孫崎享氏のTwitterより“ASEANの知恵/イラン危機のシナリオ/歴史を学べば、米国が日本の繁栄援助しないのは明白”など
- 2012年 3月 8日
- 時代をみる
- 「ちきゅう座」編集部
大統領選の賭け 3月7日
米国大統領選:賭屋intradeの「ロムニーが共和党候補になる可能性」89.8%。
イラン、イスラエル 片方には脅す権利を認める 3月7日
イランの核兵器開発:イスラエルの核兵器開発、そしてその使用のほのめかしの不条理を指摘する人はいない。片方には脅す権利を認める。片方には断固持たせないためあらゆる手段を正当化する。欺瞞、二枚舌という。
ネット規制 3月7日
ネット規制:先ずは明々白々犯罪から。風評取締の足音が聞こえそうだ。7日産経「”2ちゃんねる”で、覚醒剤購入をあおる書き込みを削除せず放置で、警視庁が麻薬特例法違反容疑でコンピューター関連会社”ゼロ”本社を家宅捜索」
ASEANの知恵 3月7日
尖閣諸島・ASEANの知恵:中国の海洋進出は活発になる。どう対応するか。南沙諸島には尖閣諸島よりもはるかに平和的に解決するフレームワークが存在。ASEANは個別に見ると決して力は強くない.結束して、法的に中国に規制をかけることに成功。中国はしばしば遵守を表明。日本はかかる試みなし
2003年10月8日、中国の李肇星外相がASEANの基本条約である東南アジア友好協力条約に署名。東南アジア友好協力条約は第二条dで「意見の相違又は紛争の平和的手段による解決」を、同eで「武力による威嚇又は武力の行使の放棄」を、同十三条で「紛争時、武力による威嚇又は武力の行使を慎み、常に締約国間で友好的な交渉を通じてその紛争を解決する」と規定。中国はASEAN諸国との関係を継続するなら、この原則遵守の要。第二に2002年11月中国とASEAN諸国との間で「南シナ海の行動宣言」に合意。次の内容:
平等と相互尊重を基礎に信頼構築を目指す。・南シナ海の航行、上空の飛行の自由を尊重。・領有権紛争は武力行使に訴えることなく、平和的手段で解決。・現在(当事国に)占有されていない島や岩礁上への居住などの行為を控え、領有権争いを紛糾、拡大させる行動を自制
2011年01月中国とASEAN外相会議で、中国の楊外相は、「行動宣言が南シナ海の平和と安定の維持に寄与している」と発言。遵守を宣言。ASEAN側は行動宣言を「行動規範」に格上げしたい立場。楊外相発言は行動宣言で十分だとの認識。中国は平和的解決にコミット。
露紙日本に言及無し 3月6日
ロシア大統領選:6日露紙RU「仏大統領は御祝いの書簡発出。英国首相、ドイツ首相はプーチンと直接電話会談。会談後のプレス発表では祝意の表明には言及無し。中国胡錦濤主席祝意送付。米国プーチンに対し祝意表明無し」 野田首相どうしたのだろう。露紙日本に関心なく言及無し。
「AIPACは(対イラン)戦争の太鼓を叩く」 3月6日
イラン:6日WP紙で最も読まれた論評。「AIPAC(アメリカ・イスラエル公共問題委員会)は(対イラン)戦争の太鼓を叩く」「オバマ大統領、ロムニー議員等主要政治家ほとんど大会に出席し、イスラエル支持表明」
イラン危機のシナリオ 3月6日
イラン危機には3つのシナリオ。(1)西側など石油輸入ストップ。イラン報復にホルムズ海峡封鎖等、(2)米・イスラエルの共同攻撃、(3)イスラエルの単独攻撃。(1)、当初予想されたよりもイランに危機的状況作りにくい。イランの輸出は千BDで、中国543,印341、日251,伊241,トルコ217等。中印削減意図なし。日本等米追随国最大18%程度。EU諸国の実施は7月以降。輸入削減は最大で10%程度。であれば、やけになり、ホルムズ海峡封鎖にいく必要ない。唯一の心配は革命防衛隊などの暴走。(2)従って今米・イスラエルの共同攻撃。オバマ政権に強い圧力。オバマは現時点での軍事行動に否定的。残りは(3)のイスラエル単独行動。この場合軍事行動の成果極めて限定的。対イスラエル非難集中。レバノンからの砲撃可能性等みると簡単でない。一時期の緊迫状況、現在薄れている状況。何故イスラエルがイランの核兵器を阻止せんとするか。イランからの先制核兵器攻撃は先ずない(したら激しい報復を浴びる)。現在イスラエルは自国の軍事的優位を背景に入植地創設などの選択。オスロ合意などの外交的妥結は放棄。この軍事的優位は最終的には核兵器の単独保有に支えられている。しかしイラン核兵器を持てばイスラム側に対イスラエル核報復能力を持たせることに。その際はイスラエルの現外交・安全保障の根本的変革を迫ることになる。これは何としても避けたい事態。ここに全ての根源。(1)のシナリオ、本来、ホルムズ海峡封鎖を最も回避すべき国は日本。それが輸入削減で封鎖への先兵役。
