孫崎享氏のTwitterより“何故アメリカは田中角栄を葬りたかったのか/政治家失脚と米国と新聞/言論抑圧と痴漢”など
- 2012年 2月 23日
- 時代をみる
- 孫崎享
原発:再稼働模索 2月22日
原発・浜岡:浜岡原発は廃止の方向に進んでいると思っていたが、だったら、静岡県は何故こんなことするのだろう。22日読売「浜岡原発津波対策工事の進捗状況確認のため、静岡県と地元の御前崎市は21日、3回目の現場点検を行った」
原発:22日日経「クェート日本協力の原発中止、福島事故受け。同国は4基の原発建設を企画。首長、原発委員会の解散令」。常識持っている指導者なら原発推進は中止する。しかしこの常識を述べられる日本の政治家ほとんどおらずに、再稼働模索。何に目がくらんでいるのだろう。
何故アメリカは田中角栄を葬りたかったのか 2月22日
角栄:何故アメリカは田中角栄首相を政治的に葬りたかったのでしょうか。私は日中国交回復が米国を怒らしたのだと思っています。佐藤昭子(田中首相に最も近い人物)は著書で「田中は“気が進まない。行きたくない”といいながらも外人記者クラブで講演すべく出かける。外人記者クラブでは、金脈問題に火をつけたとか。日中国交回復のつけが回ってきたのか」。キッシンジャーにとり、人生最大の業績は1972年ニクソン訪中。キは隠密外交を展開しニクソン訪中を実現。日本に事前通知をしないということで、岸[佐藤]首相に繊維問題の報復。米国議会は米中国交回復には反対。米中国交樹立は79年まで実現できません。ところが、報復した国の新しい首相、角栄が72年9月日中国交正常化を実現。結果としてニクソン訪中の実を横取り。キは1972年8月の日米首脳ハワイ会談の直前にバンカー駐南越大使と会談し、ここで日本に対する怒りを爆発。「裏切り者共の中で、よりによって日本人野郎がケーキを横取りした」キが、日頃、馬鹿にしている日本人に馬鹿にされたことに。キの怒り凄いもの。「キはハワイ会談直前訪日し、田中総理との会談を要請。田中総理は、「俺が何で補佐官と会わなきゃならないんだ」と会うのを蹴る。間に人が入り、キは軽井沢へ。キは「日中国交正常化を延期して欲しい」と頼んだが、田中総理は一蹴。キは日米首脳会談でハワイ飛行場に降りた田中総理を凄い形相で睨みつけ。田中首相は米側反対押し切って国交回復。その後、米国不在の中、日本企業は中国に進出。日本が中国に先越して進出することには米国極度に警戒。東アジア共同体に協力に反対。
25日プロジェクトwisdom 2月21日
案内:25日プロジェクトwisdom22-23:49、エジプト イラン 混迷・中東のゆくえは」の後半22時55分頃よりイランの部で出ます
ロシア内の資本の国外流出始まる 2月21日
ロシア:プーチン大統領が登場すると、経済活動に規制がかかるのでないかという懸念発生し、ロシア内の資本の国外流出始まる。21日ロシア紙RU「一月資本流出は170億ドル」。プーチン体制の不安要素
朝日「風力発電、5年で原発を逆転?」 2月21日
原発:日本脱原発の道を模索してこなかった。世界水準の下。21日朝日「風力発電、5年で原発を逆転? 海外で増加、国内は低迷。世界風力発電総出力は10年間で10倍。原発は横ばい。5年以内に逆転」、別に風力だけに頼る必要はない。しかし途方もない危険な原発からどう脱するか日本考える必要有
政治家失脚と米国と新聞 2月21日
政治家失脚と米国と新聞:田中角栄失脚:米国が失脚を謀った代表的日本の首相が田中角栄。失脚に、米国と日本の新聞社と財界と見事な連携がある。一つのパターン。歴史は今を考えるためにあります。1974年10月立花隆氏が「文芸春秋11月号」で「田中角栄研究ーその金脈と人脈」を発表。
これが田中首相降ろしの始まり。田中首相の財産形成過程を記述。しかし、論文掲載直後、田中政権がぐらつくという状況は出ない。主要子分格が危機管理。主要新聞報じてない。立花論評は不発。ここで、10月22日田中首相が外国記者クラブで講演。米国記者を中心に徹底的に田中金脈追求。
不可思議な動き。何故なら、外国人記者には他に質問すべき項目が山のようにあった。11月フォード大統領が、戦後、米国大統領として初めて訪問予定。田中首相の訪中の問題もある。この時期、日米間ではラロック証言という重大な発言。米退役海軍少将のラロック氏が米議会で「核兵器搭載可能な艦船は日本に寄港する際、核兵器を降ろすことはしない」と証言、核疑惑が一挙に表面化。10月18日朝日新聞は「田中角栄、非核三原則堅持を言明」「米国が持ち込み求めても事前協議で拒否」と報道。外国人記者の大多数は日本語を読めません。日本の新聞のどこも取り上げていない論評を、5名程度の記者が次々質問するのは異常。実はここで終われば、何でもない。しかし、朝日新聞と読売新聞は翌日、10月23日一面トップで大々的に報道。「“田中金脈”追求へ動き急。政局に重大影響必至」が朝日新聞の見出し。読売も同様。朝日新聞と読売新聞が火つけ。
