IPPNW国際シンポジウム「福島原発事故と健康問題~教訓と課題」 (慨訳)
- 2012年 9月 9日
- 交流の広場
http://blog.ippnw.de/
(1)核戦争防止国際医師団体IPPNWの広島世界大会の報告と福島の訪問の報告
8月24日に世界中から約500人の医師が参加し、IPPNW世界大会が広島で開催された。
2人の生き残った被爆者が、1945年8月の思い出と,悪夢の始まりを語った。
現在75才の木村信正さんは、長い間彼の原爆の経験について話すことはできなかった。
広島が跡形もなく破壊された時、彼は8歳で、彼は数人の家族を失った。
彼は医者として原爆被爆者の疾病を診察してきた。そして彼自身も放射線の影響により重病であった。
「原子力の平和利用は同じように恐ろしい災害を引き起こす可能性があり、我々は、放射線の危険性を考えなければならない」とドイツ人のIPPNWの医師達に心から話した。
(2)IPPNWドイツ支部の報告
IPPNW世界大会の少し前に、女医や医師達12人からなるドイツのメンバ-は日本に到着していた。
我々には、蒸し暑い日本の·気候と多くのプログラムが待ち受けていた。
世界中から来た、若い女医や医師達35人が長崎から広島まで自転車で走り、広島のIPPNW世界大会に参加してくる。彼等は月曜日に自転車で到着する予定である。そしてそこで、広島市長が歓迎してくれる。彼らは、暑さの中で登山したり、又、政治家やメディアの人々と会ったり、上関の原子力発電所の建設計画についての情報を得る。
火曜日に、歴史的な広島で世界中からの反原発活動家と会い、 国際キャンペーンの核兵器廃絶の議論をすることになっている。
翌水曜日は、ドイツの女医Eva-Maria Schwienhorst 博士による、平和の為の医療について、学生達との討論会議が始まる。
そして、 Katja Göbbels 医師は非暴力について学生と話し合う。
木曜日は、IPPNW世界会議の開始。
特に興味が深かった事は、福島原発事故の放射線による健康への影響についての議論であった。
さらに、私達は原子力の民間利用について日本の同僚と熱心に議論した。
PPNWドイツ支部は世界会議で、低放射線量の人体の影響について、再生エネルギーについて、ウラン兵器の 防護と責任について、議論した。
私達は、反原発に取り組んでいる医師達と会う為、そして、福島の健康の影響に関するシンポジウムに参加する為に東京に行きます。その後、我々の小さなグループは、福島県を訪問します。
そこでは医療施設を訪問し、原発事故に会った被災者と医師達と話し合うつもりである。
東京での記者会見では、IPPNWのドイツ支部の医師団が日本で経験したことを報告する予定である。
私達は、低放射線による健康の影響に対する私達の知識を日本の多くの人々に与え、多くの人達と接する事を望んでいます。
我々は、私達の日本での体験を報告します。だから、時々私達のBLOGを見てください。(医師Angelika Wilmenさんから)
(3)8月6日は爆撃機1機が降下した原子爆弾で広島市で10万人以上が殺された日である。
広島で爆発した初めての原子爆弾である。
科学は、アルバート·アインシュタインが予測していたように、人類と自然を破壊するところまで進んだのである。原子力の魔力は私達の思考力も、回りの全てを変えた。人類が生き残るために、我々には人間として価値のある、新しい考えが必要である。(IPPNW共同創設者.名誉会長 Ulrich Gottstein教授から)
(IPPNWドイツ前会長Angelika Claußen博士の広島からの報告)
http://blog.ippnw.de/?p=429#more-429
IPPNWの広島での世界会議から。
ドイツのIPPNWグループの仕事の1つは、日本の自治体のエネルギーを100%再生可能エネルギーにしていくテ-マで議論した。25名の参加者は、ドイツの自然エネルギ-政策に非常に興味を持っていた。世界では、自然エネルギ-の必要性が認識され急速に動き初めている。
日本国民も原発0を目指して、真剣に動き始めた。
福島、チェルノブイル、広島、マヤク、スリーマイルの核事故が起こり、核時代の終了を要求する!
日本はチェルノブイルから放射線の健康影響を学んだのか?
チェルノブイルの低放射線量の健康影響に関する医学的研究から私達は何を知り、何を学んだのか?
我々はこの知識から、福島の人々を保護する政策に行動できるのか?
福島とチェルノブイリの影響を比較し、貴方達はどのくらい福島が広大に汚染されたのか本当に解っているのか?とFuritsu博士は訊ねた。
200kmの多くの地域が汚染された。
チェルノブイル事故後、南ドイツ、ポーランド、チェコ、チェコ、オーストリア、フィンランドの1部、スウェーデンが高汚染された。
ベラルーシ、ウクライナ、ロシアなど非常に汚染された国では、死産や先天性欠損症が増加したことが明らかになった。
福島での流産、死産、先天性奇形の数字を福島の事故前と比較し公表しなければならないと、
ドイツ放射線防護協会会長 Pflugbeil 博士は述べた。
我々医師は、福島の母親達を支援し、放射線汚染後の食品調査をし、政府への抗議を続けていくとFuritsu博士は言った。
東京では、毎週金曜日、日本の全ての原発の廃止を求め5万〜10万人の抗議デモが行われている。他の大都市でも毎週金曜日、数千人が政府に抗議デモをしている。日本全体の国民が、政府に対して脱原発を要求している。
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。