オバマ ユダヤ・ロビー団体で演説 3月6日
イラン問題:オバマ大統領、週末に最大ユダヤ・ロビー団体AIPACで演説。米国は常にイスラエル側に立つこと強調。他方、米国ユダヤ紙WORLD Jewish Daily6日付はオバマがイスラエルの対イラン軍事行動に支持を与えなかったとして不満表明。
プーチン勝利 3月5日
ロシア大統領選:プーチン勝利。プーチンへの支持が50%を切り決戦選挙の可能性が言われたがこれを回避:露紙RU「第2ラウンドなし。プーチン60%の支持獲得か」
経産省電力調達に応札ゼロ 3月5日
脱原発:業界は解っている。東電と原発と心中の経産省に、PPS企業応札したら、どんな被害が飛んでくるかわからない。5日読売「経産省本庁舎で使う電力を供給する事業者を一般競争入札したが、電力調達に応札ゼロで”脱東電”断念」
BIS規制など歴史を学べば、米国が日本の繁栄援助しないのは明白 3月5日
TPP/BIS規制:一九八〇年代、日本経済の繁栄は最高の水準。一九九〇年、世界の金融機関ベスト10で日本の銀行は一位から六位まで日本の銀行、計7行。二〇〇九年、第九位に三菱UFJフィナンシャルグループがあるだけ。見事な凋落。何故。さまざまな理由。重要な要因に一九八八年バーゼル合意(BIS規制)。バーゼル合意では総リスク資産に対して自己資本比率8%を決定。日本の企業の倒産はそんなに起こりません。日本の銀行の貸し出し対自己資本の比率は低。何故、この決定。当時日本の銀行が海外で活躍する姿には凄まじいもの。米国はこれに不安。対抗手段を考えた 1987年の7月ボルカ―FBR議長は「自己資本比率規制に関する合意は、日本の銀行との競争で、米国銀行が不利な立場にあると考える多くの米国銀行の懸念を和らげる」と発言。ここから日本経済と日本の銀行が大きな打撃。貸し出しに対して自己資本を高めるには二つの方法。一つは貸し出し額を減額。貸し渋り、貸し剥がし.当然企業の活動は停滞。企業の活動が揺るげば、貸し出しは不良債権に。 今一つは、自己資本を増やす。銀行は新たな株式を発行.急に大量の新規の需要。株式に回るお金が一定であるとすると、新規の銀行株式を購入するため、既存の株式が値下がり。銀行所有の株式の評価が下がり、自己資金を下げる結果。こうして、日本の銀行はバーゼル合意を守ろうとして、どんどん銀行の体質悪化と、日本経済の悪化を招きます。歴史を学べば冷戦最盛期除き、米国は日本の繁栄援助しないのは明々白々
「消費増税、茂木政調会長が協力論…小沢切りにも言及」 3月5日
属米連合:ツイターで「最近動向”属米主義者連合”と見れば、動き極めてわかりやすい」と書いたが。5日読売「消費増税、茂木政調会長が協力論…小沢切りにも言及」。茂木急に出てきた。で経歴見ると、ハーバード大、丸紅、読売後、マッキンゼーでの勤務を経て、衆議院議員。驚いた。真っ黒黒だ
羅少将談 3月5日
尖閣諸島:当面中国攻める意志なし。米国が日本支援しないようにするを選択。4日人民網「羅少将談:『孫子の兵法』に『上兵は謀を伐つ。その次は交を伐つ。その次は兵を伐つ。その下は城を攻む』。中国人にはこのような知恵がある」更に孫子、兵力5倍以上になればなんなく陥落と教えている。
オバマにユダヤ勢力の政治圧力 3月4日
イラン:現在何故急にイラン問題が危機を迎えているか。大統領選挙前に、ユダヤ勢力の政治圧力強化。3日NYT「現在オバマに対して、イランの核兵器開発阻止に強硬姿勢採用へ異常な圧力。親イスラエル・ロビー団体AIPACは週末1万四千人の会合。オバマ出席。3名の共和党候補、衛星で演説予定」
政局:「属米主義者連合」と見れば・・・ 3月4日
政局:「属米主義者連合」と見れば、動きは極めてわかりやすい。3日読売「政府、自民党への接近拡大…岡田氏と町村氏会談」
円高修正、米国の圧力で出来ず 3月4日
円高:世界各国の経済最優先課題は雇用をどう確保するか。85年プラザ合意はレーガン大統領。強い米国のイメージ創設。その米国が何故、強引にドル安、円・マルク高に行ったか。独は欧州共通通貨で独通貨高回避。円のみ高く想定。これがアジア通貨との関係で不利。しかし円高修正、米国の圧力で出来ず
