「浜岡原発の前面砂丘「防波堤」と「防波壁」 <下>」など-地震と原発事故情報
- 2012年 11月 17日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No1655】
2012年11月17(土) 地震と原発事故情報-3つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.浜岡原発の前面砂丘「防波堤」と「防波壁」 <下>
防波壁は張り子だった
津波を防ぐどころか津波の海水を閉じ込めるだけ
(山崎久隆 たんぽぽ舎)
★2.新聞・雑誌から
◇「脱原発 最優先争点に」官邸前デモ 有権者訴え (東京新聞より)
◇ 見極める未来地図 いざ街頭へ 原発も争点 官邸前 (朝日新聞より)
◇ 生活、野田首相に対抗馬 三宅雪子氏 (朝日新聞より)
★3.<テント日誌 11/11(日)――経産省前テントひろば428日目>
11/9・10日の二つの結成集会と11日の大行動
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☆ 京都から海老沢徹さん(元・京大原子炉実験所)を迎えて緊急の講座
テーマ:加圧水型原発の弱点について-炉心水位計がない- ほか
講師 海老沢徹さん(京大原子炉実験所OB(熊取6人組のお一人))
槌田敦さん、山崎久隆さんも参加・発言します。
日時 11月19日(月)19時から[18時半開場]、参加費800円、
会場 スペースたんぽぽ
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┗■1.浜岡原発の前面砂丘「防波堤」と「防波壁」
│ 防波壁は張り子だった
│ 津波を防ぐどころか津波の海水を閉じ込めるだけ <下>
└──── (山崎久隆 たんぽぽ舎)
◇ 防波壁は張り子だった-釜石市の防波堤の無残な破壊(先例)
対策の目玉は海抜18mに達する「防波壁」だ。
しかし「海抜」というところがミソで、「壁」そのものは10~12mほど
しかな い。建設する場所の敷地の海抜がもともと8~6mほどあるので、その
上に建てる「壁」の高さは最大12mだという。
基礎には鉄筋を入れて、一見すると頑丈そうに見えるが、その上が張り子だ
った。 内部が空洞の鋼鉄製の「ハコ」を積み上げており文字通り「張り子」構
造である。
これで何を防護しようというのか。相手は「津波」である。
中部電力も施工したゼネコンも、石巻や宮古の堤防がどうなったのかを知ら
ないらしい。海の底から海上に至るまで、あるいは町を取り囲む万里長城のよう
な装甲防壁をいとも簡単に吹き飛ばし、ばらばらにしたのが3.11の津波だ。
津波は単なる「水」ではない。発生した地点から陸に向かって突進する津波
は、最 初はほとんど海水だが、海底が浅くなるに従い海の底を「浚渫」しなが
ら進む。海底土壌を岩石ごと引きはがして持ち去る。さらに海底が急速に浅くな
ると、スピードが 落ちると同時に、津波の推進方向にあった運動エネルギーが
海底の岩石を巻き上げ、 同時に波高の増大に変わる。水深1000mでは時速
360kmが、30mでは時速30km、10mでは時速10kmにまで変化し、
そのエネルギーが海面を持ち上げる方向に変わる。海の水が海底に行く手を阻ま
れるために、海底には巨大な土石流が発生する。これが陸に達する直前に遭遇す
る最後の障害物が防波堤だ。防波堤は「水」ではなく海底土石流の直撃を受ける。
ギネスに載った「世界最大の防潮堤」釜石市の防波堤が無残にもばらばらに破
壊された原因は、津波のエネルギーがとんでもなく巨大だったことだが、その原
因は海底土石流の直撃だった。
さて、ギネスには到底載りそうのない浜岡防波壁だが海底構造はまさしく、
津波の巨大化が最も懸念される「遠浅」である。
