11/28(水)11:00~飯館村民による東電慰謝料請求訴訟第5回口頭弁論
- 2012年 11月 16日
- 交流の広場
飯館村東電裁判の次回口頭弁論は
11月28日午前11時~東京地裁806号法廷です。
ぜひ、傍聴に参加してください。
飯舘村民による
東電慰謝料請求訴訟(東京地裁)を
応援しよう!裁判傍聴行動へご参加を!
第5回口頭弁論
11月28日(水)午前11時~ 東京地裁806号法廷です。
■「東電に『自分たちが悪かった』と思い知らせたい」
「原発事故から1年以上経ち、収束作業や賠償がなんとなく進んでいますが、
私は過ちを犯した人の責任が見過ごされていると思うんです。このまま推移した
ら、責任の所在が曖昧なまま収束作業も賠償も終え、誰が悪かったのかが見えな
くなってしまう。本来対峙すべきは『原子力ムラ』住人すべてでしょうが、全部
を相手にすると決着がいつになるか分からない。ならば相手を絞ろうと被告は東
電のみとし、請求も慰謝料一本にしたのです。巨大な壁と闘うことになるが、針
の大きさでいいから風穴を開けて、東電に『自分たちが悪かった』と思い知らせ
たい。」(『政経東北』2012.5月号)
福島第一原発事故から1年余り経った今年3月30日、東京地方裁判所に、福島
県飯舘村の村民5世帯14人が東京電力に対して慰謝料を求める裁判を提訴しま
した(その後3世帯が加わり8世帯20余人となり、さらに2世帯が加わります)。
その裁判の原告団長である岡本易さんのことばです。これは、村を生活を仕事を
人生設計を壊されていまだ福島市や伊達市などの仮設住宅や借り上げ住宅に避難
を余儀なくされている原告のみなさんの共通の気持ちだと思います。
■東電に対する慰謝料請求
裁判では東京電力に対して、①放射線被ばくならびに避難生活に基づく慰謝料、
②人生目標・生活設計・生活基盤の破壊・喪失に基づく慰謝料、③懲罰的慰謝料
を求めています。
福島第一原発事故に基づく損害賠償については、和解仲介機関として「解決セ
ンター」があります。しかし、東電側の不誠実な対応、時間の遅延、自動車事故
より低い慰謝料といったことなど大きな問題となっています。
「例えば、自分では賠償されるだろうと思って請求したものが、東電の判断で却
下されるケースがあります。しかし、東電は却下した理由を明らかにしません。
判断基準が不明瞭なまま、加害者の“さじ加減”で認める・認めないが決まるの
はどう考えてもおかしい。原発事故の賠償が交通事故の賠償に置き換えられてい
る点も大いに不満です。」(同前)
長尾さん被ばく労災を労災認定を無視して最後まで認めようとしなかった東電。
賠償額が大きくなるから電力料金を上げるという東電。その企業姿勢は悪く一貫
しており、まったく許せません。
■強引な除染が続けられ、村の風景が激変
現在、飯舘村は3区域に分けられ、除染作業が進められています。住居の屋根や
壁面の除染から、住居周辺10メートル(これは20メートルに拡大された。)
の地表5センチはぎとり、田畑の表土5センチはぎとりなどが高額の費用を費や
し行われ、除去した土などが仮置き場にとりあえず3年間保管ということでどん
どん集積されています。村の風景がすっかり変わってしまってきているそうです。
家を囲む昔ながらの樹齢50年100年という木々も伐採するということになっ
てきているようです。しかも、除染しても数日で元に戻ってしまうといった状態
で効果は全く不明であり、いつ終わるのかもわからず、村民から不安の声があがっ
ています。
村に戻れ、とにかく除染、除染といった村長、国の動きが強まっていますが、
一方でそれに対する不安、不信、東電に対する怒りも大きく、この裁判に合流す
る村民が少しずつですが増えています。
裁判での提出資料のひとつとして8月に原告の飯舘村の住まい内外、周辺の放
射線量測定が行われました。とても生活できる状態ではありませんでした。
東電は事故によるあらゆる被害に対して迅速に万全の損害賠償を行うべきです。
東日本大震災、福島第一原発事故の被災者支援の具体的な行動のひとつとして、
そして東電の責任をはっきりさせるために、この飯舘村民による東電慰謝料請求
裁判を応援しよう! 裁判の傍聴行動にぜひご参加を!
〈2012年11月〉
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