日米当局「普天間大規模な補修が必要」で一致 3月4日
普天間問題:野田首相、貴方は幾度となく普天間基地の固定化は阻止したいと行って来ましたね。次どういうことですか。貴方は無視されたのかOK出したのか4日東京「日米外務・防衛当局審議官級協議で、米軍普天間飛行場の大規模な補修が必要との認識で一致した。大規模補修へ 日本の経費負担も」
マンズロ委員長“東海と日本海の併記)に移るべき” 3月4日
日本海:米国、今や日本への配慮なく動く。中央日報「下院アジア太平洋小委員会は米国のアジア政策を掌握。委員長マンズロ議員は従来親日派。彼が表記問題で”米国は(東海と日本海の)どちら側にも偏ってはいけない。少なくとも中立的な立場(東海と日本海の併記)に移るべき”とはっきりと述べた」
TPP 過去の米国行動を学ぶ必要あり 3月4日
TPP・プラザ合意。TPP,米国どう出るかは過去の米国行動を学ぶ必要あり。今日の日本経済不信の源の一つは1985年のプラザ合意にあります。円高の方針が決まります。以降、今日まで円高が続きます。ベーカー財務長官は日本の対米輸出を抑えることを明確に意図して実施しています。プラザ合意前6月来日時、ベーカーは中曽根首相、竹下蔵相の合意を取り付けます。大場財務官等大蔵官僚も同意します。一ドル二四〇円だったのが一年後に一四〇円までになります。問題は一四〇円ということになるという見通しを持っていたか.持っていないのです。せいぜい二〇〇円程度に収まるだろうと、米国の怖さを充分に認識していないのです。厳しい見通しがなければ当然、それがどんな深刻な影響を与えるか、解りません。日本の企業は日本国内では輸出できないと海外に出て行きました。日本経済の空洞化が始まったのです。これらが予測出来なければ抵抗等ありません。米国のいう通りに追随する、それが如何に危険なものを持つか、そして一端合意し気付いても円高基調を日米間で修正をすることが出来ませんでした。プラザ合意は貴重な経験を示しています。何故プラザ合意を日本国民が知らないのでしょうか。国際金融問題は大蔵官僚が独占し、他に知らせないのです。勿論自分達が如何に深刻な失敗を行ってきたかは知らせません.中曽根、竹下氏等は自分達が何故失敗したかを語りません。TPPは日本の曲がり角です。外務・経産官僚や政治家やマスコミは本来如何なる-が来るか深刻に検討すべきなのです
しゃにむに再稼働に動く首相 3月4日
野田首相・原発:4日読売「米CNNテレビ等外国メディアに原発再稼働で、稼働できるものは稼働するで対応」。どうしようもない首相とは思ってるが、大多数の国民の意向を無視し、現状では脱原発がすぐ目の前に実現可能の中、しゃにむに再稼働に動く首相。チェック出来ないマスコミや政治家。淋しい事
国民には事実を知らせない文科省 3月3日
原発:国民には事実を知らせないことが”文科省の責務”:3日共同「昨年3月15日、緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)の放射性物質拡散予測で、当時の高木文科相や幹部が協議し”一般にはとても公表できない内容と判断”と記した内部文書が作成されていたことが取材で判明」
アメリカン・フットボール 3月3日
最も米国的スポーツ。ある学者、この戦い方学べば米国解ると指摘。3日WP「レッドスキンでは相手チームの選手を怪我で退場させれば金銭的報酬得てた。特にスター選手は報酬増額。この攻撃を “kill shots”」世界の都合の悪い政治家に“kill shots”
何故第2の福島事故が起きないと確信する 3月3日
原発:残念なことです。原発稼働無しで電力賄える状況出てきているだけに。何故第2の福島事故が起きないと確信するのだろう。3日新潟日報「柏崎市長、条件付きで再稼働容認。地域経済、産業、雇用の面で影響が重くのしかかっている」
孫崎享氏のツイットhttp://twitter.com/magosaki_ukeru
を許可を得て転載。孫崎享氏は元外交官・元防衛大学校
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔eye1854:120308〕
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