◇ 浜岡原発で起きること
浜岡原発の沖合には5基分の取水塔がある。その場所は海岸から600m沖合
だが、水深はわずかに6mしかない。浜岡には専用港がないので、原発の海側に
は何の障害物もない遠浅の海だ。福島は防潮堤があったので専用港内はそれでも
津波の高さは若干低くなったが、浜岡は全く逆で原発の両側にある川の先は水深
が深く、浜岡原発の前面海底が浅くなっているため津波は浜岡原発に向かって高
くなってくる。
福島でも棚倉地区のように海底が浅い海の海岸線は周囲から津波が集まりや
すく、波高が高くなることが実証されている。浜岡でも「御前崎海脚」という海
の中でも浅くなっている部分が付きだしているので、原発に襲いかかる津波が高
くなる。そのうえ浜岡沖は川に挟まれた遠浅の海である。津波は沖合から両側か
ら、土石流となって押し寄せる。
仙台平野を突き進む津波、気仙沼港から溢水し町を呑み込んだ津波は、どれ
もどす黒く、まるでヘドロのように見えた。これは海底土壌を巻き込んだからだ。
貞観津波では内陸5kmまで到達したことが地層調査でも分かっている。今
回のはそれをも上回るだろうと、東北大学は解析している。巨大津波とはそうい
うものだ。
津波は海底土石流を伴い大量の土砂が浜岡原発に襲いかかる。その際防波壁
を突破して原発敷地内に大量に侵入し、同時に周囲の川からも遡上して左右から
浜岡原発を呑み込み、敷地を覆い尽くし、泥沼に沈むことになる。さらに防波壁
と砂丘が邪魔をして容易には引かない。そこに放射性物質が大量に注ぎ込み、水
深10数メートルの放射能の泥沼となって覆い尽くされる、そんな悪夢の光景が
目に浮かぶのは私だけで はないだろう。
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┗■2. 新聞・雑誌から
◇「脱原発 最優先争点に」
官邸前デモ 有権者訴え
衆議院が解散した16日も、毎週金曜の夜に市民が原発反対を訴える抗議活動
が首相官邸前や国会前で開かれた。参加者らは同日選となった衆院選と東京都知
事選を見据え、「原発ゼロを争点にしよう」と声を上げた。
東京都町田市の主婦(61)は「今回の解散は国民の意思を無視し、議員らの利
益しか考えない『強欲解散』だ」と憤る一方、「原発政策を推進してきた自民党
に政権が戻ると、脱原発の流れが後退するのではないか」と不安げに語った。
「原発ゼロの政府を」「原発なくす人に投票します」などのプラカードを用意
した人も。町田市の自営業有田健一さん(45)は「脱原発を最優先の争点にしな
ければいけない」と久しぶりに参加した。
(東京新聞 11月17日より抜粋)
◇ 見極める未来地図
いざ街頭へ 原発も争点 官邸前
16日は金曜日。首相官邸前では原子力発電所の再稼動に反対する市民らが抗議
した。
ここに最初に現れたのは社民党の福島瑞穂党首。「(次は)本気で脱原発を実
現させる国会にしましょう」と訴えた。その後も、共産党や国民の生活が第一の
前議員が入れ代わり立ち代わり姿を見せた。投開票が衆院選と同じ日になる東京
都知事選の立候補予定者も。
3月から抗議行動を続けてきた市民団体「首都圏反原発連合」の平野太一さん
(27)は「原発問題が争点になるよう、選挙中も抗議を続けたい」。市民を代表
して8月、官邸に入って野田首相と面会した10人の1人だ。「首相は今も『原
発ゼロ』と明言せず、長期的な『脱原発依存』を言うばかり。どの政党が本気な
のか見極めたい」
一方、神奈川県座間市から来た介護福祉士の福田顕司さん(39)は、どこに投
票するべきか迷うという。脱原発を掲げる少数野党は小選挙区に候補をあまり立
てない。「自民は原発継続派。消去法で民主に入れるべきか・・・」
(朝日新聞11月17日より抜粋)
◇ 生活、野田首相に対抗馬 三宅雪子氏
