法的な抗議をしてください。・業者の作業を妨害しないで下さい。
・座り込みはテントの中でやって下さい。・妨害行為は通路以外でやって下さい。
▼防衛局の奇異で幼稚で単調な叫び声を楽しんだがあまりにも単調な繰り返しに小生は途中から退屈し、熟睡に入る。 ▼昼食時には支援者(住民の会を含む)の数は約70名 ▼MN氏から「売国奴」と大きなヤジ女性(氏名不詳)から「アメリカから給料もらえ」ZS氏から「何が妨害行為だ。市民の権利だぞ」その他一杯。 ▼午後3:30に防衛局は撤収 ▼午後4:45、大型輸送へりCH46がN4でホバリング、タッチ&ゴーの訓錬 ▼突然の訓練は防衛局に対する支援行動か?
■ ★1/25(水)防衛庁、警察、工事人の態勢は昨日と同じ。住民の会など40名トラメガを使用した騒音(防衛局の発声)を測定する。なんと82デシベル。その日の「住民の会」のブログ。★1/26(木)前日の繰り返し。3:00まで ブログ発表に懲りたかトラメガ使用は中止した。★ 1/27(金)防衛局来ず。1/28(土)勿論、防衛庁はこの日も来ない。
★1/29(日)防衛庁は勿論来ない。N4Bテントで統一連の人たちと歓談。一人がラジオ音を大きくする。国会中継、予算委員会。赤峰政賢国会議員の質問。「真部沖縄防衛局長の防衛局員の選挙人名簿作成指導と講話の件」この件、公職選挙法及び自衛隊法に違反する内容。 またまた自爆。前の田中元局長よりも質が悪い故に更迭は不可避であり、公職選挙法違反が適用されれば罷免が妥当。★ 1/30(月)防衛庁は 来ず。真部問題の露見が原因か……。★1/31(火)防衛省来ず。明日も防衛庁は来ないだろうと検討をつけ、アセス裁判を傍ことにし急遽那覇へ行く。宜野湾の知人の家に宿泊。
■ 2/01(水)「防衛局来ず」と連絡。安心してアセス裁判を傍聴 午後は與儀君の件の裁
被告:ルーフェス・ジェイ・ラムジー三世 結審: 検察求刑 禁錮2年
理由:被害者に一切の過失無し。被告に反省の気持ち無し。県警の3回の呼び出しに一度も出しない。
弁護人: 禁錮2年、執行猶予2年
理由:被告人は反省している。被害者家族に謝罪したいと言っている。被告人の過剰な演技とも思える神妙な態度が印象に残る。被告は米軍の軍事裁判で「5年間の運転免許停止」を受けている。過去の例からすると軍属に対して刑が言い渡された場合、地位協定に基づき日本側に裁判権が生じることはなかった。また、明らかに日本側に第一裁判権があると思える事案についても、被疑者が基地に逃げ込むと米側は被疑者の身柄を渡さない事が殆どで事案そのものがうやむやの内に消滅する場合が多かった。今回のケースは日本の検察が米軍に阿り不起訴処分にしたところ、被害者の母親や友人からの訴えで那覇検察審査会が再調査を行い、「起訴相当」の判断をして在宅起訴に及んだものであり、極めて希有な例である。外務省などはこの米軍の措置を「地位協定の大いなる進化である」としているが米軍の態度を見るとこの例は「これ以上、この類のトラブルで日米関係を悪くしたくない」程度の臨時措置であり、今後永続的に同じ判断を示すとは確約をしていない。今後も地位協定の改善に心をいたし、ついには日米安保条約の破棄まで進まなければ健全な日米関係は実現しないと思われる。必ずしも日米関係の善し悪しに言及するものではないが……。
■ 2/02火(木)「防衛局来ず」と連絡あり。
アセス裁判 午前 桜井氏・花輪氏 午後 真喜志氏
(文責 富久亮輔)
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