「イノシシが走り、ゼネコンが除染するわがふるさと:福島県川俣町」など-地震と原発事故情報
- 2012年 11月 13日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No1649】
2012年11月13日(火) 地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.「原発は小さきこと」つまりは福島など眼中にもないらしい
居住不能となり故郷を追われた16万人は「小さきこと」か?!
石原慎太郎の発言の精神構造を疑う (山崎久隆 たんぽぽ舎)
★2.「再稼働阻止全国ネットワーク」が発足。
(司会を担当して/布施哲也 反原発自治体議員・市民連盟)
★3.イノシシが走り、ゼネコンが除染するわがふるさと:福島県川俣町
暮らしの息吹を奪われた村の姿がたまらなく悲しかった(門間ひで子)
★4.新聞・雑誌から3つの記事
(小沢氏 二審も無罪、日比谷不許可は適切か、敦賀原発 断層調査)
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【文科省・放射線副読本をみんなで考えるワークショップ】
参加費 資料持参のかた800円、資料なしの方1000円(資料代200円込み)
※テキストとして、文科省発行の放射線副読本「中学生用」を使います。
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(http://www.mext.go.jp/b_menu/shuppan/sonota/attach/1313004.htm
↑この中にある「中学校生徒用1/2と2/2(PDF)」を使います)
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┗■1.「原発は小さきこと」つまりは福島など眼中にもないらしい
│ 居住不能となり故郷を追われた16万人は「小さきこと」か?!
│ 石原慎太郎の発言の精神構造を疑う
└────(山崎久隆 たんぽぽ舎)
○またひとり、「日本の将来を憂う」老人が国政に出るらしい。しかしこの人
の言うことは、首尾一貫性も合理性もない。
例えば「原発問題など小さいこと」なのだそうだ。
他ならぬ石原慎太郎がそう言う。なんという脈絡の無さだろう。
日本が「尖閣諸島」と呼ぶ小島について、9月11日(そう911だ)に野田
政権は国有化を決定した。それに対して中国は猛反発し、中国国内では暴動ま
で発生した。
もともと1972年の日中国交回復に際して「次世代以降に棚上げ」したはずの
「領土問題」を、現世代で「仕掛け」たのは日本だった。従来保たれてきた政
治的均衡を日本側が「尖閣国有化」で破ったことに対し、中国側は主に経済分
野で反撃を開始している。この深刻な打撃は、「原発が止まる」という次元の
比ではないだろう。もともと原発が止まっても経済失速が起きることなどない
が、貿易、特に対中貿易により経済のかなりの部分を支えてきた日本国にとっ
ては、深刻な影響は避けられないはずだ。
日米安保などあろうとなかろうと、軍事衝突など誰にとっても何の利益にも
ならないことをするはずがない。特に米中両国は。
○では、一体日本は何のつもりで挑発的行動に出たのだろうか。
実際のところは、さっぱりわからないが、どうやらこれから国政に打って出
ようとする老人が「尖閣都有化」(といってもあくまでも地籍は石垣市だが)
を強行しようとしたことに「対抗した」かららしい。
全く。子どもの喧嘩か。
仮に、それ以上に深慮遠謀があるとするならば、対米関係である。
普天間とオスプレイ配備問題は、沖縄だけの問題ではなく日本全国が日米安
保の脅威と傲慢さを感じ始めていた。在日米軍の横暴な振る舞いは、95年の
少女暴行事件と同様に、日米安保を揺さぶる可能性があった。しかし当時と異
なり「普天間移転」という解決カードはもう使えないどころか、この「解決不
能」状態(鳩山首相のトラストミー発言の無責任な投げだし)が問題の一端な
ので、民主党政権の責任問題にも波及している。そこで、あえて中国との対立
