脱原発の秋の陣は経産省前テント1周年の行動から
- 2012年 9月 3日
- 交流の広場
- 9条改憲阻止の会
2012年9月3日 連帯・共同ニュース第284号
■ 国会は混迷のまま終盤を迎えているが、それを尻目に民主党も自民党も党首選に向かっている。政党間抗争が政党内部の抗争に軸を移している。また「大阪維新の会」が既存の政党に揺さぶりをかけ、各政党は対応に大わらわだ。これには選挙も間近いとされる中で政党や政治家の危機感や不安感が背景としてある。誰にも、どこにも、日本の現状を変え未来を展望できるビジョンも構想もないということが根本原因であるが、これはたとえ選挙がどのような結果であろうと続くことにほかならない。大まかな予想として言えば、民主党と自民党、それに公明党の三党ブロックと「維新の会」ブロックと小沢一郎ブロックが大きな政党再編の枠組みとして出てくるのではないだろうか。政党間の関係は複雑で怪奇とでもいうべきところがあるからこれは屈折した形をとるかもしれないが、この腺にそって行くように思われる。混迷と混乱が続く中で、「維新の会」を中心とした右派ブロック、民主・自民・公明の中道ブロック、小沢一郎らの左派ブロックというのが僕の大雑把な政治的診断であるが、こうした動きに中で僕らは国民の政治意志を表現する運動をするしかない。この運動はこの三つのブロックの外にありながら、これらの全体に影響を与える。これは日本の政治を国民の意志の実現《国民主権の実現の現在的な形》、あるいは国民の自己決定権を根底に持つところから変革するものである。僕はこの間の首相官邸前行動の動きなどにこのことをみているのであり、直接的で自発的な行動の中にその兆候を見てきた。
民意による政権交代が無残な結果に終わった中での民意の流れであると思う。この運動は原発の是非、オスプレイ配備や基地移転の是非、TPP参加の是非などの当面の政治的課題への対応としてあるが、本質的にはこうした射程を内包してある。民意を政権交代ではなく国民の自己決定的な政治表現へという流れを作り、その基盤の中で政権交代も問題とされる径路をとるのだ。短期の政治課題への対応と長期の政治的変革を同時にあわせ持つ、つまりは時間的に重層化された政治的運動が今要求されているのだ。この視座を持って秋に陣とも言うべき闘いに臨もう。
■ 9月7日(金)首相官邸前行動(18時~20時)等。9月9日(日)オスプレイ配備反対国会包囲行動(11時~12時30分・場所国会周辺)。これは9・9沖縄県民大会の呼応した同時アクションである。9月11日(火)テント1周年イベント&アクション。記念集会・経産省包囲かんしょ踊り・経産省包囲人間の鎖など。プレイベントは13時から盛り沢山予定されている。(文責 三上治)
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