国会議員が同調。経済界も川木田東電社長が「このままで蓋をすべきではない」、中山素平が「暫定政権でいくしかない」田中首相は12月9日首相を辞任。米国・新聞・財界の見事な連携。しかし田中の力衰えず。ここから次のロッキード事件が作られる。
この期に及んで 2月20日
原発:この期に及んで、何と淋しい発言だろう。福井県民の皆様、やはりお金がいいですか。20日産経「福井県知事は北陸3県知事会議で原発停止の経済への影響を憂慮している」
日本を守るなら、海兵隊は不要 2月20日
普天間問題:日本政府「国外移転」真剣に取り組めば、可能のはず。米国では海兵隊について様々な案存在。(1)豪州に移転、(2)米国内の海兵隊で吸収。米国内海兵隊削減案あり。それを現状維持し、代わりに沖縄削減。(3)日、豪、比などでローテーション。日本の悲劇は交渉する気概持つ政治家無し
ある人の返信「沖縄を自衛隊で守ることを考えないと、他人任せの日本になって行く」、海兵隊が日本を守ために出来ること位、自衛隊はユーユー出来ます。日本を守るなら、海兵隊は不要なのです。自衛隊で充分。多くの人は、この当然の事実を無視しています。不思議です。
日本海:地名変更の動き加速 2月20日
日本海:地名変更の動き加速。17日中央日報「”東海表記”米国務省の立場を変えた韓国人の力。キャンベル米国務次官補は”米国は長い間、政策的に日本海を使用してきたが、韓国が異なる表記(東海)を使用していることを十分に理解していると明らかにした。国際水路機関、で議論が進行中」。
朝鮮半島 2月20日
朝鮮半島:何故互いに緊張探る道歩まないか。韓国も北朝鮮も東西ドイツ、統一後のドイツ学んだら良い。19日読売「朝鮮中央通信は19日、米韓が黄海で20日から予定している対潜水艦訓練について”北側領海で一つでも水柱が確認されたら、我が軍は対応攻撃を開始する”」徒に緊張求めるは日本も同じ
首相訪米=安堵 2月20日
首相訪米=安堵(財産所有者が実力者に権利の保証を求め、実力者は保護を約束、代りに所有者に一定奉仕を要求)20日「野田首相、5月訪米で調整…在日米軍再編や、TPP参加問題協議」野田首相、日本の首相の座を認めて貰うのにTPP,辺野古提供。でも貢ぎ物は確実か解らない。なら安堵与えない。
朝日「福井の全原発運転差し止め求め提訴へ」 2月20日
原発・福井:20日朝日「福井の全原発運転差し止め求め提訴へ 県民ら約40人。”従来の国の基準では原発の安全を保証できないことが、福島第一原発の事故で分かったため”。福井県原発では昨年8月滋賀県住民が、定期検査で停止中の7基の再稼働を認めない仮処分を大津地裁に申し立てた」
言論抑圧と痴漢 2月19―20日
言論抑圧と痴漢:これまで反政府論陣はった人を何人痴漢行為として発言を抹殺してきたか。今回東洋経済は反原発でめざましい報道。同僚達は「痴漢容疑」から一番遠い人物とみてきた。19日産経「週刊東洋経済の編集長を痴漢で逮捕。酔って覚えていないと否認。電車内女性の尻を次々と触った疑い」
痴漢で「電車内女性の尻を次々と触った」なら、それに相応しい罰則を適用すればよい。問題はそれで職を解き、社会的抹殺が起こることだ。社会的抹殺と「尻を次々と触った」のバランスが取れないことにある。だから逆に社会的抹殺を狙い痴漢事件を作る。このからくりから脱すべし
痴漢事件:これまで何人かが私に気をつけなさいと助言。大体4人組、被害者、目撃者、取り押さえで行動。実際4人組に取り囲まれて、駅に着いた途端に、一気に下車して逃げ出したと体験を語ってくれた人もいました。
週刊東洋経済編集長痴漢事件:同日の彼の日程では「多くの酒を飲んで、何時頃帰宅の途」は充分予測されました。で。
原発稼働、国内2基に 2月20日
原発:新聞や経済界等、エネルギー不安を声高に述べていたが原発全廃は本当に可能なのだ。後は火力等を充実させ補足すればいい。ここはまさに脱原発の正念場。許すか、止められるか。19日東京「関電の11原発全停止へ 国内2基に。全国最多14基、42年原発稼働福井県内の全原発止まる」
堤未果さん『政府は必ず嘘をつく』 2月19日
本紹介:堤未果さんより『政府は必ず嘘をつく』戴く。若い女性が反原発、反TPPを時、日本の新聞が如何に危険な状態になっているかを説くのは素晴らしいこと・引用も素晴らしい。「政府は嘘をつくものです。ですから歴史は偽りを理解し、政府がいうことを鵜呑みにせず判断するためにあるのです」