を煽ることで日米安保体制を国民に再認識させ、日米安保体制を盤石なものと
し、その返す刀でオスプレイと普天間(つまりは辺野古移転問題)も「解決し
てしまえ」と思っているのだとしたら、何重にも沖縄を踏みつけにする行為だ。
○ここから出てくる「ひょうたんの駒」は、尖閣など先島諸島への陸上自衛隊
配備、日米安保体制の強化、集団的自衛権の行使、憲法9条改憲であろう。尖
閣諸島に派遣した自衛隊や海上保安庁が中国当局と「交戦状態になる」のを
もっけの幸いと狙っているのではないか。読売新聞など「武力衝突の可能性が
少なくない」から自衛隊がバックアップする体制を取れなどと煽っている。ま
さしく1937年の日中戦争勃発の再現を見る思いだ。その先にあるのは悪夢であ
る。いったい、武力衝突が日常化する国にしたいのか。とはいえ、そのころに
は寿命が尽きて生きていない人ばかりだ。なおさら無責任きわまりない。
前置きが長くなったが、石原にとって原発問題が「小さいこと」ならば、居
住不能となり故郷を追われた16万人は「小さいこと」なのだ。絶海の孤島に漁
船の避難場所を16億円掛けて作ることが「大きなこと」だという老人の、戯言
にしか聞こえないが、それが現在、この国では一定の支持を得ているようなの
で恐ろしくなる。
放射能の影響で福島県は避難のために人口が減り、耕作放棄せざるをえない
地域が急速に拡大している。それは「国土の荒廃」ではないのか。原発事故は
無残な形で国家国民を破壊する。それが小さいことだと本気で言っているのか。
それに同調する者たちの精神構造はどうなっているのか。
○日本はこれからも巨大地震と津波の試練を受け続ける。その中のいくつかは
原発を直撃する。そして再稼働などしていれば福島原発震災を再現する。それ
を免れたとしても、電力供給どころか原発の震災復旧に巨額の費用を電力会社
はつぎ込まねばならず、赤字はますます拡大する。原発や核燃料サイクル自体
が危険きわまりないことと、それに支えさせるエネルギー供給体制はさらに脆
弱さを増すことになる。
石原の場合、単純に自分が中心に立てない事案は全て「小さいこと」である。
そして自分が中心で回せる、私たちには無縁の「天下国家」を夢想している。
ただしこの「無縁の」国家が土足で私たちの平和と安全に踏み込んでくる恐れ
が出始めた。
このような勢力は断じて権力の座につかせてはならない。
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┗■2.「再稼働阻止全国ネットワーク」が発足
└────(司会を担当して/布施哲也 反原発自治体議員・市民連盟)
再稼働を阻止するため、どうすればいいのか気になっていた。原発現地の方
々の報告から、立地自治体は当然だが、周辺自治体の動向が重要となると理
解した。電源三法の交付金もそうだが、それに加え、15から16兆円の電気
料金に含まれる数兆円の原発推進費用が、立地自治体を中心に配られている。
でも、周辺自治体へは、それほどわたっていないからだ。防災対策重点区域が
30キロ圏に拡大され、周辺自治体の発言力も増している。首長と議会への、
地域住民の強い働きかけを期待し、ネットワークはそれを支えたい。
見知った公安関係者が、分散会と全体会の会場周辺を徘徊していた。
原子力ムラの住人にも関心を呼んだ集会なのだろう。
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┗■3.イノシシが走り、ゼネコンが除染するわがふるさと:福島県川俣町
│ 暮らしの息吹を奪われた村の姿がたまらなく悲しかった
└────(門間ひで子 羽村市議会議員)
10月10日~11日の2日間、福島県川俣町の現状を見るため行ってきた。
夏の保養プロジェクト参加者との再会、教員・町議会議員との交流、学校視察
を行い、子ども時代を過ごした山木屋にも入った。村人が誰も住まない静かな
里山は、イノシシが走り、ゼネコンが除染する場所に変わっていた。放射能で
汚染された土壌は持って行き場がなく、袋に入れられて、田んぼや校庭にただ
積み上げられていた。
飯館村にも浪江にも近い自宅の跡地の線量は、今も1.64マイクロSvだった。
