「原発の再開は絶対認められない 電気は足りる」など―地震と原発事故情報【TMM:No1456】
- 2012年 5月 15日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎地震と原発事故
2012年5月15日(火) 地震と原発事故情報
転送歓迎
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★1.原発の再開は絶対認められない 電気は足りる
山崎久隆
★2.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
◇5/18首相官邸前抗議行動
★3.新聞・雑誌から
◇「再稼働ばかげている」 脱原発首長会議経産副大臣に迫る
(5月15日東京新聞より抜粋)
★4.<テント日誌 5/12(土)―
経産省前テントひろば245日目 原発ゼロ7日目>
抗議行動はテントひろばを通じて広がり繋がる!
~テントひろばの新たなステージと新たな価値観としての
母性(女たち)文化
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┗■1.原発の再開は絶対認められない
| 電気は足りる
└──── 山崎久隆
日本全国の発電設備は10電力で2億400万キロワットもある。そのうち約4千800万キロワットが原発なので、使えるのは差引1億5600万キロワットであるが、日本で最も電力消費の多かった2001年8月のピークは1億7800万キロワットだった。(沖縄電力を除く)
これだけを見ると「足りないでは無いか」と思われるかもしれない。しかし供給可能な設備はまだある。電源開発などの卸電気事業者から買っている分だ。電源開発は火力や水力合わせて1700万キロワットの設備容量がある。なお日本原子力発電は原発しか保有していないので計算から除外する。
その他に、「特定規模電気事業」いわゆる「PPS」事業者があり、この設備容量は1500万キロワットある。
その他に自家発電設備の内、自社消費分以外の「余剰分」がある。これがどれだけあるのか、経産省はとっくに知っているはずなのだが、明らかにしようとしない。
自家発電設備自体は、全国で約6000万キロワットある。このうち自社消費分やPPSへの売却を除いた電力会社への供給可能量は、少なくても推定1300万キロワットほどはあるのではないかという推計もある。
ただし、実際に供給できるかどうかは未知数ではある。
ここで整理してみる。
全国で平均5%ほどの節電をしたと仮定しよう。すると、1億7800万キロワットは1億6900万キロワット程度に引き下げられる。これに電源開発から1700万キロワット供給し、さらに自家発電電力量を1300万と仮定すれば、差引電力会社が手当てすべき量は1億3900万キロワットとなる。
電力の全設備が1億5600万だから、設備は足りる。予備率が11%もある。これで停電が起きるというのだったら、いったい電力会社はどんな設備運営をしているのかと疑問になる。関電のこれまでの言い分を聞くにつけ、わざと停電を引き起こしたがっているとしか思えない。
ちなみに昨年の最大三日平均は1億5515万キロワットだった。
本当に必要なのは電力ピーク対策
この最大電力需要は瞬間値だ。最も暑い日の午後1時から4時くらい、24時間ずっと巨大な発電電力量を維持する必要などない。その程度のことは経産省の資料にさえ書いてあるというのに、一日中停電するかのごとく宣伝している関電のデタラメさには恐れ入る。
設備の利用率は「負荷率」と呼ばれる。原発があった時代から、日本はおおむね60%だ。これはドイツの74%、英国の67%と比べても低く、同様の原発大国であるフランスと同じだ。なお、米国はさらに低く58.6%である。
日本の設備利用率がドイツ並みになるだけで、設備の利用効率は10%以上も上がることはほとんど知られていない。設備利用率が低いのは、ピーク時電力が高くボトムが低いからだ。ピークシフトをするだけで最大電力需要を簡単に引き下げられる。それを「節電」というのはやや違うのではないか。このような電力利用を「スマートに」変えることは「適電」と言うべきだろう。適切な電力消費構造に変えれば、原発などなくなっても少しも困らない。
巨大な揚水発電所などを沢山作って、ピークを減らすよりピークに合わせて供給する設備を増設し続けてきたため、いびつな電力浪費構造になってしまった。設備利用率が極端に低い揚水式発電所を作れたのも、それをそのまま設備投資として電力料金に乗せられるような制度が温存されていたためだ。
地域独占体制を解体せよ
全国を足してしまうと、こんな計算になるのだが、これを9電力会社ごとに分割すると、新聞に掲載されているような、でこぼこ状態になるというわけだ。地域独占の電力会社がこれまで設備投資を値切ってきた「東西連系」などは、典型的な例だが、独占体制が長く続いた結果の「腐った」状態が生み出した現実であろう。もはや地域独占の「護送船団方式」をやめることが第一に必要だ。
次にすべきことは、電力を送る事業と、発電する事業を分割することだ。
送電は事業と言ってもいわば「公益事業」であり、過度な営利目的に使うことはやめるべきだ。そう主張するもう一つの理由は、送電網への投資がおろそかになることも大規模停電事故を引き起こす原因になり得るからだ。実際に米国カリフォルニア州で起きたことがある。
さらに、公益企業体として送電網を維持することにより、小規模発電事業者の送電が低コストで実現し、例えば北海道の広大な土地を使った太陽光発電が廉価で東京に運ぶことが可能になるなどと、ビジネスチャンスの増大による再生可能エネルギー事業への新規参入が見込めるからだ。
休耕田になってしまった土地を、新たな電力生産地として活用できればと誰もが思っていても規模が小さすぎてコストが掛かり過ぎるなどということも解消できる可能性が広がるだろう。
日本の電力政策がデタラメだったことを本当に反省するのならば9電力体制の解体こそが必要なのだ。
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┗■2.読者からイベントのおさそい(問い合わせは主催者へお願いします)
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◇5月18日(金)18時より、野田政権に対し、多くの人々の原発反対、再稼働反対の声を伝えるため、首相官邸前で抗議行動を行います。
是非、多くの皆様のご参加をお願いします。
【日 時】5月18日(金)18時から20時を予定
【場 所】首相官邸前(国会記者会館前、国会議事堂前駅3番出口出てすぐ)
【呼びかけ】首都圏反原発連合有志(http://coalitionagainstnukes.jp)
詳細情報は http://coalitionagainstnukes.jp/?page_id=504 に掲載されます。
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┗■3.新聞・雑誌から
◇「再稼働ばかげている」 脱原発首長会議経産副大臣に迫る
(5月15日東京新聞より抜粋)
(省略します―「ちきゅう座」編集部)
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┗■4.<テント日誌 5/12(土)―
│ 経産省前テントひろば245日目 原発ゼロ7日目>
│ 抗議行動はテントひろばを通じて広がり繋がる!
