「3・11東電前【大】アクション!東電は解体しかない!」など―地震と原発事故情報【TMM:No1379】
- 2012年 3月 12日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎地震と原発事故
2012年3月11日(日) 地震と原発事故情報
転送歓迎
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2月20日、関西電力高浜原子力発電所3号機が定期検査で停止
残るは東電1基、北海道電1基の計2基、全原発停止へあと一歩
【東京電力:柏崎刈羽6号 2012年3月26日に 定検入】
【北海道電力:泊3号 2012年4月末までに 定検入】
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★1.3.11福島第一原発事故から一年
フクイチの今
原発を止めるにはまだまだ・・・
山崎 久隆(たんぽぽ舎・劣化ウラン研究会)
★2.フクシマ事故から一年「もう原発はいらない!」
3・11東電前【大】アクション!東電は解体しかない!
アクション報告記
東電前アクション
★3.メルマガ読者からの投稿
◇電気代は値上げなのにガス代は値下げ
東電はじめ電力会社は、電気代の値上げを口にする前に
経営努力や発電コストを金額をあげて詳細に開示を!
前田 昭典
★4.新聞・雑誌から
◇東日本大震災:福島では1万6000人集結…原発反対集会
(毎日新聞オンライン版・毎日jp3月11日付けより抜粋)
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★1.3.11福島第一原発事故から一年
フクイチの今
原発を止めるにはまだまだ・・・
山崎 久隆(たんぽぽ舎・劣化ウラン研究会)
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ついに一年が経ってしまった
福島第一原発震災は、発生から今日で丸一年が経過する。
一年後はどうなっていたかを考える余裕も無く、情報の分析と対応をし続けてきたように思うが、一方で、一年経ってもまだ何も前に進んでいない現実にも愕然とする思いだ。
◇フクイチの今
福島第一原発1~3号機は、発生直後から温度は下がったものの安定にはほど遠く、原子炉内部はおろか、原子炉建屋内さえどうなっているか分からない状態が続いている。尤も、人が立ち入れない高線量領域が随所にあれば、如何ともしがたい。
1号機は圧力容器と格納容器が共に破壊され、大量の燃料溶融物とがれきの混じった「デブリ」が格納容器内に落下しているとみられる。ここからの放射能は建屋の破損箇所から外部に流出しているのだろうが、その実態は全く不明だ。
2号機は見た目が比較的安定しているようで、実際には最も複雑な様相を呈している。圧力容器は随所で破損しているとみられ、格納容器もサプレッションチェンバ付近が破壊されていると考えられている。そのために全体の7割の放射能がここから出てしまった。2号機からの放射能放出を阻止できていれば、今の汚染は三分の一になったはずだった。
さらに炉内で崩れ落ちているデブリは、まだ非常に不安定であり、注水の勢いや余震でも崩れたり位置を変えたりする可能性がある。その結果、部分的に冷却が出来なくなったり形状の変化で臨界になる可能性があったりと、何が起こるかは見極めづらい。その上、圧力容器の表面温度を測っている温度計も次々に寿命になっている。
もともと400度くらいの温度までしか正常に計測できなかった温度計を、1000度以上の環境に置いてしまったため、温度計としては使用不能になっている。しかし変わりが無いため、やむを得ずいい加減な温度計でも使わざるを得なかった。今測っている温度が正しい保証など元々無いし、圧力容器の表面温度が内部の燃料の温度を正確に捉えられる保証も無い。つまり2号機の温度管理はもはや限界に来ており、注水している以上、冷えているはずという「推測」でものを言っているに過ぎない。
3号機は建屋形状に反して最も安定しているように思える。燃料の破壊は一番少なく、デブリもほぼ圧力容器に止まっているとみられている。しかし安心できる状況では無い。特に心配なのは使用済燃料プールである。ここには燃料が大量に保管されており、3月14日の爆発で建屋が大破した。使用済燃料プール中の燃料が暴走を起こした結果だろう。そのため、大量のがれきがプールに溜まっている。燃料体をこれらがれきが破壊している可能性があり、原子炉内部と同様、こちらの安定性も重大な懸念材料だ。
4号機の場合は主にプールの安定性が問題になる。1535体の燃料が入っているプールは、ずさん工事と度重なる偶然でかろうじて破壊を免れたと思われるが、建屋は水素爆発などで大破しており、余震が来れば倒壊してしまう。