「日本人は原発推進が主目的のIAEAに幻想を持っている」「私の国であれだけ都合がいい記事を出させようとしたら、ジャーナリストを拷問することになるでしょう。一体日本政府はどんな方法を使ってるのですか(ロシア人)」「どうしても腑におちないニュースあれば金の流れをチェックしろ」
「何よりも奇妙なことに最も賛否の議論が高まりの時5大紙はそろってTPP推進の社説」「問題は1%の人々(支配する富裕層)が残り99%の国民の見る内容を支配するという構図だ」「原発後後、気をつけて、これから日本で大規模な情報の隠蔽、操作、統制が始まるよ」(在米友人)
講座「戦争と平和シリーズ・日本の安全保障を考える」 2月19日
案内:明治大学リバティアカデミー教養・文化講座、「戦争と平和シリーズ・日本の安全保障を考える」、講師 孫崎享・生方卓(私は毎回出ます)、5/16,5/30.6/13,6/27,7/11日。17時-18時30分、受講料12,000円。受付開始3/3日、tel3296-4423等、多くなれば教室変更で対応。内容(1)戦争の有力原因領土問題を考える、(2)戦略的思考と紛争の解決、(3)東アジアの安全保障、(4)米国の動向と国際秩序、(5)複合的相互依存と紛争回避。参考文献『日米同盟の正体』『日本の国境問題』『日本人のための戦略的思考入門』
首相・支持率:更なる下落 2月19日
野田首相・支持率:更なる下落の一里塚。19日共同「内閣支持率29%に下落 共同通信世論調査」。
小沢裁判と田中角栄事件 2月19日
田中角栄元首相はロッキード事件で政治的に葬られました。今、戦後史を見直している中、小沢裁判とロッキード事件は類似しています.何か(1)米国が特定政治家を好ましくないと判断する、(2)その時、検察がこの特定政治家を政治的抹殺のために裁判を利用する(3)司法に持ち込む過程で、過去採用されなかった異常な訴追手法を採用する、(4)マスコミが訴追を全面的に正しいという世論を構成するです。田中排除を少し見たいと思います。先ず、中曽根康弘(元首相)の『大地有情』の記述を見ます。「司法処理も法治国家という点からみて疑問が残る裁判でした」「ロッキード問題に、幾つかの疑問を持つ。米国証券取引委員会から会計事務所に書類が議会に誤送されそれで公聴会に。そんなバカなことがあるかと思いましたよ。これは誰かの政略だなと、まず感じましたね。」「最高裁が違法と批判される行為を認めた。コーチャンの尋問で免責付与は日本の刑事訴訟法にはない。弁護士を立ち会わせ、反対尋問をさせなかった。時代の空気に、つまりジャーナリズムつくった雰囲気に法の番人までが冒されたことは、司法にも、戦後日本にも大変な恥辱だった」。中曽根氏はロッキード事件を米国が意図的作成の事件とみている。「キッシンジャーは私が首相辞任後 “ロッキード事件は間違いだった”と密かに私にいいました。キは、ロッキード事件の真相をかなり知っていたのではないでしょうか」 中曽根康弘氏はキッシンジャー氏のロッキード事件関与を認めている。日本の首相を政治的に葬った事件にもしキッシンジャー氏不関与なのに、関与というなら、大変な名誉毀損です。田中角栄事件は明確に米国の意図で動き、それに検察が協力したのです。私達は今小沢事件を抱えている。マスコミの反小沢像で行ってならない裁判をしているのでないか、司法の恥辱の要素がないか考える時。
日米・米中『不愉快な現実』 2月19日
日米・米中『不愉快な現実』。米国は東アジアでは日本でなく、中国を圧倒的に重視する時代になったのです。日本もそれにあわせ戦略考える時。18日時事「存在感示した習副主席=硬軟両様、訪米終える。オバマ政権は首脳級の厚遇でもてなし。習はバイデン副大統領と共にロスの学校訪問」日本首相は?
小沢裁判、裁判長は厳しい検察批判 2月18日
検察:小沢裁判結果は別として、裁判長は厳しい検察批判。18日産経「”検察が利益誘導”、東京地裁、捜査手法を痛烈批判」「裁判長は、検事の取り調べに”強力な利益誘導””圧力”と断。この捜査が”組織的と疑われる”と言及、検察当局に手厳しいメッセージを突きつけた」
孫崎享氏のツイットhttp://twitter.com/magosaki_ukeru
を許可を得て転載。孫崎享氏は元外交官・元防衛大学校
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔eye1834:120223〕
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