│ ~テントひろばの新たなステージと新たな価値観としての
│ 母性(女たち)文化
└────( F記 )
今日は相次いで行われたイベントのその緊張と疲れのためか、テントには行かず一日中自宅でお休みをさせて頂いた。しかしこの日は「★5.12原発再稼働許すな!首相官邸前抗議行動【主催】首都圏反原発連合有志」が行われた。7~800人の参加があったとの事ですがテントからも何名かが参加したようでした。彼らの抗議は毎回多くの人々が集まる一大行動になっています。福島からも、希望の牧場の吉澤さんや、富岡町から茨城に避難されている方がアピールした。
その他、13時からは経団連前で「全交」さんの抗議行動、官邸前抗議行動と同じ15時には東電本店前で「東電前アクション」が行われました。思えば僕もこのアクションには去年の早い時期から参加しましたが、もう一年も続いている大きな抗議行動になったとの感慨を持たずにはいられません。しかも色々な抗議行動の中で若い方々がいち早く始め、継続していることに対して尊敬の念すら感じます。
抗議後は第二テントで交流会も行われたようで、今後の運動について熱い議論が交わされたことだと思います。
(ここでタッチーの報告)東電前アクション終了後のテントでの交流会準備で第2テントに足を運んだところ、アクションでの発言をお願いしている避難者のおふたりが、テントの奥で、10名近い若者たちを相手にお話をされて、ミニ集会。若者たちは、東京西部のキリスト者のグループの人たちで、彼らもそのまま東電前アクションに参加。
アクション終了後、テントに移動すると、街宣車とすれ違い、スワ、さっきまでテントで嫌がらせしていた右翼か?と見れば、希望の牧場の吉沢さん、横断歩道の真ん中でエール交換、交流会にお誘い。スペースたんぽぽでの経産省前テントひろば応援講座の第1回の講師で来ていただいた被曝家畜の飼育を続けている方だ。
交流会は30人くらいの参加者で全員の自己紹介や東電前アクションの映像をプロジェクターで映写、スクリーンが見つからずにシーツを貼っての上映でしたが、盛り上がりました。お天気が良かったので、テントの入り口を大きく開けて、テントひろばに集う人たちも次々と交流、官邸前抗議行動から戻った、とつきとおかの女たちの座り込みの本日のローテのSさん、スマイリングサンバッグで通勤するツワモノOLのAちゃん、泊まり込み防衛の青年、更にははるばる大阪からバイクで来た門真市の鮮烈左翼議員の戸田ひさよしさんも参加。初テントとのことです。(ここまでタッチー記)
今日も北関東のほうから罵声ドライブ同好会、さらに軍歌愛好会の方々がいらしたようです。
テント前には車を止めず、経産省本館正門横にある車通用口に止めたそうで、ご自分たちも経産省の一部を占拠したと悦に入っていたようだと、経産省の方から教えて頂きました。
明日13日の13時半から明治大学リバティータワーにおいて、「反原発自治体議員・市民連合」による第二回総会と記念講演があり、経産省テントひろばからは渕上太郎代表が来賓挨拶をされると聞きましたが、記念講演は元スイス大使の村田光平氏が=なぜ急ぐ再稼動-そのウラにあるもの=と題して行われるそうです。
村田さんは福島第1原発4号機燃料プールの危機的状況とそれがもたらす破滅的事態について全世界に訴え、国際的対応を求める呼びかけをされているが、僕は彼の主張する「母性文明の創設」に強くひかれます。
母の日を前にしてどうしても忘れられない言葉があります。それは昨年10月に「原発いらない福島の女たち」の活動の中でどなたかが僕に語った言葉です。
『原発を作ったのは男社会だ!』
その言葉には福島の女たちが原発を絶対止めて見せるとの意気込みだけでなく。本気でこの世の中の仕組みを変えようとする確固たる意思が漲っていたのです。村田氏は「父性文化」と「母性文化」のバランスが大切であると語っていますが、今は歩みを緩め、しっかりと地に足の着いた歩き方の模索をすべき時だと思います。まるでそれは佐藤幸子さんが「自然農」の極みにたどり着いた長い時間を必要とするとは思いますが・・・。
しかしその宝物とも思われる福島県・川俣町のその土地は高汚染の放射能にまみれ、佐藤さんの一家の夢と将来を奪っただけでなく。そこの関わった多くの方々、そしてそこで研修していた若者たちの未来すら奪ってしまったのです。
【訂正】5/11の日誌で、大飯原発3・4号機が、BWR型とありましたのは、PWR型の誤りです。訂正致します。
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【編集部より】
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