この建屋が倒壊すれば、燃料が地上にぶちまけられる。水から出てしまった使用済燃料には人は容易に近寄れない。大量のγ線を発散させるため、遠巻きに放水する他は手段が無い。臨界や核爆発の恐れは無いが、溶融する危険性はまだ高く、いったん露出してしまうと手の付けようが無いのだから、一刻も早く破壊された建屋から撤去する必要があろう。
5、6号機は、電力供給が止まらなければ、このまま冷却が出来るが、やはり余震や津波の影響を考えないわけにはいかない。
このような場所に立地したために、長期間にわたって脅威を与え続ける原発。原発震災の本当の怖さは、今からつづく放射能との戦いの中で、改めて感じざるを得ないことになるだろう。
少なくても「まだ被災していない」44基の原発を、一日も早く安定的に止めることを追求すべきなのだが、恐ろしいことに一年経った今でも動いている原発はあるし、再稼働するなどと、性懲りも無く政府も一部立地自治体も私たちを危険にさらし続けている。
◇続々と法廷闘争に
東電に対しては、株主運動を中心に、株主代表訴訟が提起され、5兆5000億円余の賠償請求を起こした。広瀬隆さん、明石昇二郎さん、槌田敦さんは東電取締役や旧経営陣や国や学会のメンバーを告発している。
原発被災市民のための弁護士グループも作られ、補償交渉に当たることになった。法廷闘争は避難の権利を巡る仮処分申請を含め、数多くが提起され、さらに関電大飯原発に対する再稼働差止の仮処分も申請される。
いずれも簡単に勝てるものではないが、数多くの法廷闘争が責任ある者たちを追求する場になっていくことだろう。
◇原発を止めるにはまだまだ・・・
一年経っても、スタートしたばかり。そんな思いが強くなる一方だ。遅々として進まぬ補償。筋違いのがれき放射能汚染物の各地への押しつけ。次々に様相を変えて食卓に上る放射能。地上の汚染地図も書き換え続けなければならない。海の汚染はこれからが本格的な危機をもたらす。東京湾や河川の汚染は2年後がピークとなるだろう。
このような中、原発を止めるにもあと何年もかかるかもしれない。再稼働を阻止し続けられれば、脱原発への道は近くなろうが、抵抗勢力の巻き返しも激しい。「金の切れ目が縁の切れ目」ということで電源三法交付金などを使った地域振興予算を阻止して、巨額の工作資金が原子力マフィアから流れないようにすることが重要だろう。
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★2.フクシマ事故から一年「もう原発はいらない!」
3・11東電前【大】アクション!東電は解体しかない!
アクション報告記
東電前アクション
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3.11。あの原発事故から丸一年の日に、ありったけの不安、恐怖、怒り、様々な思いを東電にぶつけるべき東電前【大】アクション(am11:00~)に130人が集まりました。福島事故発生一週間後から3人で始まった東電前アクション、一年続けてきた集大成として集まりました。政府は終息宣言を出しているにも関わらず終息など全くしていない、東電はいかに賠償から逃れるかということしか考えていない現実があります。福島事故最大の加害者である東電が未だに残り2機の内1機の柏崎・刈羽原発を動かしています。そういう状況の中、東電に対して全ての賠償をして解体しろということ、柏崎・刈羽原発を今すぐ止めろということを追求するべくこの日の行動に取り組みました。
たんぽぽ舎からの言葉、イタリアからの発言…。また、もんじゅの建設に携わってきた方が館川のアピールを行い、貧困の問題と原発の問題は繋がっているということを語られました。3.18反戦デモを企画している方から戦争と原発に対するアピールで、日本の原発の廃棄物が劣化ウラン弾に使われていること、核兵器製造の為に原発そのものが存在していることなどを訴え、反戦・反原発を繋いで闘っていこうとのアピールをされました。柏崎・刈羽原発のある新潟からも現地の現状など切実な思いを訴えて頂きました。その他、様々な人達が気持ちをぶつけました!また、フライングダッチマンの歌を歌のお兄さんとドラム隊とが加わってみんなで歌ったり、真剣な中にも行動は盛り上がりました。
次回は3.26(月)19:00から東電前にて、『東電の全原発が止まる日』に東電前アクションを行います!どなたでも参加できる東電前アクション、一緒に盛り上げていきましょう♪気軽に参加して下さい。
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★3.メルマガ読者からの投稿
◇電気代は値上げなのにガス代は値下げ
東電はじめ電力会社は、電気代の値上げを口にする前に
経営努力や発電コストを金額をあげて詳細に開示を!
