「風評被害などでは無い!!(上)」など―地震と原発事故情報。【TMM:No1399】
- 2012年 3月 26日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎地震と原発事故
たんぽぽ舎です。【TMM:No1399】
2012年3月25日(日) 地震と原発事故情報
転送歓迎
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いよいよ明日東京電力柏崎刈羽6号がが定期検査で停止
残るは北海道電1基のみ、全原発停止へあと一歩
【北海道電力:泊3号 2012年4月末までに 定検入】
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★1.風評被害などでは無い!!(上)
瓦礫問題、食品汚染問題。
事実の裏付けがあれば、それは「風評ではない」。「懸念」という。
山崎 久隆 たんぽぽ舎・劣化ウラン研究会
★2.メルマガ読者からの運動の報告
◇「3.11東京大行進」~
「3.11原発ゼロへ!国会囲もうヒューマンチェーン」
Misao Redwolf(首都圏反原発連合/NO NUKES MORE HEARTS)
★3.<テント日誌 3/22(木)>
―― 経産省前テントひろば194日目 ――
原発労働者からの問題提起を受けとめて
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★1.風評被害などでは無い!!(上)
瓦礫問題、食品汚染問題。
事実の裏付けがあれば、それは「風評ではない」。「懸念」という。
山崎 久隆 たんぽぽ舎・劣化ウラン研究会
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瓦礫の受け入れを巡る問題、食べるものの産地を選ぶ問題、観光を控える問題。いずれも、報道や自治体のHPなどで「風評被害」という言葉と共に語られるケースが見られる。
風評とは、うわさ、デマの類で、事実に基づかないこと。事実の裏付けがあればそれは風評と言うべきでは無いし、さらに事実が明らかにされない状況においては、一定の根拠をもとにする判断を「風評」とはいわない。それは「懸念」という。
東電福島第一原発の放射能により影響を受けている可能性が否定できなければ、それは「風評」ではない。従って、それをもとにする判断により被る経済的損失を「風評被害」というのは誤りである。
1.瓦礫問題
放射能が拡散し空間線量が高まったエリアにある瓦礫には、確実に放射性物質が付着していると推認できる。それを否定するためには実測するほか無い。実測データに基づき「ゼロベクレルであった」と確認できるのならば、それは「被害が無い」ことになる。結果、その瓦礫を持ち込むことを放射能の危険性を盾に否定したら、風評に基づくものと言うことは出来るだろう。しかし実際には放射能は存在する。ゼロベクレルということは、ほぼあり得ない。測定限界以下というのは「ゼロベクレル」とは違う。そのようなすり替えをするから、「懸念」が広がる。
現在東京都においては、原子炉等規制法に基づく「クリアランスレベル」つまり「核のゴミ扱いしない基準」である「100ベクレル/kg」以下の瓦礫だけを運んできて燃やしているとしている。当然ながら100ベクレル/kg以下は安全だと主張していることになる。
次は「100ベクレル/kg以下であるから安全だ」とする意見に従うかどうかという問題になる。当然、そんな基準は認めないとする立場もある。
3.11以前の反原発運動は、そのような基準に基づく「足きり」は認めないとする立場が主であった。私もその立場だった。3.11以後に「背に腹は代えられぬ」から認めるという考え方になった人がいるかもしれない。それも否定はしないが、ならばそう変わったことは明示すべきだろうと思う。
放射性物質には「安全」とされる値は無い。どんなに微量であっても「それなりに」影響を受けるとする考えが放射線防護の基礎だ。
従って、ゼロベクレルで無い以上、その影響を「受忍せよ」と言われているのだから、これは「風評」などであるはずがない。実際にあり得る影響、仮にそれがどんなに小さいものであろうと、受忍せねばならない根拠を、「その値の瓦礫」を「受け入れて処理すべき」とする者は示す義務があろう。
そして繰り返すが、これは「風評対策」などでは無い。説得と納得の問題である。
2.食品汚染問題
食べ物にもセシウムなどは確実に入り込んでいる。ゼロベクレルと言うことは、これもまたあり得ない。日本中全部が大なり小なり汚染されているからだ。
しかし人はある程度で妥協せざるを得ない。そうなると、どこまで妥協できるか、受忍するかはあくまでも個々人の専決事項である。誰にも強制されるいわれなどない。
もちろん、福島と名が付けば全部同じなどでは無いし、むしろ茨城、千葉よりも低いケースもある。東京もかなりの程度の汚染が確認できる地域がある。従って、都道府県別のフラグで区分することは正確性に欠けるのが現実だ。(そうはいっても西日本と北関東で同じ品目を比べれば北関東が高いというのは紛れもない事実だが)
何をどれだけ食べるかを決めるのは、個々人の専決事項なのだから、生産者や農漁業関連団体が出来ることは、正確な測定結果を、消費者に提供し続けることにつきる。あくまでも選択権は消費者にあることを忘れてはならない。
「キロあたり100ベクレル以下は問題無い」と声高に言い放ち、それを忌避するのは「風評被害だ」などと言うこと自体が不遜と言わざるを得ない。
食の安全は生産者にとっては絶対条件のはずであり、それを保証するために顔の見える関係を作ろうとしてきた人たちが大勢いる。それを「基準以下だから」といって放射能を含む生産物を何の説明も無く提供することは、少なくても生産者の倫理としては許されないことだ。
特に子どもたちには「汚染されていないものを提供してもらう権利」がある。
原発推進政策に何ら責任が無いのだから、当然だ。これは「健康で文化的な最低限度の生活」を営む権利そのもの、人権そのものである。いかなる理由があろうと、その要求を拒否することなど、誰にも、特に行政には出来ないことだ。