野鳥のさえずりも聞こえない、不思議な空間がそこにあった。以前は、車の交
通もまばらだった国道は、パトカーや監視パトロール車、工事関係車両、自宅
を整理にくる村人の車が頻繁に行き交い、交通量の多さに驚いたが、暮らしの
息吹を奪われた村の姿が、たまらなく悲しかった。
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└────(広瀬隆)
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┗■5.新聞・雑誌から3つの記事
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◆小沢氏、二審も無罪 虚偽記載、大半認定せず 東京高裁
(11月12日 朝日新聞より)
資金管理団体「陸山会」の土地取引をめぐり、政治資金規正法違反の罪で強
制起訴された「国民の生活が第一」代表・小沢一郎被告(70)の控訴審判決が
12日、東京地裁であった。小川正持裁判長は、小沢氏を無罪とした一審・東京
地裁判決を支持し、検察官役の指定弁護士による控訴を棄却した。(後略)
(同・夕刊から)
再び無罪 小沢氏一礼 踏み込んだ判決 喜ぶ
一審判決よりも踏み込んだ「無罪」だった。「国民の生活が第一」代表の小
沢一郎被告(70)に対する12日の東京高裁裁判は「一審の結論に誤りはない」
と述べ、検察官役の指定弁護士の主張を退けた。一審が認めていた秘書らの虚
偽記載も否定する内容に、小沢氏も表情を崩した。(中略)
「早く確定を」弁護団---「元秘書に故意がなかったと認めており、非常に
いい判決だ」。小沢氏の弁護団は一審よりも踏み込んだ無罪の認定に満足した
表情を浮かべた。「指定弁護士は上訴権を放棄し、早く無罪を確定させるべき
だ」
弁護団は一審で、東京地検特捜部の検事が事実に反する捜査報告書を作って
いたことを暴いた。今年4月の無罪判決で、裁判が終わると期待した。
しかし、指定弁護士は控訴。小沢氏はその後の7月に民主党を離党し、新党
を立ち上げることになった。弁護団の一人は「控訴されなければ、離党せずに
済んだのではないか」と話す。(後略)
◆日比谷公園デモ 都の使用不許可は適切?
(11月13日 東京新聞より)
原発の再稼働や新増設に反対する抗議活動「11・11反原発 百万人大占拠」
が十一日、東京・永田町の国会議事堂正門前など9カ所であった。雨の中、歩
道を参加者が埋め尽くしたが、主催した「首都圏反原発連合」が、日比谷公園
を出発点に希望したデモは、都が公園の使用許可を出さずに中止。都は、他に
もイベントがあったことや、事前にデモ参加者が不明として不許可としたが、
都の判断は適切だったのか。
「表現の自由 大切」「運営 市民のお金」---午後三時と同五時に官庁街や
国会前で行われた「大占拠」には、主催者発表で十万人、警察庁関係者による
推計で七千~八千人ほどが参加した。
デモ参加者の多くが集まる予定だった午後一時の日比谷公園北側の健康広場
には数人がいるだけで、閑散。長女(四つ)、次女(一つ)と散歩で訪れた千
代田区平河町の女性会社員(二五)は「日比谷公園は広々としているし、一万
人は入りそうだけど」と不思議そう。「表現の自由は大事だと思う」と首をひ
ねった。(後略)
◆敦賀原発、月内にも断層調査
(11月13日 東京新聞より)
原発敷地内の断層を調べている原子力規制委員会は、日本原子力発電(原電
)敦賀原発(福井県敦賀市)に今月内にも調査チームを派遣することを決めた。
十四日の規制委員会で日程など正式決定する。現地調査は二日に実施した関西
電力大飯原発(福井県おおい町)に次いで二カ所目。
規制委などによると、敦賀原発の敷地内には断層(破砕帯)が190本走っ
ており、うち6本は1、2号機の直下を通っている。旧経産省原子力安全・保
安院(廃止)の四月の現地調査で、近くを通る全長315キロの「浦底断層」
が動いた際に、これらの断層が連動する可能性が指摘された。(後略)
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