国民の生活が第一は16日、衆院選で群馬4区での立候補が内定していた三宅
雪子前衆院議員を、野田佳彦首相に対する「刺客」として千葉4区に立候補させ
ると発表した。
(朝日新聞 11月17日より抜粋)
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┗■3.<テント日誌 11/11(日)――経産省前テントひろば 428日目>
11/9・10日の二つの結成集会と11日の大行動
霞ヶ関を練り歩いた牛のオブジェとかんしょ踊り
朝からどんより曇った空を見上げ、雨が降らないことを祈りつつ10時過ぎにテ
ン トに着いたらいつもの休日よりたくさんのスタッフが集まっていました。 デ
モが中止になったにもかかわらず、12時ごろからどんどん人が集まり始めすでに
官邸前に向かう人も・・・・。 予定を早めて2時ごろからテント前でアピールが
始まりました。 日比谷公園が使えなくなった怒り!被曝労働者の方からの訴え、
双葉町から避難 している方の悲痛な叫びなど数人からのアピールのあと かんし
ょ踊りのリハーサルなどをして 希望の牧場からつれて来たピンクの牛のオブジ
ェと可愛い牛のぬいぐるみを積ん だ山車を先頭にかんしょ踊りの列で、経産省、
文科省、外務省、農林水 産省前 で抗議行動をしました。 経産省前あたりから
ボツボツ雨が落ちてきて本降りになってしまいましたが、雨 にもまけず抗議は
続きました。 外務省前では原発の輸出に反対の声明文をテントのTさんが読み上
げ、 農林水産省前では希望の牧場の主(?)が「浪江町はチェルノブイリにな
ってしまった」といちだん高く抗議の声を上げられたのが痛ましかったです。
そのあと雨の中警官の誘導を得て国会前にと進みました。 テント前ではTさんの
奥さんが下さったしょうが入りの甘酒やコーヒー、お茶などを訪れた方たちに振
舞いました。 甘酒は大変好評で大なべ四つも有ったのが7時ごろにはからになっ
たそうです。
(I.K)
11日(日)には雨の中、9カ所で抗議行動が行われた。参加人数は主催者発
表で10万人程度。警視庁関係者は7000~8000人程度。 この前日と前々日にも
原発ゼロのために重要な組織が2つ発足した。 9日(金)には「被ばく労働を考
えるネットワーク」の設立集会が江東区亀戸文化センターで開催され、約250
人が加、フクイチの復旧にも除染にも被曝労働者が犠牲になっている実体が明ら
かになった。
10日(土)には、「再稼働阻止全国ネットワーク」結成集会が文京区民センタ
ーほかで開催され、約250人が参加、全国の原発立地の人々とともに原発再稼
働を阻止する全国組織が出来上がった。両方の集会で聞いた斎藤征二さんと鎌田
慧さんのメッセージが忘れられない、一部を紹介する。
斎藤征二さん:被曝労働者を守るには第一に下請を無くすこと、元請けが総
ての責任を持つことが大事。個人が原発の問題を真剣に考えてほしい。原発労働
者の問題をおきざりにできない。
鎌田慧さん:原発は正常に運転していても、労働者の肉体を放射能によって破
壊していく。再稼働をさせる側には理念も理想も無い。再稼働阻止に向けてどん
どん押しこんで行こう。原発立地に抵抗した先輩たちの努力を思い出して欲しい。
反対のために血みどろの闘争が闘われてきた。中間派がこちら側に入る運動を創
ろう。 点から線、線から面に向けて運動を広げ、大きなうねりを創って行こ
う。原発は絶対つぶせる、自信に満ち満ちた運動を作ろう。
(K.M)
★テント全体会議 11月15日(木)
午後7時~ 日比谷図書館4F小ホール
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【編集部より】
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