学校給食を避ける親を「モンスターペアレント」扱いする学校があると聞く。これなど典型的な「差別的取扱い」である。人権侵害として断じて許されるものではない。
「みんなといっしょに学校給食を食べる利益」と「被曝を避ける利益」を天秤にかけるいわれなどあるわけがない。この場合は「みんなといっしょに被曝を避けた学校給食を食べる利益」とすべきことに、何のためらいも無いはずだ。
いまどき、そばアレルギーや小麦アレルギーの子どもに「みんなといっしょの給食を食べる」ことを強要して、アレルギーでショック症状を起こした場合、傷害罪に問われるであろう。放射能だって同じ事だ。ただしショック症状のような状況になることがほとんど無くて、時間が経って影響が出るという違いだけである。
以下、次号に掲載
3.空間線量問題
4.観光問題
5.まとめ
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★2.メルマガ読者からの運動の報告
◇「3.11東京大行進」~
「3.11原発ゼロへ!国会囲もうヒューマンチェーン」
Misao Redwolf(首都圏反原発連合/NO NUKES MORE HEARTS)
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3月11日にデモを実施すると決めたのは1月だったが、集会の候補地の多くはすでに予約で埋まり、あまり残っていなかった。ピースオンアースが日比谷公園で3月10日と11日に開催されること、そして福島原発事故緊急会議もアクションを計画していることも考慮し、私たちも大きな流れにするために日比谷公園で集合、出発し、国会囲もうヒューマンチェーンに連動するデモにしようということになった。
3月11日のデモで何をやるべきか、そしてやらないべきか。デモ実施の是非も含め、集会や梯団の内容、サウンドカーなどについて話し合った。とくにサウンドカーについてはかねてより賛否両論で、ギリギリまで議論が続いたが、「この日にふさわしいサウンド」を表現してくれるアーティストなら、ということで実施を決めた。
さて当日、日比谷公園の集会場所は、とりあえずの広場にマイクをセットしただけだったが、集会が始まる時間には身動きができないほどの参加者が集まった。登壇者のスピーチに続いて、イタリア人オペラ歌手ステファノ・ロドラさんのすばらしい歌声が青空に響き渡る。そして14時46分に黙祷をし、デモの出発となるが、あまりの人の多さで、全員が出発し終えるまでは1時間近くかかり、最後列がデモを終えたのは予定を大幅に過ぎた18時ごろだった。
ヒューマンチェーンの開始は17時で、「時間どおりに」と事前に打ち合わせていたが、結局、1時間以上遅れてしまった。6000個用意したキャンドルセットは半分ほどしか配れなかったが、並んでゆれるろうそくの灯は美しかった。
主催者の予想をはるかに超え、デモ参加者1万4000人、ヒューマンチェーン1万人以上が集まった3月11日。脱原発を願う人の輪は確実に大きくなっていると感じた。警察の警戒がより強くなっているのは、その証だろうか。特別な組織ではなくても、呼びかければこれだけの人が集まってくれたこの日は、私たちにとって忘れられない一日となった。この動きをさらに大きくしていくつもりだ。
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★3.<テント日誌 3/22(木)>
―― 経産省前テントひろば194日目 ――
原発労働者からの問題提起を受けとめて
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3月22日(木) 晴れ 気温も上がり、もう春の陽気である。
テントに行くと、福島原発に作業員として入っているK君がいた。彼は先日、アメリカの廃炉化を控えている原発のある州での、TVシンポジウムに出演し、公然化したばかりで、福島原発の現場ではシビアな状態に置かれているそうだ。
それだけではなく、やはり被曝の状態について気がかりである。先日も、福島原発で作業員として働いていた労働者が白血病だか、心筋梗塞だかで亡くなったという報をどこかで見た。
その彼が言うには、除染作業というのはある場合には、原発現場の作業よりも多くの被曝をするのだという。そういう作業に特別知識も訓練もない人達が、まともな防護策もなく駆り立てられているのを見ると、たまらないという。その場にいた者達との間で、原発労働者・被曝労働から見た原発問題及び反原発運動ということが話題となった。
彼が強調したのは、原発問題は差別・貧困ということと切り離し得ないということであった。この差別ということには、地域的な問題と、階級的・階層的な問題があり、それが重なり合うところに原発があるということであった。前者は東京-首都圏と、東北-福島との間の一種の植民地的構造であり、後者は非正規労働~移住労働者・在日・部落・寄せ場・野宿者等様々な差別と貧困の構造であり、その重なりの中に、幾重もの下請け構造の底辺で最も多くの被曝に晒される最も非人間的な労働として被曝労働があり、それによって原発が成り立っているということであった。
どうにも処理することのできない核廃棄物と被曝労働、原発は絶えずそれを生み続ける。東京における反原発運動が、どれほどこのことを内在化しえているか、というのが彼の問いであった。それを言い残して彼は、福島原発へと帰って行った。
夜、テント前では4~5人の若者達のライヴが行われている。脱原発~3・11霞ヶ関の真ん中で愛を叫ぶ~ というライヴだそうだ。テントの中では運営会議が行われていたが、それが終わる頃ライヴも終わり、第1テントの中は溢れんばかり。原子力安全委員会や野田政権の動向や、明日からの連続行動を話題にしながら夜は更けていく。
( Y・T )
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【編集部より】
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