石原都知事の妄言に抗議する!
- 2012年 3月 8日
- 交流の広場
- 南京大虐殺増田都子石原都知事
遅ればせながら、以下の抗議文を「『都民の声総合窓口』知事への提言 / 要望・苦情」生活文化局広報広聴部都民の声課
電話 03-5320-7725
FAX 03-5388-1233
知事本局総務部総務課
S0000001@section.metro.tokyo.jp
と、東京都教育庁総務部教育情報課 電話 03-5320-6733 FAX 03-5388-1726
「あなたの声をお寄せ下さい」
「東京都教育委員会(教育庁)では、都民のみなさまから提言や苦情・要望を、メールで受け付けております。」
https://cgi.metro.tokyo.jp/cgibin/cgi-bin/fmail_input_disp.cgi?now=<!– now –>
に送りました。「蛙の面に水」「馬の耳に念仏」「豚に真珠」等、いろいろと(笑)浮かんできますが、できることはやっていこうと考えています! 皆様も、ぜひ、抗議文をお送りください!
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石原都知事の妄言に抗議する!
2012年3月8日
全労協・東京都学校ユニオン
★またしても繰り返された暴言、妄言
2月20日に河村名古屋市長が「南京大虐殺はなかった」と発言したことに関して、石原都知事は24日の定例記者会見で、「河村君の言うことは正しいと思う」、「戦争のどさくさですから、人を殺したのもあったかもしれない。しかし、それをもって、大虐殺というのは心外だと思う」と、河村発言を全面的に擁護しています。
石原氏は、これまで同様の見解を何回となく繰り返してきましたし、『第三国人』発言に代表されるような差別発言でも、多くの市民、都民の怒りを浴びてきました。今回の発言もまた、こうした石原氏のこれまでの発言と同様、歴史的な事実を偽り、日本軍国主義の侵略戦争を正当化する暴言、妄言の類いと言わざるをえません。世界の心ある人々は、何という無知、何という真実の歪曲と、驚き呆れずにはいられないでしょう。
日本の首都にして最大の都市・東京の首長たる石原氏がこのような発言をすることは、日本の侵略戦争の犠牲者である中国国民の感情を傷つけ、日中両国民の信頼・友好関係にも大きな打撃を与えます。さらには、日本国民に対する全世界の人々の信頼をも台無しにするものです。よって私たちは、石原都知事がこの発言について、ただちに謝罪し、この発言を撤回するよう要求するものです。
★南京の出来事は、まさに「大虐殺」
石原氏は、1937年12月から翌年の2月まで日本軍が南京で行ったことは、「大虐殺」(masscare)にはあたらないと言います。しかし、これは本当でしょうか。
なぜ南京での出来事が「大虐殺」と言われるかといえば、それは第一に、少なく見積もっても「20万人以上」という被害者(死者)の多さによりますが、それだけではありません。それは、何よりもこの事件では、ハーグ条約で禁止されている捕虜に対する処刑を含め、無抵抗の民衆に対する無差別な大量殺人が行われたからであり、さらには強姦及び強姦殺人という、女性に対する性犯罪が大々的に行われたからです。この事実は、当時日本の同盟国だったドイツのジーメンス社の支配人ラ―ベ氏によって、母国に報告されているほか、南京に踏みとどまっていた欧米人の多数のリアルタイムの記録があります。だからこそ、この事件は、単なる「南京事件」ではなく、「南京大虐殺」と呼ばれるのです。
石原都知事は、「40万人もの人を殺せっこない」と言います。しかし一体、「40万人」などと誰が言っていますか? 東京裁判の判決は「20万人以上」と言っているのであり、この数字は、当時埋葬活動をしていた宗教団体・紅卍会と慈善団体崇善堂の統計表や埋葬一覧表の数字に、他の団体の資料も加えた19万0461体という数字をもとに、一般市民と捕虜「20万人以上の殺害」と述べているのです。
しかもこの数字は、1951年のサンフランシスコ講和条約において、日本政府はこの裁判(判決)を「受諾し」と記されているように、日本政府自身が、全世界に向って公的に認めた数字です。石原氏は、こんなことすらも知らないのでしょうか。これでは、若い芥川賞受賞者に嘲笑されるのも、当然というべきでしょう。
★石原氏に「公務員」としての資格はない。ただちに増田さんはじめ、教職員への不当処分を撤回せよ。
日本国憲法は、言うまでもなく、こうした侵略戦争に対する反省のもとに成立しています。また憲法は、公務員に対して、「憲法遵守義務」を課しています。それなのに石原氏は、世界が認め、日本政府自身が認める真実を否定し、さらに「日本は核武装すべき」などと、憲法違反の物騒なことまで言います。さらに増長した石原氏は、最近では「憲法を直ちに破棄せよ」とまで言いだしています。つまり、「最高法規=最高ルールを破棄せよ、おれは最高ルールを守らないよ」と公言したのです。
このような人物は東京都知事はいうまでもなく、公務員としての資格、資質を根本的に欠いています。石原氏は、このような好戦的な軍国主義の立場から、東京都の教員に「日の丸」「君が代」を強制したり、平和教育を推進する教員を職場から排除し、侵略戦争を正当化する扶桑社系教科書を押し付けるといった反動教育行政を続け、都の教育を混乱させ、活力を奪っています。
私たちは、これを機会に、石原氏が自らの間違った教育行政を反省し、「扶桑社教科書批判」を行ったために不当免職された元九段中学校社会科教員・増田都子さんをはじめ、「日の丸・君が代」不起立等で処分された良心的な教員に対する処分を、直ちに撤回するように求めるものです。
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