前田 昭典
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たんぽぽ舎御中
メルマガを配信していただいている前田と申します。
昨日郵便受けに、東京ガスから「ガス料金改定のお知らせ 平成24年3月8日からガス料金を引き下げました」というお知らせが入っていました。
一般ガス供給約款では90円、ガス温水床暖房のセット割契約では373円、〈エネファームで発電エコぷらん〉では802円、それぞれ月額引き下げになるとのこと。今回の料金改定は経営効率の見直しによるものという説明がありました。
しかし、東電はじめ電力会社はそろって、化石燃料への切り替えによる燃料代増加を理由に大幅な値上げをしようとしているのに、同様に輸入化石燃料に頼っているはずのガス会社が値下げというのはどういうことなのでしょうか?
たしかに現在、中東情勢を理由にしてガソリン代は急騰しています。(この原油高にも裏があるようには思えるのですが、それはさておき)しかし、その中でも経営の効率化によって値下げができることを東京ガスが証明してくれたわけです。さんざんコストに無駄や不明な部分が多すぎると批判を受けている東電はじめ電力会社は、電気代の値上げを口にする前に、まず経営努力や発電コストを金額をあげて詳細に開示する必要があるのではないでしょうか。
特に東電については、自分たちの身も切らずに、燃料費の増額を言い訳に、原発事故の賠償や収束作業などのコストを電気代に上乗せしてくることは許せません。また、たしか少し前の東京新聞の記事だったかと思うのですが、日本の電力会社の化石燃料の調達コストが、韓国などに比べてはるかに高いという指摘がありました。総括原価方式にあぐらをかいて、割高な燃料を買わされても電気料金に乗せられて自分たちに損失が出ないからか、ろくに買い取り値段の交渉もしていないとの報道でした。
私も「ガス代は値下げ、電気代は値上げ」というおかしな状況をあちこちで訴えていくつもりですが、ぜひたんぽぽ舎さんのメルマガでも取り上げていただければと思い、メールを差し上げました。
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★4.新聞・雑誌から
◇東日本大震災:福島では1万6000人集結…原発反対集会
(毎日新聞オンライン版・毎日jp3月11日付けより抜粋)
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国内外で反・脱原発集会が開かれた11日。「『原発いらない』の声は痛恨の思いを込めた福島県民の叫び。この声を全国の心ある人に届けるのは、県民の使命であり義務だ」。東京電力福島第1原発事故で、深刻な被害に苦しむ福島県で開かれた集会では、呼び掛け人代表の清水修二・福島大副学長がこう訴えた。未曽有の大災害が与えたショックは今も生々しく、各地で「原発反対」の声が上がった。(参加者数はいずれも主催者発表)
福島県郡山市の開成山野球場で開かれた「原発いらない! 3・11福島県民大集会」には、全国から約1万6000人が集結した。10代を代表し、県立あさか開成高2年、鈴木美穂さん(17)は「原発がなければ、被害に遭った人を助けに行けました。人の命も守れないのに、電力とか経済とかいっている場合ではないはずです」と訴えた。
東京、大阪、札幌、福岡でも大規模な集会やデモ行進があった。
東京都千代田区の日比谷公園周辺では、原発に反対する「3・11東京大行進」に約1万人が集まった。親子連れらが「子供を守ろう」などと書いたプラカードを掲げ、東京電力本店や経済産業省の前を行進。墨田区の石井啓子さん(61)は「原発推進の流れを作ってしまったのは私たち団塊の世代。若い人たちのために再稼働はおかしいと言い続けたい」。大阪市では約7000人が参加。集会では福島県飯舘(いいたて)村から県内の仮設住宅に避難中の酪農家が講演し「事故を風化させてはならない」と訴えた。札幌市や福岡市でもデモが行われた。
全国最多の14基の原発が立地する福井県の敦賀市では、集会に約1200人が参加し、元原発労働者ら約15人が「原発のない未来に向かって進めていこう」などと訴えた。被爆地・広島市では、市民ら約2000人が「ノーモア・ヒロシマ、ノーモア・フクシマ、ノーモア・ヒバクシャ」と声を上げて歩いた。
脱原発を求める声は海外でも響いた。
昨年12月に原発建設候補地に選定された韓国東部の江原道(カンウォンド)三陟(サムチョク)市では、市民ら約1000人が建設反対集会を開いた。主催した「誘致白紙化闘争委員会」の李光雨(イ・グァンウ)さんは「フクシマ事故があってもまだ原発は安全だと言う政府には、憤りの気持ちでいっぱいだ」と話した。台北市では若い世代を中心に約3000人が「人類は原発を制御できない」と声を上げた。フランスでも、約230キロ間で脱原発を訴える「人間の鎖」運動が行われ、仏国内から100団体、数千人が参加した。
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【編集部より】
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